<中国ブログ>中国サイコウ 元/上海駐在日本人が綴る日中経済の状況など

中国駐在時代の経験・知識をもとに、
最高(サイコウ)の日中関係の再構築を目指し、
日本と中国を再考(サイコウ)する

ココが変だよ、中国の役人社会

2011-07-01 | 中国社会学
最近、北京、日本への出張が続いたので、本日からブログを再開。

今日のテーマは「お役所」。

日本でも国民の「役人」に対するイメージは良いとは言えないが、中国は共産党が支配する国家だけに、中国の役人は日本と比べものにならないほど大きな力を持っている。
この国では、許認可権を有する機関が認めない限り、次のステップに進むことができないのだ。
だから、自然と役人の態度も横柄になるわけで・・・。
しかも、この傾向、都心部から地方に行くほど激しさを増すことになる。
古き悪しき中国があるんです。。。

とりわけ外国人の場合、苦情を言おうにも、それを受け付けてくれる窓口はほとんど存在しないと思っていい。
どこの国でも多かれ少なかれあることだが、自国の国民が優先なのだ。

最近、現地で起こっている困った事例を紹介したい。

中国において、外国の駐在員事務所が活動を続けるには、毎年、更新の手続きを行う必要がある。
日々同じように業務を継続しているのに、「毎年」である。そもそも、コレがおかしいと言えば、おかしい。
これには、「中国側の手数料稼ぎなのでは・・・?」といった憶測もある。
たしかに関所を通過するような感じで、手数料をドンドン賦課される。

話を戻すが、駐在員事務所の場合、各地の商務委員会の批准を受けて、工商局で事務所登記を行う。
この登記が終わると、形式上、事務所が正式に認められ、居留証を申請する場合などの根拠となる。
繰り返すが、これを「毎年」やる必要があるのだ。
しかも、各段階でとにかく時間がかかるので、2ヶ月以上前から申請手続きを始める。
とても面倒くさい。。。

まあ、これを粛々とやってくれればいいわけだが・・・。
今年3月になって、「工商局の担当窓口が変更になるので、日本母体企業の登記簿謄本などを再提出するように。新しい窓口はこれから決まる。」との通達。ちょっとイヤな予感・・・。

そして、現在7月1日。まだ新しい窓口は決まっていない。。。
ウチの事務所は幸い、2月に更新手続きを終わらせたところなので、現時点で影響は無いが、最近更新時期を迎えている事務所は事務所登記窓口が決まらないため、登記手続きが進まず、公安からZビザ(1年マルチ)を発給してもらえないという困った事案が発生している。
こうなると、3ヶ月ごとにFビザを更新しないといけないわけで・・・、ホントに面倒ですよ。

しかも、公安は別部署なので「3ヶ月後に登記が済んでいなかったら、次回は居留証を発行しないからな!」などと口走る始末。
一体、誰のせいでこんな事態になっているのかすら、理解しようともしないとは・・・。
やれやれですね。

日本の縦割り行政なんて、ある意味、かわいいほうかも知れませんね。批判されれば、とりあえず改善されますから。

筆者も、中国で働く以上、中国政府から居留許可をもらってココで働かせてもらっているという謙虚な気持ちを忘れないよう心がけているつもりですが、こうした役人の怠慢さには我慢ができませんね~。