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I was born to meet JOY

勝手気侭な随想録

 おかしな出来事・食べること・人のこと・時々ART

「死の壁」養老孟司

2017-10-29 16:25:24 | BOOKS

 

 

 

お父さんが買ったのか、

実家の本棚にながいこと置いてあった養老孟司の「死の壁」

読んだら、もやもやしていた気持ちがふっきれたのでリコメンド

 

同著者、400万部突破の「バカの壁」

この本読んだおかげで、話が通じなかったり、

最初っから人の話聞き入れる気がない人と話す度に、

「あ、こいつ、こいつー、バカの壁」と判断して

無駄なエネルギーを使わずに済んだ

アホにかぎって、自分の中にへんな答えやルールが強固にあって、

人の話を聞き入れる柔軟な頭を持ち合わせていないのだ

 

 

養老さんは、厳しい言葉の中にも、真実を伝えて

世捨て人のような若者、弱ってる人、悩んでる人、

もちろんバカに対しても、深い慈愛をもって世の中を

一喝してくれる 

 

一喝するだけなら、

と一緒になっちゃうけど、養老さんの場合は、

現状を理解させる腑に落ちる解説と

一歩目を踏み出せるヒントや勇気をくれるのだ

 

「死の壁」、父の死を経験しなかったら、

ここまで真剣に読んでなかったと思う

なぜなら、人生で一番恐れていたことが

”両親の死” だった私にとって、そのことがおこって

しまったから。

父を救うことができなかった罪悪感

一所懸命がんばったつもりでも、

あれもできなかった、これもできなかったという後悔の念

「死」について、あれやこれやと、もやもや考える日々が

どうしても続いてしまうのだ。。。

 

著者が「解剖」の道に進むことになったのは、

終戦のとき小学生だった彼は、「騙された」と思い、

何か確実なものを求めたくなった

医学の中で最も変わらぬものは「死体」だった

それと著者が4歳のときに、お父さんを結核で亡くしていて

このことも、「解剖」へつながるつらい体験だったんだと思う

 

あんなに沢山の名言を残す養老さんが、実は30代まで

”挨拶が苦手”だったそうです。身内の通夜や葬式をやる

うちに、地下鉄の中で、ふと、挨拶が苦手なことと、

お父さんの死が結びついた瞬間があったそうです。

お父さんは夜中に亡くなり、臨終の間際に親戚から

「お父さんにさよならを言いなさい」と言われ、

何もしゃべれなかった、その後、お父さんは微笑んで

喀血(かっけつ)して亡くなったそうです。

つまり著者が挨拶が苦手だったのは、挨拶をすると

誰かが死んでしまうのではないか、という無意識からくる不安、

そして、ちゃんとお父さんに挨拶ができなかったことで、

自分はまだ別れの挨拶をしていない、

だからお父さんとはお別れをしていないと

お父さんの死自体を認めていなかった、

そのことを地下鉄で気づいたときに、止めどもない涙が

溢れてしまったということです。そこではじめてお父さんの

死を受け入れることができた。そしてこのことを

きちんと語れるようになったのは50代になってからだそうです。

 

解剖学をやっていて、世の中を冷静に見つめ、

正しい答えを唱えてくれる人生の大先輩、養老さんのような人にも、

肉親の死というものが、これほどまでにもつらく重く

のしかかるものなんだ

 そして、養老さんは言ってる

「死」とは「仕方ない」ものなのだと。。

 

「死にいい面があるというとなかなか理解されないでしょう。

だから別の言い方でいえば、死は不幸だけれども、その死を

不幸にしないことが大事なのです。「死んだら仕方ない」

というふうに考えるのは大切なことなのです。それを知恵

と呼んでもいい。」


こういった言葉こそが、肉親の死に苦しむひとたちの頭を

客観的に整理し、救いの方向へと導いてくれるんだと思います。


「長い目で見て、その死の経験を生かす生き方をすればよいの

ではないかと思うのです。それが生き残った者の課題です。

そして生き残った者の考え方一つで、そういう暮らしは出来る

はずなのです。」


死は、理不尽にやってきます

問題は、そのときに、それを奇貨として受け止めるかどうか

ではないでしょうか。


こんな風に考えて、お父さんに教わったコト

生かして行こうと思いま〜す


「死の壁」、他にも様々な死に関するお話、考え方を綴ってくださっています。

死の壁にぶち当たった時に、読書強力リコメンドーデスッ

 


