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サイエンスZERO 「人類の宇宙観を変える ジェームス・ウェツブ宇宙望遠鏡」を視聴して

2022年11月24日 03時33分45秒 | Weblog
2022年11月12日(土)11:10より放送の、表題の番組を視聴しました。
この番組で解説された内容をレビューします。
特記していない限り上述の番組からの写真です。
またNASAのサイトから提供されているジェームス・ウェツブ宇宙望遠鏡の映像も利用して纏めてみました。このサイトからの写真はNASAと記載

NASA(アメリカ航空宇宙局)などは2021年12月25日、南米のフランス領ギアナの
宇宙センターから、「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)」を打ち上げた。
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は30年あまり運用されている「ハッブル宇宙望遠鏡(HST)」の
後継にあたり、地球から150万km離れた宇宙空間から、宇宙の成り立ちなどの解明に向け
観測を始めています。
JWSTは開発に1万人の人員、25年もの歳月と1兆円を費やしたと解説されていました。

下記のような事項について研究が進められています。
 1)135億年以上前に誕生した初期銀河の観測
 2)5,000個以上ある系外惑星の観測
 3)地球外生命の兆候を探る観測

2022年7月11日にNASA等からJWSTの画像が公開されてから10日程で約20件
の研究論文が提出されたとの話がありました。
研究者の意気ごみが感じられる事象です。

番組の内容詳細については下記サイトで見れます。


JWSTの解説 By Wikipedia
JMSTに関するWikipediaの解説文を引用
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(ジェイムズ・ウェッブうちゅうぼうえんきょう、英語: James Webb Space Telescope、JWST)は、アメリカ航空宇宙局(NASA)が中心となって開発を行っている赤外線観測用宇宙望遠鏡である。ハッブル宇宙望遠鏡の後継機であるが、計画は度々延期され、2021年12月25日に打ち上げられた。
JWSTの名称は、NASAの第2代長官ジェイムズ・E・ウェッブにちなんで命名された。ウェッブは1961年から1968年にかけてNASAの長官を務め、のちのアポロ計画の基礎を築くなど、アメリカの宇宙開発を主導した。かつては「次世代宇宙望遠鏡」(NGST / Next Generation Space Telescope)と呼ばれていたが、2002年に改名された。
JWSTの主な任務は、宇宙誕生ビッグバンの約2億年後以降に輝き始めたとされるファーストスター(種族III)を初観測することである。ファーストスターからの光は赤方偏移により波長が引き延ばされ赤外線に変化すると考えられており、赤外線域で捜索・観測することによって、ファーストスターを発見することが期待されている。そのほか、搭載する高解像度の赤外線画像センサーと分光器による系外惑星の観測についても、新たな知見が得られるのではないかと期待されている。
JWSTの運用は、ESAとNASAが共同で行う計画である。打ち上げ後JWSTは、太陽 - 地球のラグランジュ点の1つ(L2)に置かれることになっている。JWSTは、ハッブル宇宙望遠鏡(以下「HST」と記す)のように地球の周回軌道を飛行するのではなく、地球から見て太陽とは反対側150万kmの位置の空間に漂わせるように飛行する。その距離は月の公転軌道より約4倍外側である。
精密な観測を追及するほど、太陽から発せられる光や電磁波、あるいは自身の機体から発せられる赤外線すらもノイズになるため機体を極低温に冷却し、さらに太陽や地球から発せられる光なども避ける必要がある。そのため、JWSTは折畳まれた遮光板を搭載し、遮光板によってJWSTの機体に到達する不要な光が遮蔽される。L2点においては、地球と太陽が望遠鏡の視界の中で常に同じ相対的位置を占めるため、頻繁に位置修正しなくとも遮光板を確実に機能させることができる。そのためJWSTは地球から遠く、また地球と太陽からの光(赤外線)を同時に遮光できるラグランジュ点(L2)に送り込まれる。
HSTは地表から約600kmという比較的低い軌道上を飛行している。このため、光学機器にトラブルが発生してもスペースシャトルで現地へ行って修理することが可能であった。これに対し、JWSTは地球から150万kmもの遠距離に置かれるため、万が一トラブルが発生してもHSTのように修理人員を派遣することは事実上不可能とみられている
上の写真は番組の図を利用して加筆したものです。
HSTが可視光線を利用した観測に対してJWSTでは赤外線を利用しての観測

