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国立ロー合格体験記(中) 

 私のクリエイト体験(中)M

<適性試験>
 
私は適性試験の文章が読めなかった。ページ数が多いので、最初に書かれていた内容を忘れてしまい、何度もいったりきたりしなければ頭に入らず時間不足という始末だった。

 ところが、速読に通いだしてからは文章をイメージに置き換えて読むようになったので、速く良く理解できるようになった。また、文章の構造が頭の中でくっきりしてくるようになった。イメージ記憶訓練とロジカルテストが効果的だった。

 このことから重要なことに気づいた。それは、私は長期記憶は優れていて、いったん飲み込んだらどんどん応用が利くが、それに至る前の短期記憶能力が欠落していて、だから文章をすぐ理解できないということだ。それを強化するには文章をイメージに置き換えることが重要で、クリエイトのトレーニングはまさにその能力を進化させる訓練であった。

 さらに、文演で接続詞の正しい使い方や、文章の書き方を教わったことで、並べ替え問題がスッと解けるようになった。

<法律の論文>
 
文演で一般人が書いた文章をたくさん読まされたことで、採点者の視点で文章を読むことができた。

 読点(、)が多い文章はとても読みにくかった。また、形式面で指定されたとおりに書けていない文章もあり、これに対しては「形式さえ問いに答えないのだから、こちらの話をまともに解釈できやしないだろう」と切り捨てたくなった。

 そしていずれの文章とも、「まだいくつも見なければならない文章があるときに、こんな文章をゆっくり読んでいられるか!」という気持ちになった。おそらく採点者はこういう気持ちで数多くの答案を読み飛ばしているのだろう。これを体験できて本当に良かった。

 慶應を受ける1カ月前から法律の勉強で精一杯になってしまい、速読に通わなくなった。慶應本試験では緊張しすぎてあがってしまった。大学時代にお世話になった教授の顔が浮かび、彼らに採点されるのだから絶対に失敗は許されないのだと自分で自分に圧力をかけてしまい、もうどうしようもなく真っ白になってしまい、思うように書けなかった。慶應に入りたいという気持ちが強すぎて、何もかもぶっとんでしまった試験となった。帰りの電車の中で悔しくて大泣きした。地元に着いたが家に帰れず、ふらふら失踪して家族に心配をかけてしまった。結果は補欠の下の方だった。

 次の週に同志社を受けた。緊張しないようにリラックスしようと思って受けた。試験後、絶対に受かったと思いながら問題文を見直して撃沈した。今度はリラックスしすぎて、民法の問題文の一部を読み落としてしまっていた。「請求できるか。できないならその理由を、できるならその理由を、それぞれ述べなさい」という問題だったのに、「できない」と考えた私はその理由しか書かなかったのだ。これでは配点がないので落ちたと思ったが最終的には繰り上げ合格となった。

 しかし、このようなミスは絶対してはならない。契約書に目を通すことが仕事である弁護士を目指しているのに、問題文を読み落とすという有り得ない失敗をするなんて。この失敗は、今後の教訓としなければならないと思った。

 この経過をじっと見守っていた松田先生が心配して、『あなたの強みはクリエイトを知っていることです。国立も受けるなら速読に週1は通ったらどうですか? 過去に合格した人達は直前まで通ってた人多かったですよ』と声をかけてくれた。

 法律うんぬんよりも、本番での集中力が足りないのだと反省して、2カ月後の神戸大入試に向けて再び週1のペースで速読へ通い始めた。

 神戸大学の試験本番の朝、問題文を読み飛ばすような同志社の二の舞にならないように、視野を広げかつ脳がリラックスできるヘルマンシートとランダムシートをやってから試験会場へ向かった。

 神戸大の行政法の試験は長文の資料を参考にさせながら書かせるため、特に効果があった。その他全ての問題において、問題文の読み飛ばしがないか何度も確認しながら書いた。クリエイトでの日頃の訓練のおかげで、文章を書きながらもいろいろなことに気を配ることができるようになっていた。

 また、イメージ記憶訓練のおかげか、問題文にサーッと目を通しながら、まるで映画を見ているかのように問題文に書かれている状況を把握することができた。時間の節約にもなるため、見直しの時間も多くとれた。速読訓練はこのようにして私を助けてくれた。 続く

 

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