楽観主義のすすめ;邱永漢

2012-05-30 08:10:43 | BOOKS

 

 

 

 

 

 

私はそんなに強気なほうでもないのに、

友達から愚痴をこぼされることが多い。

仕事のこと、夫婦間のこと、友達のこと、家族のこと

愚痴や不平不満をぶちまけられることが本当に多い。

 

邱永漢著楽観主義のすすめ」の中に

”万年強気の人と万年弱気の人”という章がある。

 

弱気の人といつも顔を合わせていると、弱気がこちらに伝染してくるような気がする

ということもあるし、愚痴を聞いていると、だんだん気が滅入る。

不如意なことがあっても私が心して愚痴をこぼさないようになったのも、

そういった人の反面教師のおかげである


従って明るい人生を送りたいと思う人は、それに適した環境を選ぶべきだし、

またそうした性格の人を友人に選ぶ必要があるのです。


昨日は37ちんのお父さんの命日だったそうだけど、

お父さんが亡くなったばかりのとき、一緒に飲んだり、メールで言葉を交わしたり

していたけど、数日後だったか、数週間後だったか、

37ちんが、

「もう大丈夫」と自分自身に悲しみのけじめをつけた時、

この人はかっこいいな~、素敵だな~としみじみ思ったものだ。


「阪急電車」という映画の中で、宮本信子が孫にむかって、

「女は涙を自分で止めることを覚えなさい」

と諭すシーンがあるのだが、心に残る言葉だったな。

 

人の人格を変えることはできないから、合わなければ、距離をおく。

これ人付き合いの原則だと思う。

それが縁ていうもんなんだと思う。

 

 


邱永漢;生き方の原則

2012-05-28 07:30:59 | BOOKS

 

 

 

名だたる政治家や大会社の社長、大物アーティストなどの著名人を友人に持つ邱永漢

Qさんというニックネームで親しまれ、「金儲けの神様」と人々に崇められた。

5/16に訃報を知り、恥ずかしながら、彼のことを全く知らなかったので

早速検索。

 

3冊ほど、本を買ってみる。

●生き方の原則

●楽観主義のすすめ

●年のとりかた考えてますか

 

頭のいい人というのは、ばかにでもわかるように話をしてくれる。

自分が生きている中で、「これって、ありかな~」とか

「絶対こう思うんだけど、もしや間違ってるのかな~」的な疑問を

すぱっと切り捨ててくれる。

「やっぱ、あってたんだ」と思える瞬間、

「やべっ、これ、私のこと言われてる」と反省する気持ち、

目も耳も舌も肥え、ちょっとやそっとのことでは感心することが少なくなった今日、

大偉人の失敗談や経験談、考え方を知る機会を与えてくれて感謝

 

あまりに夢中になって読んだものだから、最終章の

「自分の寿命は、自分が主導権を握りたい」を読んだ時に、

「そーだ、彼はもういないんだ

大粒の涙がぼろぼろと流れてしまった

 

”人は誰でも生きられるだけ生きたい、寿命は天から与えられたものだ、

と思っていますが、私は自分の死期は自分で決めるつもりです。

といって、決めた年齢に達したら、自殺をしてでも死にたいということではありませんが、

死ぬ時期をあらかじめ決めて、人生の最後の設計をしておいたら、

だいたいそのへんで終わりがくるような気がしてきました。

重要なことはいつ死ぬかということではありません。

それまでに残された時間をどう力一杯生きるかということでしょうから”


自分の幸せは主観的なもの

一人で考える時間をつくれば、大切にしたいものが見えてくる。

方向がなんとなく定まれば、風をよんで実行あるのみ

 

