ケルビム&KHSでゆくフォトマップブログ/自転車で巡る阪神間の道と街

テーマは「No bike no life」ということで、自転車を巡って過ぎゆく日常を書き綴っていくブログです。

兵庫県道82号大沢西宮線

2012-04-21 13:21:53 | 兵庫県道
兵庫県道82号大沢西宮線

西宮市・神楽町交差点(国道2号線)~神戸市北区大沢町・西日原交差点
ルートラボ計測:距離29.4㎞(重複期間含む)上り・726㍍ 下り・584㍍





この県道は、国道2号線、神楽町交差点からスタートします。
向かうは、神戸市北区大沢(「おおぞ」と呼ぶ)の西日原交差点。六甲山南麓の市街地から六甲山系の山並みを越えて裏六甲に至る県道はこの82号線のみであり、都市部を走り、山麓の町並みを登り行き、峠道を越え、田園地帯を走り、といったように様々な表情を見せてくれる特徴豊かな道路です。






平成19年に開業のJRさくら夙川駅の高架下を通って行きます。付近の夙川の桜並木が有名なため、このような名前になったそうです。最近は、この手の地元のブランド品や名物を駅の名前に付けることが多いが、商売っ気が何事にも優先されている感じがして、なんだかな・・・という感じです。





正面に見えるぽっこりとした形の山は阪神間東部のランドマーク「甲山(かぶとやま)山頂の標高は309㍍」
この道路は甲山に向かって真っすぐに進みます。若干の登り勾配なので楽ではありませんが、道路は路側帯も広く、整備されているのでとても走り易いです。この周辺は市街地にほど近い落ち着いた住宅街という感じ。




    

阪急の夙川線の線路を越える踏切。甲陽園や苦楽園といった山麓の街や、さらにそれを越えて裏六甲と繋がる道路でもあるために交通量が多く、結構混雑する踏切です。写真に映るのは、阪急電車6000系。阪神間に暮らす住民にはお馴染みの電車ですね。





踏切を越えると、甲山の西部の住宅街の広がる斜面を登って行きます。道路は狭いですが、交通量は多く、この辺りになると走り良い道とは言えません。この道路をずっと北に向かうと、甲寿橋交差点という名の分岐に行き着きます。そこは右手に行くと宝塚市の市街地、左手に行くと、六甲山や裏六甲(神戸市北区や三田市等)に行く道につながるために、この道は抜け道としての利用価値があって、このように交通量が多いです。



   

県道82号線を少し避けて、阪急甲陽園駅付近にある有名洋菓子屋さん、「ツマガリ」で休憩。阪神間では結構有名なお店で、店内は人でごった返していました。ツマガリの入っている建物の2階にある「カブトヤマ」。御影ダンケの姉妹店で、このお店でもバターブレンドコーヒーが飲める。



   

店内の様子。バターブレンドコーヒーは独特のコクと香りの深みがあって、とても大好きです。ツマガリの焼き菓子がセットで付いてきました。





県道に戻り、坂道を登って行くと「越木岩神社」の標識があります。標識にも社の屋根が乗っかっているのがなんとも言えず味があります。



   

越木岩神社の参道。鬱蒼とした森が広がり、山麓の瀟洒な住宅街の中にあってひときわ異彩を放つ神社です。神社の中では甑岩(こしきいわ)と呼ばれる巨石が祀られていました。





越木岩神社のある界隈の住宅地から南方を望む。西宮港周辺の海辺が見える。






先の道を左折すると、苦楽園にある公立学校群があります。西宮北高等学校は、人気アニメの「涼宮ハルヒの憂鬱」の舞台となって登場したことでこの街を訪れる人が急増したそうな。





六甲山系の東端と甲山周辺の山地(北山公園)の間を縫うように道路は続きます。カーブの多い緩斜面の登り道を行きます。




鷲林寺町を走る県道82号線にあって、道路の中央に鎮座している巨石。通称「夫婦岩」とか「二つ岩」とかいう名前で呼ばれています。色々と謂れのある岩で、こんな道の真ん中にあっても撤去もされずにそのまま残してあるという事がそれを物語っていますね。越木岩神社にしてもそうですが、この辺りの地域は「石」に纏わる伝説が数多く残されているようです。





巨石を越えると、しばらくは鷲林町の平坦な道を行く。





甲寿橋交差点。県道16号線と一部区間、合流、重複します。右へ行くと下り坂で宝塚市の阪急逆瀬川駅に至ります。左へ行くと、六甲山上もしくは、盤滝トンネルを通り、西宮市山口町に続きます。82号線は左折。上を行く高架は自転車通行不可なので側道を行く。この交差点から斜度10%前後の急勾配になります。





