☆GREEN HEART☆

漫画と本と国府津があれば生きていけるかもしれない「ことは」のブログ。
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小川洋子さん『妊娠カレンダー』読。

2006-09-11 | ■あ行の作家
小川洋子さんは、やはり苦手のようです。(出だしから・・)

小川洋子さん『妊娠カレンダー』とは
出産を控えた姉に毒薬の染まったジャムを食べさせる妹…。
謎に包まれた寂しい学生寮の物語「ジミトリイ」、小学校の給食室に魅せられた男の告白「夕暮れの給食室と雨のプール」。透きとおった悪夢のようにあざやかな三篇の小説。 (アマゾンの「「BOOK」データベースより」お借りしました)


小川さん3作目。今年の6月ごろ読みました。
草稿中になってたのを発見。
怖かった・・!


毒。
どろどろのジャム。
消毒液のにおい。
雨の匂い。
かび臭い、古い部屋。
こもった空気。
そこから飛び立つことはない、年月を経た埃。

2作目が、一番好きです。
学生寮。手足のない管理人。通いつめる女性。消えた学生。
すごかった。怖かった。(それしか言ってない)
何がすごいかというと、リアルさが。
体温を持った文章の書き方。

それに加え、これだけの話を書いて、
読者の想像をあおっておきながらも、
何があったかといえば、結局何もなく、
「すべてあんた(自分)の妄想に過ぎないでしょ」というところ。

やはり今のところ一番すきなのは、『薬指の標本』です。
でも「すごい」のは、『妊娠カレンダー』だと思う。
(2作目・3作目が特に)

そして、以下個人的発見録。読みたくない方は、回避を!

「リアルさ」が苦手原因のようです。
血とか人間とか体温を感じるものが苦手です。
小川さんの本は、表情とか性格がリアル・・というよりも(それはもちろんで)
その人の脈拍が聞こえてきそうなリアルさ。
その人が体温を持って私の前に現れてくる。
その人の背骨の形、骨格、肉付きが見えてくる。
今まで読んだどの人よりも、それがすごい。
で、それが怖い・・!


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2 コメント

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ん? (りなっこ)
2006-09-11 20:50:34
ことはさん、こんばんは~。

ふふふ、小川さんのファンがやって来ましたよ~。

だって、



>その人の脈拍が聞こえてきそうなリアルさ。

その人が体温を持って私の前に現れてくる。

その人の背骨の形、骨格、肉付きが見えてくる。



ここ、ビックリしました。

え、ことはさん、凄い・・・。 凄いじゃあないですか~。 

しっかり読んで、小川さんのツボ押さえてるし。 苦手と言いながらね・・・!

う~ん、勿体無い。

と言いつつ、そう言われてみれば私も、うへ~とか言いながら、読んでましたけどね。

何か、透明な文体なのに、内容はえげつないな~、とか。 

そう言えば「妊娠カレンダー」は、ちょっと苦手でした。 

姉がマーマレード(ジャムでしたっけ?)を食べるとことかね。 凄かったですね。 ではでは。
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ドキドキ。 (ことは)
2006-09-12 16:22:31
>りなっこさん



りなっこさんからコメントいただきましたよー(ドキドキ)

しょっぱなから、苦手とか言って、こんな失礼な記事読んでいただき・・・・。

しかも、りなっこさんから、ツボを押さえてるなんて言っていただいて、うっうれしい・・。



妊娠カレンダーは、怖かったです・・

マーマレードジャムの件は、まさに、

えげつないな~って感じで・・。自分が食べてるような感覚に・・。うぅ。

あとは、「夕暮れの給食室~」が・・!

普段自分が接してるものが、小川さんにかかれば、こんな風になるんだ・・とひたすら驚きました。給食室・・。



まだまだ読んでいきたいです!

そろそろエッセイを読んでみたいな~なんて思ってます。エッセイ・・どんな感じなのか、ドキドキします。「アンネ・フランク~」が大変気になります。
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