ですよね!Qさん





記憶スケッチアカデミー;金太郎

2010-11-14 09:13:21 | BOOKS
日本屈指の有名な物語の主人公です。
おかっぱ頭に金印の腹掛け、マサカリに熊と
おなじみのアイテムもたくさんあります。
中でも腹掛けは全作品の97パーセントを超える認知度。
割れた桃の中から飛び出していたり、
竹の中に入っていたりというベウキャラクターとの
混同もあったそうですが、それでも腹掛けだけは
しているのには笑いました。(ナンシー関)













(48歳女性)



金太郎につきものの熊と、北海道土産の木彫りの熊につきものの鮭が
ダイレクトに結びついてしまった例。










(58歳 看護婦)


金太郎自体には問題はありませんが、
あえて腹掛けを右手でちょっとずらしてまで
おチンチンを見せている意味、

どーーーーーーしても
おチンチンを描きたかった、
描かずにはいられなかった看護婦さん










(50歳 男性)






私の場合、これが、電車の中で襲ってくるのです。。。
これ、金太郎なんでしょか。。。

小さすぎる腹掛け、だるま型の体型、裸足なのにヒール。。。
股間にぶらさがるなにか、、、

か、髪










(48歳 主婦)





ちょんまげ結っちゃあいけません










(43歳 女性)






ア、アフロッ

外人っ






久々にまたこのゲームやりたくなってきました
























記憶スケッチアカデミー;パンダ

2010-11-13 09:48:00 | BOOKS
では早速、当時の読者たちからの投稿画

ご紹介しましょう。。。

最初の絵は(27歳会社員•女性)





汚っ


頑張って思い出して思い出して思い出してこれだったんでしょーね~
気持ちはわかりますよ、
責められません。。。









(37歳•男性)



どう見ても覆面レスラーです。
記憶の中でだぶってしまったんでしょうね。。。










(21歳•女性)






丸出しかっ

毛皮、のっけてますよね

途中で友達が遊びに来て描くのいやんなっちゃったのか。。。
下半身を露出したいという密かな願望が出てしまった症例か。。。









(35歳無職•女性)




ナンシー様もおっしゃっている通り、不愉快です。
うなじのちじれっ毛がまじイラっとさせてくれます。
これ、描いてるの、女性なんですよね。。。









(33歳•男性会社員)





寂っ
パンダを描こうとしてこうなってしまうこの方の人生の背景が気になります。











(55歳•男性 税理士)





可愛っ
黒く塗りつぶしたこの絵の中で最も力強く塗られた鼻の下にある
ちーーーーーーさな•は、なんでしょーか。。
頭の鋭角なそり込みは、もともとのパンダのどこの部分からの記憶でしょうか。。。

税理士さん。。。










(70歳男性無職)





悪っ
なにか絶対にたくらんでますねー
歩くのか、飛ぶのか、
夜道でこれが飛んで来たらもらしますね。。









(67歳主婦)




横分けっ

ロン毛っ

出っ歯っ




ご紹介したのは、中でも私の記憶に残った”パンダ風たち”です。。。
今はおかしくない絵も、電車の中や、笑ってはいけない正式な場所で
あなたを思い出し笑いの渦に巻き込むことでしょう。
また、体調によっても、絵の見方に変化が生じます。


最後に、ナンシー様の版画で、正解をごらんください。






同じかっ







































記憶スケッチアカデミー;ナンシー関

2010-11-12 09:43:49 | BOOKS






私はこの先いったいなにをしたいのかな~


なんてふと思ったとき、、、


間違いなく、今の仕事じゃ年とってできないし、


そんなとき、ずいぶん前に読んだ「80対20の法則」のことを思い出した。。。



何かに費やした時間が100時間あるとしたら、成果の80%は、100時間のうちの20時間から生まれているらしーです。

例えば、あるブランドの100人いる顧客のうち、売り上げの80%は、20人の顧客によるものであるとか。。。

一流ブランドの販売員セミナーでもよく使われる話でね。

まあ、時間を有効に使って、効率よく成果をあげようということなんだと思いますが。

その中の教えのひとつに、

「いちばん得意とすること、いちばん楽しいと思うことだけをやる。」

という項目があって、、、

するってーと、

江戸か


私が楽しく愉快な気持ちでのぞめるのは、「もしかして文章を書いている時かも。。。」
あるいは、素晴らしい文章を読んでいるときかも。。。

そしてそのことを主に集中して行ってるのは、まさにこのブログ


でも一週間のうち、二割をこの作業に費やしてないな。。。

この間も、友人たちからブログの更新が遅すぎるとお叱りを受けたばかりだ

(仕事でもねーのに。。。)




