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Adagietto

アダージェット 
大人だって毎日いろんなことを発見し、経験するのだ。
心にのこる 毎日を♪

○ カモメとイスタンブール ~トルコの旅の終わり~

2010年03月26日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)


   

   バスはどんよりと曇った色で包まれたイスタンブール旧市街に入って、
   アギアソフィアやブルーモスクの東側の道、ボスポラス海峡を左に見るコースを通り、
   空港までの道のりを進んでいく。

   この日の曇った空と、街灯の上のカモメ。このイメージが、
   日本においても、見た瞬間「心はイスタンブール」になるスイッチになった。
   そしてなぜかこの瞬間からカモメが愛おしくなった。

   またここに来る。何度も思いながらここを離れる寂しさをまぎらわした。

   

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○ 再びイスタンブールへ

2010年03月26日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)


   
   

   4年ぶりのアンカラ駅。あの時は夜にイスタンブールを出発して朝にアンカラに
   到着したんだっけ。今回逆ルート。もう一度イスタンブールに向かうことが嬉しい。
   到着するところはイスタンブールのアジアサイドのハイダルパシャ駅。懐かしい。


   

   さようなら、アンカラ駅。


   

   朝。到着しましたイスタンブール。
   渋滞の橋を渡るということで懐かしい駅の余韻を味わう暇もなく、慌ただしく移動。


   

   渋滞して車が動かないものだから、お水を売る人まで出現。


   

   アジアからヨーロッパサイドに渡ったら、今度は新市街と旧市街をつなぐ
   ガラタ橋を渡ります。ほんの何日か前にこの橋をトラムで行き来してたのに、
   もう懐かしい感じがする。このまま空港に向かうことが、悲しくなってきた。 
   この橋はイスタンブールにいることをとても感じさせてくれるから。
   トルコを離れるのが寂しい・・・・・気がする。


     
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○ きのこ岩 ~パシャバー・カッパドキア~

2010年03月24日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)



   

   ギョレメから出て、朝に行ったチャウシン村の前を通って、
   カッパドキアのなかでも、これぞキノコ岩!!と言える奇岩が立ち並ぶ
   パシャバー地区へやってきました。


   

   これをキノコ岩と呼ぶのは、日本人くらいのものなんだそうです。


   

   「妖精の煙突」っていうのが、こちらでの呼び方なのだそう。
   

   

   面白い岩も、光によっては違う見え方をする。


   

   たしかにこの形なら、キノコっていうよりおもしろいお家みたいです。

   
   

   どこを撮ってもおもしろい。


   

   カッパドキアの木々が黄色く色づいている11月中頃。


   

   黄色く染まる地面がとても印象的です。


   

   カッパドキアから離れる前に、キノコ岩が見ることができてよかった。

   
   
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○ カッパドキアという感覚

2010年03月24日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)



   

   ギョレメとは「見てはならない土地」という意味。
   そんな土地に、今は世界中から人が訪れる。


   

   旅をしていてドキドキする。
   そんな感覚を研ぎすませてくれる場所がカッパドキア。
   嬉しい、楽しい、だけではない場所。


   

   普通の街の地図とは違って、歩いてみなとわからない。
   地図上には曲がり角もなければ、目印もない。
   常につきまとう不安。これほど旅をおもしろくさせるものはない。

 
   

   思いもよらず、岩のカタツムリに出会うことだってある。


   

   不安がっていたら、カタツムリが「ウチヒサールの方角はあっちさ。」と、
   教えてくれるような気にさえなってくる。
   人間は自然のなかにちっぽけにいると、まさに神話の時代のような感覚になってくるのだ。


   
   

   自然と自分。そこにそれしかなかったら、簡単に脳は違う性能になる。
   つまり何にでも魂が宿っている、というような感覚になるということ。


   

   「美しく力強い馬」という意味の「カッパドキア」は、
   何とも言えない原始的な感覚を味わえるところ。歩けば歩くほどおもしろい。


   

   この土地を歩いた足の感覚を忘れずにいたい。
   
   
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○ 丘からのカッパドキア ~ギョレメ・カッパドキア~

2010年03月24日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)


   

   トカルキリッセの横から丘へのぼり、朽ち果てそうでもなお美しいギョレメ33番
   「メリマナキリッセ」を探したいと思っていたけど、とうとう見つけられないままになった。


   

   丘への道のりは、大きな野犬もいたりしてびっくりすることもあったけれど
   想像してたよりは平らなところもあって安心した。



   

