避難指示解除まで1カ月、厳しい選択を迫られる住民
原発事故から6年。今月末と来月1日には、福島県飯舘村など4つの町と村で、約3万人に出されていた避難指示が解除される。故郷に帰るのか、帰らないのか。最新の意向調査では、飯舘村に「戻りたい」世帯が3割、「戻らない」世帯も3割。村民の分断される姿が浮かび上がってくる。このような分断を招いたのは、国が定めた“避難指示解除の基準”にあるという。
避難解除後も消えないホットスポット
福島県南相馬市でも除染を進め、住宅や道路などの生活圏は、ほぼ除染が完了したとして避難指示が解除された。しかし、いまだ線量が高い場所がある。さらに、解除基準の年間20ミリシーベルトには、外部被ばくだけで土ぼこりなどの内部被ばくは入っていない。避難解除から4カ月後、住民らは「国は信じられない」として、解除の取り消しを求め、国を訴えた。