それから、ずいぶん前にある人からズバリと言われた言葉


「あなたの感性はさ、アートとか決めないで
どちらかと言うと、文章じゃないの?
今の自分の気持ちとか、それを聞いてもらいたいとか
誰かと繋がりたいとか、それを言葉にしたい人。
昔からそういう行動が押さえられない人じゃない。
本、書けば?
何か、身体から放出出来るような気がするけど。」


こ、これ、すごいですよねー
そんなにしょっちゅう会ってる人でもないんですが、
下手な占い師以上の発言パワーを持ってますよね~


と前置きが長くなりましたが、


実は私が好む文章表現をする方の一人に、今は亡き、「ナンシー関」さまがおられます。




消しゴム版画のうまさももちろんですが、歯に衣着せぬ観察眼の鋭さと
大衆のうやむやした心のストレスを読み取り、120%~150%の満足感を
与えてくれる勘違い野郎への毒舌ご指摘などなど

この方の文章をもっと読んで、文章力をアップしよー
と思いついたhime

最終的に、ただの毒舌野郎、有吉みたいになっていい


いくつか、まだ読んだことのないナンシー様の本を購入したうちの一冊が
この「記憶スケッチアカデミー」


ずいぶん前に、ホームパーチーとかで、みんなに紙とペンを配り、
誰かがキャラクターを言って、記憶だけを頼りにそれぞれ絵を描いて発表しあう
という遊びが流行ったが、

そうかそうか、これ、発祥ここだったのか~

当時、カタログ雑誌「通販生活」で、読者から投稿を募って
その中からナンシーがナイスな作品をピックアップしてたらしー。


この「記憶スケッチアカデミー」
おそろしーのは、その本を見たときも面白いものは面白いのだが、
あまり記憶に残らなかった端の方の絵とか、サブリミナル効果みたいに
電車の中とかで急に思い出し、笑いがこみ上げて来たりする。
正直「この本、買わなきゃよかった、、、」なんて思ったのですが、
あとで、サブリミナル効果の元の絵を確認する為には
やっぱり買って良かったって思いました。

いくつか、心に残る投稿作品は次回ご期待を


ハンドルを手放せ!