   遠くにウチヒサールの街が見える。ラクダみたいなウチヒサール。
   2度目にこの土地を訪れて、やっとウチヒサールがカッパドキアのランドマーク
   だっていう意味が分かった。ほんとうに気をつけてみれば結構どこからでも見える。


   

   谷まで来ました。のぞくと恐い。

   
   

   朽ち果ててしまった聖堂。そうなってもこれは自然の一部だ。


   
 
   地図を片手にこんなところまで歩いてくると、ガイドブックに載ることのない
   カッパドキアの景観が楽しめて、得した気分になる。


   

   あ、聖堂発見。道から転げ落ちそうになりながらも聖堂にたどり着くと、
   そごい探検をしているみたいでものすご~く楽しい。なんだか小学生の頃の遊びみたい。
   こんなのが家の近くにあったなら、間違いなく秘密基地として使っただろう。


   

   中に入ってみたら、谷を見下ろす窓のような穴が・・・・・


   

   そして足下にはこんな花が。乾いた土地に元気よくポンポン咲いている。

  


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○ トカルキリッセ ~ギョレメ・カッパドキア~

2010年02月12日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)



   

   ギョレメ野外博物館の道を挟んだ向かい側にあるトカルキリッセ。
   ここはなんとアルカイック期の壁画と、のちのちに拡張された部分に首都様式の美しい
   ブルーが印象的な壁画の両方が楽しめる。まず入り口を入ってすぐにアーチの天井全体に
   描かれたカッパドキア独特の色合いの壁画に包まれる。
   一番下の段の「キリストの磔刑」からの物語が大塚美術館に陶板として再現されている。
   「十字架降下」のキリストの足下にある「アダムの頭蓋骨」の顔は、私が愛するキャラの
   ひとつですが、うまく撮影できませんでした~。


   

   初めて来たときも驚いたけど、ここのブルーほど内側から発光するような神秘的な光を
   放つブルーはほかにあるんだろうか・・・・と思う。
   これがラピスラズリの威力なのでしょうか。まさに神の色といったところです。
   ここの「洗礼」図も大塚で再現されています。

   ところで、ここでラピスラズリのすごさに魅せられて、ぜひ観たくなったのが、
   フェルメールの「デルフトの眺望」
   な~んてことない風景画ですけど、空の部分や川の部分にも密かにラピスラズリが使われて、
   またまたこの絵を実際に見たときの内側からの光というのはすごいそうな・・・・・・・・
   観たい!目指せオランダ!


   

   ここの聖母も、いとお美しいでしょう?




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○ 暗闇の聖堂(カランルクキリッセ) ~ギョレメ・カッパドキア~

2010年01月15日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)


   

   ここは前回も真剣に見たからなんだか懐かしい。
   光がほとんど入らないため、暗闇の聖堂と呼ばれていますが、そのおかげで
   フレスコ画の保存状態が抜群です。


   

   キリストの降誕の場面。
   天井に描かれている東方三博士が降誕シーンを上から覗き込んでいるように描かれてるのが
   なんだかすごくおもしろいんです。博士たちを導いてきた星からの光も、
   飼い葉桶(キリスト)までクモの糸のようにのばしてみました~みたいな感じがgood!
   ヨセフさんも通常この場面では一人で物思いに耽っている感じで描かれますけど、
   ここでは「え?上から?」みたいな感じで、ぎょろっと博士たちを見上げています。


   

   砂と藁と混合した石灰の漆喰の上に描かれた画像は、
   地方といえども熟練していて、首都様式に近くなっています。
   でもカッパドキアの画は、どことなくあったかい感じなんですよね。


   

   スペインのロマネスク絵画も好きだけど、やっぱりカッパドキアの
   フレスコ画も好きだな~。ほのぼのとしてる。
   土地は厳しいと思うだけど。寒いし。


   

   こちらは大塚美術館にも複製のある「最後の晩餐」です。
   背景の深い藍色は高価な藍銅鉱(アズライト)が多く使われているそうです。
   通常は孔雀石と混ざっているために精製がかなり難しいんだとか。
   ラピスラズリに比べて安いっていうイメージしかなかったなぁ。
   ほかの聖堂より高価な顔料を多用して、品位を高めているといったところでしょうか。
   ちなみにユダさんは真ん中にいますよ。



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○ 聖バルバラ聖堂 ~ギョレメ・カッパドキア~

2010年01月14日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)

   

   この聖堂はその名の通り聖バルバラに捧げられた聖堂。
   左側の壁に描かれた女性がその人です。
   聖ゲオルギウスはやっぱりここにも登場しています。
   彼が退治した竜というのは、カッパドキアにいたそうです。
   だからこの土地で人気あるのか。
   聖テオドールもいますよ。


