日々の出来事を写真と共に

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今更ながら…

2016-12-12 | 文章・文芸
【2016.12.12(mon)】
「源氏物語」に触れてみよう!

・郷土出身の文学者であり、源氏物語の研究で著名な<池田亀鑑>の生誕120年を記念して
「源氏物語の魅力を語る」という講座が開かれました。

・古典やくずし字の知識はなくても心配無用とのことで参加してみる。
講師は鳥取県文化振興財団理事長の<中永廣樹>氏。長く源氏物語に関わられ造詣が深い方です。
2013年にサルーテで行われた講演内容に近いもので、後半は物語の原文に近いものを少しだけ読み解いてみようというスタイル。
今迄学校でサラッと教わった内容しか知りませんでしたが、今講座で改めてこの物語の奥深さを知りました。

<源氏物語の概要>
初出年は1008年(紫式部:推定36歳)の平安中期で54帖、約100万文字/22万文節に及ぶその量は、
400字詰め原稿用紙にして2,300~2,400枚にあたるとか。気が遠くなる。
 (参加者の中には現代語訳ながら全54帖分を読まれた方もいらっしゃいました。)
更には500名近くの人物、800首弱の和歌が登場、著される期間は70年余りという長~い王朝の物語。

・この長編が印刷技術のない時代から書写により伝わり、1,000年以上も読まれ続けるというのは世界でも例がなく
いかに人を惹きつける内容であったかが分かると…。 私は全く認識不足でした。

・中永氏曰く、「皆さんこのお話を光源氏の恋愛模様が描かれたものと思っていませんでしたか?
そんな暇つぶし的な読み物ならとっくに廃れていたでしょう」 と…。
これだけの長編でありながら、登場人物の年齢、性格含め破綻のない筋立ては極めて巧み。
心理描写がリアルで、この時代に生きる人々の考え方は現代に通用し今も共感を呼ぶ。

・時代を超えて普遍的な心の動きを描いた式部は類まれな才能の持ち主。人間社会の洞察力も素晴らしいと…。
当時女性のあいだでは既に“ひらがな”が一般に使われていたことも、
微細な心の動きを表した美しい文体の物語が出来上がる要因になったとされています。

・古文は学校で一通りは学んでいますから多少の心得はあり、大凡の意味はとれるはずなのですが…
今読んでみると自分がこうだろうと思う解釈は中々正解と一致しません。

・日本を代表する名作ゆえ海外でも翻訳されたものを多くの人が読んでいます。
そんな方から感想を聞かれても作品を読んでいない私は、恥ずかしながら日本人なのにそれに答えられないのです。

・古語を今から勉強というのは敷居が高いので、多くの文学者の手になる現代語訳の一つを読もうと思っています。
読み易い<瀬戸内寂聴>氏の作品、又最新のものとして<林望>氏の「謹訳源氏物語」が紹介されていました。

・中永氏が、図書館所蔵の中から易しくて読み易いと薦められた
<千年の名文すらすら源氏物語>(岩佐美代子著)を取っ掛かりに読んでいるところです。

・昔は見向きもしなかったのに今読むと中々面白い。それだけ齢をとったということですかね。 


See you.

I.O
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