2009-11-11 08:20:46 | BOOKS








人間はたいへん欲深い生き物である。

かくいうこの私もたいへん強欲な生き物の代表のような人間である。

人より美味しいものを食べたい、人より素敵な恋をしたい、人よりきれいになりたい、

人より、人より、人より



数年前、自分の会社を経営していた時、お金と成功というものに

最も執着して生きていたような気がする。


読んだ啓発本は数知れない。

啓発本のほとんどが口を揃えて言うことは、

「目標のイメージをビジュアル化(写真や絵で表現)し、常にそれを眺め、成功を思い描き続ける」

的なことが書いてある。


まじめな私は、数年後の私、数十年後の私、なんつっちゃって、

思い描く目標をプレゼンボードに仕上げ、せっかくだから

友達にプレゼンしたほどだ。(友達めいわくーーーー


イノシシのような突発力はあっても、亀のような持続力に欠ける私は、

毎日、自分の将来や夢を思い描いて努力して生きる宮崎駿のような

過剰な緊迫感が苦手だ。


そんな時、この「ハンドルを手放せ」に出会った。

この本の主旨は、世の中の啓発本の真逆を行っていて、

とにかく、自分は絶対にこっちに行かなきゃ的に、ぎっちぎちに握りしめた

ハンドルを一度手放してみなさい というものだ。


この本の著者、ちょと変わり者感が強いので、こんな奴の言うことは信じられないと

感じる方も多いとおもう。読む方も、自分に必要なポイントを抜粋して取り入れる

能力があったほうがいい。


著者が言うには、人の運命は生まれた時から全部決まっていて変えることはできない、

だから、反省なんかしなくていいし、目標なんか持っても無駄。

そして、いつでも、自分の頭を八方にむけて開放し、何事にも執着するべからず。

とにかく自分を常に開放状態、ハンドル手放し状態に置き、与えられた運命の川の流れに

身をまかせるのだ、秋本康かっ


川に流されてしまったとき、川の流れに逆らったり、あがいたりすると、ますます

岸に上がれなくなる、でも、川の流れにさかわらずに流されていると、自然と岸に流れ着く

ことができる、あるいは、岸に上れるチャンスを見つけることができる

というのが著者の言いたいところだ。


最近、仕事の進め方について、いろいろと悩んでいた。

悩み尽くしたところで、「ま、いっか」と頭を一旦開放すると、

なんだか、物事が自分にとって良い方向に進むのだ。

特に、昨日くりびつだったことは、

「うーん、この人の話を聞いてみたい」と思う人と

偶然廊下で出会うのだ。

結局、話したいと思う二人が、一人一人順番に私の前に現れ、ノーアポでミーティングができたのだ。


欲でいっぱいになった頭の中には、運気が訪れないというのは、なんとなく信じていいような気がする。


但し、この本、元来が怠け者で努力しない人間に読ませると、取り返しのつかないことになるから要注意だ

ナンシー関リターンズ

2009-10-29 10:55:03 | BOOKS




最近、頭の引き出しの奥の方にしまわれていた

ナンシー関

の名前が、最近ひょいひょい浮かぶので

久しぶりにあの歯切れのいい文章や1mmのくるいもない人物評論が

読みたくなり、

2009年6月30日に発行された「ナンシー関リターンズ」を読んでみることにした。



爆笑!!