高架の本道と合流する。ここから本格的な登り坂が始まります。斜度10%の標識が優しく手招きしてくれているようです。





振り返ると霞の向こうに西宮、尼崎、そして大阪方面の街並みが見下ろせます。神楽町交差点からじっくりじっくりと高度を上げてここまで来ました。





盤滝トンネルと六甲山方面の分岐点。盤滝トンネルは有料道路となっており、自転車は通行できないので峠道を行くことになる。




この先の分岐で、六甲山上に向かう県道16号線と、小笠峠を越えて西宮市山口町に向う県道82号線に分かれる。





ここから、六甲山系東端を越えて、船坂の集落に至る小笠峠に入る。
[小笠峠date  距離:5.2㎞ 平均斜度:9.5% 上昇量:180㍍ 下降量:203㍍]




小笠峠への登り道の途中。東北東の方角への展望が広がっています。写真右の広場は阪神競馬場。遠くにほのかに見える山並みは生駒山地です。





急勾配のヘアピンカーブ。ギアを目いっぱいに落として必死にクランクを回すしかありません。





小笠峠へと続く連続ヘアピンカーブを上から見下ろすの図。赤い車が登ってくるのが見えます。ここが小笠峠のハイライトです。





連続ヘアピンカーブの難所を越えると、東六甲縦走路と出会う。縦走路は尾根道なので、ここまでくると小笠峠のピークは近い。





峠のピークを越えたようで急坂から一転して下り坂に入ります。しかし、「小笠峠」を示す看板も休憩所も何もなく素っ気ない限り。





小笠峠を越えると、今度は裏六甲の景観を見下ろすことができます。





登りの時のようなヘアピンカーブはありませんが、こちらもかなりの急勾配を一気に下って行きます。





右手に盤滝トンネルの料金所が見えてきました。トンネルを行けば10分で通過できる道を30分くらいかけて峠道を越えてきました。奥に見える集落は西宮市山口町船坂の集落です。



      

船坂の集落に着きました。前の道路は県道51号線・宝塚唐櫃線。古い石の道標には「右 西宮 左 大阪宝塚」とあります。ここから、右へ行くと屏風岩や蓬莱峡バッドランドの景観を横目にしながら武庫川沿いの国道176号線に出ます。左に行くとすぐに船坂の交差点に出ます。





船坂交差点。四つ辻になっていて、左右の県道82号線と前後の県道51号線が交差します。直進すると、有馬温泉郷を経て、神戸市北区有野町唐櫃に至る。左に行くと、先ほどの盤滝トンネルの料金所へ。県道82号線を大沢に向かうにはこの交差点を右折して長い坂を下って行きます





斜度2~3%の下り坂を下って行きます。信号もなく、路側帯も狭い。車も下り坂でスピードを出すので要注意です。





下り坂の途中で、ロッジ風のパン屋「山のパン屋」があります。以前から気になっていたが入る機会がなかったので今日は立ち寄ってみました。





店の中はこんな感じ。こじんまりとした素朴な雰囲気のお店です。





パン屋を出て、しばらく下り坂を行くと、今度はステーキハウス三田屋がある。こちらもチロル風というのか、ヨーロッパアルプス山麓の山小屋風の外観です。しかし、中国自動車道の高架が雰囲気を大きく損なってしまっているなぁ。





金仙寺湖を渡る橋。路側帯が狭いので、左にある歩道を行く方が安全ですね。





金仙寺湖は昭和52年に完成した丸山ダムの貯水池です。ダム湖のほとりを少し散策してみましたが、特に何もない感じでした。





金仙人寺湖を過ぎ、山口町の丘陵地帯を下ります。左に見える高架は阪神高速7号北神戸線。





有馬川沿いに細い道路を行き、この先の交差点で国道176号線に一時合流します。





天上橋交差点を左折。ここで国道176号線と別れて再び82号線の単独区間となります。





「食べログ」兵庫県内のうどん屋で第3位に入る「いわしや」で昼食。午後2時を過ぎていたにもかかわらず、店内は客で溢れかえっていて、席を取るのも一苦労でした。





シンプルな「あつかけ」を注文。350円。写真からも分かる通り、見た目も非常にシンプルですが、食べごたえのある太い麺がなんとも上手かったです。小麦の味をしっかりと噛んで味わえるという感じ。





左折すると中国自動車西宮北インターチェンジ。先に見える建物は、神戸市北区の藤原台、菖蒲が丘の住宅街。道路は道幅が広く、ゆとりある感じですが、路側帯は一貫して狭く、自転車は後ろの車を気にしながらの走行を強いられます。





