ここは前回も真剣に見たからなんだか懐かしい。
光がほとんど入らないため、暗闇の聖堂と呼ばれていますが、そのおかげで
フレスコ画の保存状態が抜群です。
キリストの降誕の場面。
天井に描かれている東方三博士が降誕シーンを上から覗き込んでいるように描かれてるのが
なんだかすごくおもしろいんです。博士たちを導いてきた星からの光も、
飼い葉桶(キリスト)までクモの糸のようにのばしてみました~みたいな感じがgood!
ヨセフさんも通常この場面では一人で物思いに耽っている感じで描かれますけど、
ここでは「え?上から?」みたいな感じで、ぎょろっと博士たちを見上げています。
砂と藁と混合した石灰の漆喰の上に描かれた画像は、
地方といえども熟練していて、首都様式に近くなっています。
でもカッパドキアの画は、どことなくあったかい感じなんですよね。
スペインのロマネスク絵画も好きだけど、やっぱりカッパドキアの
フレスコ画も好きだな~。ほのぼのとしてる。
土地は厳しいと思うだけど。寒いし。
こちらは大塚美術館にも複製のある「最後の晩餐」です。
背景の深い藍色は高価な藍銅鉱(アズライト)が多く使われているそうです。
通常は孔雀石と混ざっているために精製がかなり難しいんだとか。
ラピスラズリに比べて安いっていうイメージしかなかったなぁ。
ほかの聖堂より高価な顔料を多用して、品位を高めているといったところでしょうか。
ちなみにユダさんは真ん中にいますよ。
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