そうか、私の脳は、笑いを求めてナンシー関の名前を呼び起こしていたのだ。

冒頭から始まる「彫っていく私」ナンシー関自伝、これ、笑ったなあ。

まつげエクステをつけたてだったので、溢れる涙を拭き取りながら読み続けた。




でも、私はある恐ろしい事実に気づいてしまったのだ。

この自伝、ほとんどあたかもあった話のようにおもしろおかしく書かれているが

その中で、ナンシーのお父さんが、ナンシーが手先の細かい作業を続けると

「40歳で狂い死ぬ」と予告する場面がある。



「あれ?そう言えば、ナンシー関って、ずいぶん早くにして死んだよなー」と思い、

プロフィールを見ると、1962年生まれで、2002年に死んでいる。

40歳じゃないか。


天才的な才能を持つ彼女、知らず知らず、自分の運命も作品にしていたのか。。。


一瞬、全身に寒気を覚えたが、あまりの面白さに、自伝を三回も読み直してしまった。


但し、この面白さが判るのは、60年代前半生まれまでくらいかも。
白木みのるとか知らないと無理でしょ。


この本、全体を通して、おかしなだけではなく、今の時代に欠落している

「真実を見極める確かな目」と「極めて巧みな表現能力」を堪能できる。


今でもナンシーが生きているように思い、ちょっとうるっときた



一人 Amazon.com

2009-07-03 08:21:12 | BOOKS


じめじめとした梅雨のせいか、更年期のせいか、

仕事の達成感が薄いせいか、


それとも、いっこうに「ザ・玉の輿」が現れないせいか。。。


ど~も、やる気がおきない。



人には、インプットとアウトプットのそれぞれの時期があって、

今はあきらかにインプットの時期。

超~悩んでる時期。


のりで生きて来てしまった自分の人生が

年齢を重ねるうちにその限界を感じ、

無計画な自分を反省





そんなこんなで、わらをもつかむ思いで

本を読みまくっている。


そんな中、久々に心につきささる言葉に出会った。


「細胞同士、遺伝子同士が呼び合うような感じが本来的な恋愛の感覚」


吉本ばななのお父さん、詩人でもあり、思想家でもある吉本隆明の著だ。


以前、このブログでも話をしたが、

私はかなえたい夢、なりたい自分など、昔から、文章にしたり、

最近ではビジュアルマップにしたりして、

具体的にその姿を脳裏に焼き付けながら、アンテナをはる。


そういった意味で、「私の本当に好きな男性のタイプ」が

ここ最近のウォーキングをしながらのテーマであったが、

ど~も、納得のいく答えがうまれない。


背の小さい人は嫌だな~、とか、年上でも加齢臭だけはがまんできないなあ~とか、

教養のない人はちょっとなあ~、お酒は一緒に飲みたいな、とか、

かなり次元の低いレベルでしか相手の男性をクリエイトできなかった。


ところが、吉本隆明の「超恋愛論」を図書館で見つけ、

文学テポドンのようなこの言葉に出会ってしまったのだ。



「その人にとっていい人」が絶対的に存在するというのが恋愛というものなのです。
ただ単にたくさんの異性にちやほやされるとか、出会いのチャンスが多いとか、
そんなのは本質的には恋愛と何の関係もありません。
つまり、いわゆる「もてる」「もてない」みたいなものは、恋愛において意味がない。

恋愛というのは、男女がある一定の精神的な距離の圏内に入ったときに、初めて起こる
出来事です。その距離の圏内に入ってしまうと、相手に対する世間的な価値判断は
どうでも良くなる。金があるとかないとか、美人だとか不美人だとか、うちの親は
この人を気に入ってくれるかどうかとか、そんなことはもう関係ないんです。
逆に言えば、そういう状態にならない限り、それは恋愛とは言えない。

大事なのは、自分にとって好ましいかどうかだけなんです。いわば、自分の細胞が
相手とぴったり合うかどうかです。

なぜその人が自分にとってそんなに好ましいのか、わけがわからないけれども、
どうしてもその人でなければならないという気持ちになる。
それが恋愛の始まりでしょう。
さっき、「自分の細胞が相手とぴったり合う」という表現をしましたが、
ぼくはよく、それを双子のきょうだいにたとえます。
うまく説明できないのですが、、「遺伝子が似ている」とでもいうのでしょうか、
双子のきょうだいが相互にもつ感覚のようなものではないかと思うのです。
双子のような感覚を、まったく他人同士の間で感じる。それはやはり、
相当希有な経験だといえるのではないでしょうか。
だからいったんそう言う人を見つけることができたならば、それはやっぱり長く
続くのが本当だよという気がします。一生続くのが本来的なはずじゃないかと思うのです。

この、細胞同士、遺伝子同士が呼び合うような感じーもし、全ての人がそれ以外のことは
考慮に入れずに相手を選んでいい、それが当然である、という段階まで世の中の環境が
進んだならば、理想の一夫一婦制は成立するでしょう。



なっとく!



運命の人に出会う場を増やせばいいっつうことですな。
ルーシーリュー! ヨロシク哀愁

「行ってはいけない」

2009-04-10 18:17:11 | BOOKS



10年程前に、「買ってはいけない」という本が売れた。

添加物入りの食品や、人体に害のある洗剤などが詳しい解説付きで

紹介されたものだが、私が最もショックだったのは、

あの美空ひばり様までがご宣伝くださったキンチョーの蚊取り線香が

除虫菊でできていると思っていたら、化学薬品が主成分だったのだ

確かに蚊取り線香を換気せずに狭い空間で使用していると(テントの中など)

気分が悪くなる人がいる。

てなかんじで、世の中が高度成長期を終え、やたらめったら宣伝文句を信じきって

商品を買っていた時代から、消費者は成長し、よく考えてものを買うようになってきた

先駆け的な時代でした。

すると、敵もさるもの、引っ掻くもの、今度は、

「買ってはいけないは買ってはいけない」


が仕返しをはじめた。

するとその後、

「買ってはいけないは買ってはいけないを買ってはいけない」

という本はさすがに出版されなかった。確かに誰も買わないだろう笑



前置きが長くなったが、私はいつか、自叙伝を書き終えたあと、

「行ってはいけない」という本を書こうと思う。

実は今日、行ってはいけないところに、2カ所も行ってしまった。

運が悪いときは重なるもんだ。

きっとどこか、勘が鈍ってるのだろう。

もう二度と行くまいと心に決めた病院、そして、ランチを食べた有名チェーン店。

次回からの「行ってはいけないシリーズ」

お楽しみに




なぜ私たちは風邪をひくか(暮らしの手帖part2)