JWSTの解説 BY Youtube動画
【実写】ジェイムズ・ウェッブが撮影した初めて見る宇宙

JMSTの外観


上の2枚の写真はJWSTの外観です。2枚の内、下の写真の出典はNASA
寸法は長さ約21m、幅約14m、高さ約8m

HSTの鏡とJWSTの鏡比較

HSTの鏡の直径2.4mに対してJWSTの鏡の直径は6.5mです。

HSTの画像とJWSTの画像比較

上の写真はカリーナ星雲「宇宙の断崖」 の部分写真 By HST(左)とJWST(右)

上の写真はJWSTが撮ったカリーナ星雲「宇宙の断崖」の全体
カリーナ星雲は、地球から約7600光年離れた散開星団「NGC3324」内の巨大なガス(星形成領域)の端の部分で、「宇宙の断崖」とも呼ばれています。
上の写真の左がHSTの画像 右がJWSTの画像
Pillars of Creation 創造の柱
へび座の方向6500光年の距離にある星雲M16、通称「わし星雲」の中心部に見られる柱状のガス塊「創造の柱(Pillars of Creation)」は、1995年にハッブル宇宙望遠鏡(HST)が撮影したことで一躍有名になった構造である。その「創造の柱」を、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の赤外線の眼がとらえた。
関連Youtube動画をGooで共有させていただきました。
Zoom into Webb’s View of the Pillars of Creation

関連サイト:

JWSTが撮った画像はNASAが公開しています。(下記サイトで見れます)

近赤外カメラの開発
近赤外カメラ Near-Infrared Camera (NIRCam) の開発に従事したアリゾナ大学
教授の江上英一さんの苦労話を聞けました。
宇宙の過酷な環境に耐えるためにNASAの施設でマイナス180度真空の条件で
耐久テストが約3か月24時間体制で試験に立ち会った。
上の写真はNirCamの開発について語られたアリゾナ大学の江上英一教授

上の写真はNIRCamの外観


上の写真はフィルターを通して波長ごとに画像を取得する仕組みを解説に使用された図

最遠方銀河の探索
東京大学宇宙線研究所の若き研究者、播金優一助教の話が紹介されていました。
播金さんの苦労話や手法、今後の見通し等について語られました。
播金さんは、今年4月に地上の望遠鏡などを使って、当時の「最遠方銀河」を発表したばかりです。「HD1」と名付けられた銀河は、地球から134.8億光年離れた場所に位置すると考えられ、これがジェイムズ・ウェッブの観測が始まる前に、観測されていた最も遠方の天体でした。

上の写真は播金優一さんが発表した「最遠方銀河」HD1
上の写真は播金優一さんが見つけた136億年前の銀河(赤丸をつけた場所)
ステファンの5つ子の左手の位置にある。
JWSTによる観測でファーストスターやファーストギャラクシーを発見できる
確率が一段とあがった。
宇宙はビッグバンで138億年前に始まったと考えられていますが、その直後は水素やヘリウムで充満していて天体など1つもありませんでした。その中から、ガスが集まって恒星が出来て、銀河が出来て、そして生物が誕生し人類のような高等生物へと進化を遂げた。

地球外生命の探索
ジョンズ・ホプキンス大学のケビン・スティーブンソン博士はJWSTから送付されてきた
画像を利用して系外惑星 の大気ガスの成分分析を行い二酸化炭素のピークを
観測した例を紹介されていました。(下の写真)


大気中に酸素、水、メタン、二酸化炭素などが検出されれば生物が存在の可能性を示唆することになります。



JWST or HSTが撮った画像
 JWSTが撮った画像から何枚か紹介します。
上の写真はJWSTが撮影した遠方の深宇宙の鮮明な赤外線画像で46億光年
離れた場所にある銀河団SMACS0723  

上の写真は我々が存在している銀河 出典:NASA
上の写真はステファンの5つ子
これはペガスス座方向にある近接した銀河の姿です。
五つ子と呼ばれてはいますが、実際に近接しているのは画像中央にある4つの銀河で、これらは地球から約2億9000万光年の距離にあります。
右側に浮かぶ銀河「NGC 7320」だけ他の4つの銀河とはかなり離れていて、地球にずっと近い約4000万光年の位置にあります。
4つの近接した銀河は、宇宙のスケールから見るともう衝突状態の銀河と呼んでいい状態で、こうした近接した銀河はクエーサーなどの超大質量ブラックホールの形成に関連していた可能性もあります
以上は下記サイトからの引用文です。

上の写真はJWSTからのデータ分析結果で上から火星、地球、金星のデータ
大気中の水、オゾン、二酸化炭素の吸収値がグラフ化されています。
出典:NASA
上の写真はJWSTが撮った木星の映像
 
アンドロメダ銀河の本当の姿 HSTが撮った写真が出てきます

HSTが撮った写真を下記サイトで纏めています。




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