   

   イコノクラスムの時代に建てられたといわれているこの聖堂。
   この意味の分からないかわいい模様はなんでしょう。
   

   

   なんだか描きかけ?みたいですが、これもまたなんでしょう。
   カッパドキアのビザンティン美術専門家に教えてもらいたいです。


   

   とりあえずキリストも描かれています。
   服がマリア様みたいだけど、キリストよね?十字円光だし。


   

   トンカチみたいなのもありますよ。
   ところでこの記事の一番上の写真に写っている謎の生命体は
   孔雀(復活の象徴)なんですけど、
   あの孔雀とこのトンカチみたいな模様のスタンプ欲しい。
   トルコ人もそういう商売してほしいわ。


   
   
   とてもかわいくて愛くるしい聖堂です。



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○ 蛇の聖堂(ユンラルキリッセ) ~ギョレメ・カッパドキア~

2010年01月14日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)



   

   細長い筒状の蛇の聖堂には、カッパドキアで人気のある聖人が描かれています。
   写真の右端のスカートの女性は、ローマ帝国の首都をビザンティウム(イスタンブール)に
   移したコンスタンティヌスの母ヘレナ。この人がキリスト教を信仰していたから息子に影響し、
   歴史が動いていったのかも。ヘレナの横にはコンスタンティヌスがいるんですけど・・・
   気がついたら写真に撮っていませんでした。二人は聖十字架を持っています。



   

   入り口と窓。なんか素朴で素敵。


   

   左のあやしい人は聖オノフリウス。両性具有者として描かれています。
   もともとオノフリウスさんはとても美し~い女性だったそうですけど、
   世の男性たちの欲望から身を守るために神にお祈りしたら、神様は彼女の願いを
   聞き入れ、この姿にして彼女を救ったそうな。変わった人ですね。
   今で言う性同一性障害でもあったのかしら。
   その横は聖トマスと聖バジル。


   

   蛇の聖堂と言うぐらいですから、蛇が主人公・・・っていうか敵。
   聖テオドールと聖ジョージが蛇(ドラゴン?)退治をしています。


   
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○ 林檎の聖堂(エルマルキリッセ) ~ギョレメ・カッパドキア~

2010年01月13日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)


   

   チャウシンからギョレメの野外博物館に移動してきました。
   これから林檎の聖堂に入ります。
   なぜ「りんご」の聖堂なのかは、今となっては誰も知りません。
   この聖堂の近くにかつてリンゴの木があったからとか、
   ドームに描かれた大天使ガブリエルの支えている地球がリンゴに似ているからとか。
   いろいろ言われていますけど、
   いずれにしてもかわいい名前だからまぁいいじゃないですか。


   

   このドームに描かれた人が噂の大天使ガブリエルさんかしら・・・?


   

   顔の部分は偶像崇拝を禁止するイスラム教徒の手によって削られています。
   それにしても、よくこれだけの保存状態を保っているな。
   イスラム教徒ってのは微妙に寛容なのかもしれないなぁと思ったり。


   

   キリストの磔刑。
   よくこんな岩を聖堂の形に削っていけるものだなぁ。こんなのが何百もあるなんて。
   信仰というものはすごいですよね。この林檎の聖堂はアギアソフィア大聖堂の
   基本的なプランに一致させているそうです。


   

   最後の晩餐。
   保存状態のいいカランルクキリッセ(暗闇の聖堂)のものと似ているので、
   すぐに分かるんですが、漆喰がたくさん剥がれていて、
   もともと描かれていたカッパドキア独特のベンガラ色?っぽい絵がのぞいています。


   

   こちらはキリストの洗礼。
   実は私。ビザンティン美術のキリストの洗礼図像フェチなんです。
   いやっ。洗礼図像っていうより、洗礼の図像のヨルダン川のなかにいる
   「ヨルダン川の川の精」フェチかな?
   川の精って・・・・・おっちゃんやん
   なぜビザンティン美術にこの川の精が描かれるようになったかは、
   皆様にとってど~~でもいいことでしょうから書きませんが、
   大塚美術館にもいっぱいいるのでさがしてくださいね


   

   これはキリストの逮捕でしょうか?なんか縄のつなぎ方が・・・・微妙。
   しかし愛すべきビザンティン美術たち。
   こんなにおもしろいのに、実際に見ると荘厳なんですよ。
   そこが心惹かれ続ける理由のひとつです。





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