2008-10-24 09:04:51 | BOOKS
暮らしの手帖シリーズ、第二弾、「なぜ 私たちは風邪をひくか」あまりに面白いのでのせてみました。以下本文より。。。

「カゼの季節になりました。もちろん暑いさかりの夏でも、気候のよい春でも秋でもカゼをひきます。しかし一年じゅうで、やはり冬がいちばんカゼをひきやすいことはいうまでもありません。

では冬は寒いからカゼをひくのでしょうか、英国の国立医学研究所カゼ研究部のC.H.アンドリュース博士は、寒さとカゼの関係について面白い実験を行いました。

四人を一組とした三つのグループをえらび、第一のグループには、カゼをひいた患者から採取した鼻汁をうすめたものを鼻孔にたらしました。(ひえ~)第二のグループは、はげしい寒さにさらしたのち、お風呂にいれ、さらにぬれた海水着を着せ、風通しのよいところに半時間立たせました。(漬け物か!)第三のグループは、第一グループと同じようにカゼをひいた患者の鼻汁を鼻孔にたらし、そのうえ雨の中を歩かせ、ぬれたままの衣服で三十分間も暖房のない部屋におきました。(ぎょえー)

このような実験を三回ずつ行った結果はどうだったでしょう。
おどろいたことには、第一のグループからいちばん多くのカゼひきが出たという結果がでました。」

って、こっちがおどろくっつうの。
ある意味この実験、現代アートみたいな。

あぶないフィッシュソーセージ

2008-10-22 17:53:43 | BOOKS
小さい頃お母さんと一緒に商店街に買い物に行くと、お肉やさんのガラスケースの上に置かれていた「フィッシュソーセージ」。
これ、私の場合は「魚肉ソーセージ」とよんでいた。買い物にくっついていくと、焼き鳥か、この魚肉ソーセージがもれなくついてくる、これがたまらなくて買い物には意地でもついていったものだ。でもこの魚肉ソーセージ、両端に金具がついていて、その金具部分を歯でぐりぐりとまわしながらかじりとるのだが、これがまたしぶとく下手すると家に帰るまでかじりとることができない場合もあった。そんな魚肉ソーセージ、「暮らしの手帖」によると、1年間に10億本も売れていたらしい!(一人年間10本食べる計算)でもわたしの場合は、月に3本は余裕で食べていたので年間40本くらい食べていたことになる。

「暮らしの手帖」には、「暮らしの手帖研究室」という恐ろしい部署があり、そこが魚肉ソーセージを11種類、それぞれ100本ずつ調査し、なんとその結果、4本に1本の割合で腐っているか、バイキンが多いという調査結果を発表しているのです笑!そしてヤバいメーカー、おいしいメーカーなど大々的名指しで発表し、最後のまとめが、なるべく清潔そうな店で買いましょうというすごいくくりかた笑。幼い頃よく腹痛を起こしてた原因が魚肉ソーセージだったとは。。。恐るべし「暮らしの手帖研究室」

暮らしの手帖

2008-10-16 18:35:28 | BOOKS
ピカソ展のカタログを買ったときに見つけた「暮らしの手帖」、古びたベージュの壁にゆらゆらと燃ゆる火をともす真っ赤なキャンドル、とってもその表紙に惹かれてしまい手に取ってみると、なんと私が生まれた年の冬号!(写真をじっくり見ても年号は見えません)中身を読みたかったがセロファンにくるまれていて見ることができない。で、買ってしまった。

買ってヨカッタ!!実に面白い!しばらくこの「暮らしの手帖」19○○年冬号の掲載記事ネタでいこうと思う。
次回はいつになるかわかりませんが、タイトルだけお伝えしておきます。

次回タイトル:「あぶないフィッシュソーセージ」

お楽しみに!