月の岩戸

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ゾスマ・63

2022-10-23 04:53:20 | 詩集・瑠璃の籠

押し寄せてくる罪の記憶から
逃げるために
馬鹿者は嘘の仮面をかぶる
美しく完璧に作り上げた
善人の顔をかぶる
そうすれば法則の風も
騙しとおせるかというように

何をした
何をしなかった
真実のささやきに耳を閉ざし
馬鹿者は逃げる
逃げる
永遠に逃げ続ける

つらい思いをするのはいやだ
醜くなるのはいやだ
間違ったことでも
大勢でまくしたてれば正しくなる
嘘も本当になる
それですべてをやるのだ

馬鹿者は
滅亡に向かって
ひたすら走り続ける
神のため息に背を向け
自分たちが正しい
幻の王国に向かって
走り続ける
そしてまとめて掃除される

もう二度と愛しはしないと
神の判決を浴び
馬鹿者は愛の世界を追い出される
夢にまで見た
馬鹿が正しい世界は
自分たちで創るがいいと言われ
永遠の虚無の地平へと落とされる





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