新興住宅街付近の道となり交通量が増えます。兵庫県道15号線・神戸三田線(通称、有馬街道)との交差点。そして目的地の大沢の文字が看板に出てきました。





六甲山北側を山沿いに横断する六甲北有料道路の高架をくぐって行きます。





ついに、大沢町に入り、写真のような田園風景の中を行く道路が多くなります。ここまで来ると途端に交通量は少なくなって、のんびりと走るのにぴったりの道路となります。





所々、ちょっとした丘陵部を越える箇所があります。





手作り感いっぱいの大沢町案内の大きな看板が道端にあります。





最近は仕事の関係で、年に一回、夏の盛りの時期にこの神戸市立フルーツ・フラワーパークに来ます。この田園風景の中に不似合なほど豪勢な施設を取り揃えるアミューズメント&リゾート施設なのですが、その規模の大きさと来場者数とを考えると間違いなく大赤字だろうと思って、ネットで調べたら案に違わず・・・という感じ。





ようやく西日原交差点に到着。ここで県道17号西脇三田線と合流して県道82号線・大沢西宮線は終了となる。



コース概要

コース名 : 兵庫県道82号大沢西宮線
距離   :29.4㎞
上昇量  :726㍍
下降量  :584㍍


兵庫県道82号線は、神戸市北区の田園地帯である大沢町から、六甲山系東端の小笠峠を越え、西宮市街地の国道2号線に至る30㎞弱の県道である。今回は西宮の市街地から大沢を目指すコース。

コース評価




交通量 [C]

各区間によって交通量の多さが大きく違うため、各区間毎の交通量の評価を出す。

国道2号線神楽町交差点→盤滝トンネル東交差点・・・交通量 [C]
 西宮、宝塚市街地と神戸市北区、三田市を結ぶ裏道として利用価値あり、交通量は多い。

盤滝トンネル東→小笠峠→船坂交差点・・・交通量 [A]
 ほとんどの車は有料道路の盤滝トンネルを通るために、小笠峠の交通量は極少。 

船坂交差点→藤原台北町7交差点・・・交通量 [C]
 国道176号線への抜け道、神戸市北区の新興住宅地藤原台へのメイン道路となり交通量増大。

藤原台7交差点→大沢町西日原交差点・・・交通量 [B]
 藤原台を過ぎて、大沢町に入ると、交通量は減少する。
 


路面状況 [B]

阪急甲陽園線の踏切を越えた辺りから、登り勾配が強くなってくるが、苦楽園や甲陽園の住宅地の間を行く区間は片側1車線でその道路の道幅も狭く、路肩の幅も狭いので、決して走り易い道路ではない。176号線天井橋交差点からは、片側2車線となって路側帯もあるので、走り易くなっている。

安全性 [C]

阪急甲陽園線の踏切から鷲林寺交差点までは交通量が多く、道幅も狭いので後方から来る車に注意して行くこと。また船坂交差点から金仙寺湖西交差点までは、下り勾配の道で信号機も少ないために車は速度を上げて走っているので要注意である。船坂から藤原台北7交差点までは交通量が多いが、それ以降、大沢(おおぞ)町は交通量も少なく、田園風景の中をのんびりと走れる良い道である。

信号機 [B]

西宮市の山麓の住宅地までは信号機も多いが、六甲山の東端を越える区間は急坂との戦いとなり信号機の姿を見ることは稀。国道176号線付近、中国自動車道西宮北インター付近は、また信号機も多いが、それ以降は疎らになる。

エイド [B]

全区間を通じて、コンビニは5件ほど。船坂交差点にあるセブンイレブンは小笠峠での疲労を癒す絶好の休憩ポイント。国道176号線、天井橋交差点付近にはここで紹介した「いわしや」をはじめ、飲食店があり昼食を取るのに良い。コンビニや飲食店はほどほどに揃っているが、自転車屋はなくパンクやメカトラの際は自力でなんとかしないと。

景観 [B]

甲山から南東に広がる甲陽園や苦楽園といった阪神間を代表する高級住宅街の町並みや、越木岩神社など見どころは多い。また、六甲山系の東端を越える小笠峠から見下ろす阪神間や裏六甲の町並みの展望はそこまで登ってきた苦労を忘れさせてくれる。大沢町ののどかな田園風景も良い。

用途 [ヒルクライム・通行]

三田市や神戸市北区から阪神間平野部に出る時には、国道176号線を走る方が時間も早く、疲労も少ないので、あえて無理をして県道82号線を走ることはない。あるとすれば、小笠峠のヒルクライムを含めて、トレーニング目的で走る場合である。一方、82号線は大沢町から藤原台を経て、中国自動車道西宮北インターや国道176号線に出る場合の交通上重要な地方道路になっている。


地図①
 国道2号線(神楽町交差点→小笠峠→船坂交差点)


地図②(船坂交差点→国道176号線→藤原台北7→大沢町)


コース高低図


最大標高点は10㎞付近の小笠峠





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