山谷石の硬度測定。

 今日は、山谷石の硬度上昇についてのご報告を。前回、山谷石を配置した水槽での硬度上昇について書きました(詳細はコチラ)が、今回はより実験風にきっちりとデータを採ってみました。
 今回は、山谷石のみを浸けたプラケ水槽と水のみをはったプラケを準備して、7日後の硬度を測定しました。今回も、硬度の指標としては、KHとGHをaquamind laboratoryのassay kitを使い測定しました。
 とりあえず、結果を見ていただくのが早いので、どうぞ。



 左半分がKH値で、右半分がGH値です。浄水器の水とは、実験プラケ水槽を設置した際に使用した水のことです。プラケ水槽の水は共に7日後に測定した硬度です。まずはKH値ですが、山谷石による有意な上昇は認められませんでした(何度か測定しましたが、2.0dHと2.5dHの差はかなり微妙です)。
 次に、GHの方ですが、山谷石を浸けた水槽の方では2.5dHから4.5dHに上昇しました。一方、対照実験の石なしプラケ水槽では、上昇は認められませんでした。この結果から、山谷石によるGH値の上昇が確かめられました。
 ここには結果を示しませんが、pHについては山谷石に存在に関わらず、pH7.0で変化はありませんでした。以上の結果から、山谷石は炭酸塩(炭酸マグネシウムとか炭酸カルシウム等)以外の要因で硬度を上昇させている可能性が示唆されました。

 次に、このGH値の変動がどのように変動したのか知るために、1日毎に測定しました。その結果が下の図です。



 プラケ水槽をセッティングしてから、毎日同時刻に測定を行いました(4日目は所用の為、未測定)。GHは1日目から上昇が見られますね。いったん、GHが4.0dHで平衡化しているように見えます。一方、KH値は微増微減を繰り返し、ほぼ一定であるといってもいいかもしれません。

 GHについては、4.0-4.5dH程度でしたら、水草の育成にも問題はなさそうですね。むしろ、エビの飼育などには適度の硬度があっていいのではないかと想像しています(あくまでも私見ですよ)。

 本当なら、確実にGH、KHが上昇する対照(例えば、青龍石のような)を加えて実験した方が、より理解しやすかったと思いました。今後の課題ということで。
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