ケルビム&KHSでゆくフォトマップブログ/自転車で巡る阪神間の道と街

テーマは「No bike no life」ということで、自転車を巡って過ぎゆく日常を書き綴っていくブログです。

千丈寺湖8の字周回コース

2012-04-30 03:48:22 | サイクリングコース


千丈寺湖は三田市のほぼ中央にある湖で、武庫川水系の青野川、黒川流域の河川を貯水するための青野ダムが建設されたさいに出来たダム湖です。この湖の周りを走る道が自転車コースとしてとても気持ちの良い道なので、主にLSDトレーニングのコースとして使用しています。およそ周回14.15㎞あり平均時速を30㎞/hで走ると30分弱で一周できます。




上のMAPは、http://www.arimafuji.net/damumap.htm からの転用です。興味のある方はこちらのサイトもご覧ください)

このMAPにあるように、千丈寺湖はL字型をしており、「L」の字の直角に折れ曲がる所に青野ダムがあります。道は湖の周りを取り囲むように周回していますので、どこからでもコースは取れますが、私は青野ダム記念館付近の交差点を起点として、北に向かい、大堰橋を渡って湖岸を走る県道308号線(曽根中三田線)を南下し、L字の中央部にある末吉橋を渡り、ダムサイト公園からダム南岸の道を進み、ぐるりと湖の南部を回って再び末吉橋を渡って、スタート地点の交差点で終点という8の字周回のコースを主に取っています。

このコースのなかで若干注意を要するのが千丈寺湖南岸の道で、山と湖に挟まれた狭く見通しの悪い道なので、対向してくる自動車や自転車、通行者に対する注意が必要です。この道はあまり速度を出すと危険ですので、少し抑え気味に走る必要があります。


   

このコースのスタート・ゴール地点に設定してあるダムサイト公園です。車にバイクを積んでくるローディがよくこの駐車場を利用しています。ここの自動販売機とトイレには、トレーニング途中や終了後にお世話になっています。ダムサイト公園は芝生が綺麗で寛げる公園になっています。ダム資料館もありますよ。


   

青野ダム資料館ではこんな「ダムカード」が無料で貰えます。ダムカードGETを目的に走るという訳ではありませんが、只でもらえるとなれば、自然と集めたくなるというのが人情というもの。ツーリングに出かけた際にダム付近を走る時は管理事務所に寄ってカードをもらっています。


   

ダムサイト公園から出て直ぐの交差点を直進して千丈寺湖8の字周回コースはスタートします。右に見える建物は牛舎のようで、たまに風に乗って牛舎から牛さんたちの匂いが漂ってきます。




千丈寺湖周回コースは交差点を右折します。この交差点は右手に民家があり、右からの視界を遮っているので右からの車に要注意。


   

右手に千丈寺湖の湖面を見ながら軽いアップダウンのある快走路を北上します。


   

森の間の緩い登り坂を越えて、スーッと下って行くと先に御旅橋が見えます。しかし、千丈寺湖8の字周回コースは橋を渡らずに手前の道を左折します。


   

橋の手前で左折すると、写真のような爽やかな木立の小道に入ります。直線の道なので、見通しは良いですが釣り人の車が停車していたり、釣り人が道を歩いている事もあり自転車をかっ飛ばすことはできません。


   

小道を抜けて右折すると大堰橋。これを越えて先のT字路を右折、湖を回って南下して行きます。




大堰橋から見た千丈寺湖北岸の風景。空の青さと木々の緑と湖面の色合いが素晴らしく綺麗ですね。


   

大堰橋を渡ってT字路を右折し、千丈寺湖東岸沿いの道(県道308号線)を南下する。写真のように、見晴しの良い平坦の直線路で車通りも少ないので、スプリント練習をするには恰好のポイントです。


   

交差点もあるので車に注意。ここを右折すると御旅橋に出ます。周回コースは直進します。直線路で得た勢いのまま、直線の坂道もサクッと乗り越えていきます。斜度5%ぐらいの登りです。



   

坂道をスーッと下って行くと右手に、シマシマ柄の喫茶店が見えてきます。「トムソーヤの冒険」という名前のお店です。まだ入ったことはないのですが、ランチもできるようですので、近いうちに寄ってみようと思います。




千丈寺湖の中央に架かる末吉橋。大堰橋も御旅橋もアーチ構造ではなかったのですが、何故かこの橋だけアーチが架かっています。県道に架かる橋ということで少しゴージャスに造られたのかな。




橋を渡って数百メートルほど走ると、青野ダムの看板が見えてきます。この先の交差点を左折して、今度は千丈寺湖の南湖岸を走ります。




青野ダムのダムサイト公園。ここで休憩しているローディをよく見かけます。一休みしたい気持ちを抑えて先に進みます。




ダムの水門の上の道を通って南岸に入ります。この通路の右側がダムのアーチになっていて、覗き込むと下は谷底になっています。この通路の上からバードウォッチングをしている人達もたまに見かけます。




木立の向こうにダムの水門が見えます。


   

千丈寺湖南湖はバス釣りのメッカとなっているようで、ボートを湖面に浮かべてバス釣りを楽しむ人が大勢います。南岸の道は細く曲がりくねった道が続きます。


   

南岸の道を走っていると、車とすれ違うことがたまにあります。1車線の細い道で見通しも良くないので、自転車はキープレフトを遵守する必要があります。


   

南岸の道を行くと、右手に有馬富士公園の敷地が見えてきます。その後、南岸の木立の中の道を抜けて分岐にさしかかります。この分岐を右に行くと、県道49号線と合流します。千丈寺湖周回コースはこの分岐を左折し、南湖の北岸を目指していきます。




何かの宗教施設だと思いますが、金ピカの布袋さんが林立する謎のお寺を横目に見ながら道を北上していきます。


    

黒川に架かる黒郷橋。橋の上から湖面を見ると、鯉らしき魚が群れていました。


    

黒郷橋を渡ると、千丈寺湖畔の別荘群に差し掛かります。この別荘群の中にロッジ風のカフェ&ギャラリー「あぷりこーぜ」があります。どんなお店か入ってみました。


    

木製の階段を上がっていくとウッドデッキにテーブルが並んでいます。春の陽気の中、外で食事をするのも良いですね。店内に入ると木の暖かさと温もりが伝わってきます。自転車での疲れが癒されます。


    

カレーのランチセットを戴きました。彩り豊かで目を楽しませてくれるお料理です。別荘群の中のお店ということで上品な味わいです。店内は陶器や手作りの小物が多数展示されてありました。




あぷりこーぜを出てすぐに分岐があります。周回コースはこの分岐を左折します。


    

ここにも別荘と思しき建物が数件並んでいます。軒下?何下というのか分かりませんが、マウンテンバイクがぶら下げてありました。




別荘群を過ぎると、急坂を下ります。千丈寺湖の南湖北岸の道は、この下り坂で得た勢いを利用して駆け抜けることができます。




道は南岸の道と同様に車線がなく、対向車には要注意ですが、南岸の道ほど細かいカーブが多くないのでスピードを伸ばすことができます。




千丈寺湖南湖北岸の下黒川第一公園から南岸を望む。湖面の向こう中央やや右寄りに青野ダムの水門が見えます。




北岸の公園を過ぎると、県道308号線と合流します。右折すると、喫茶「トムソーヤの冒険」の前を通る道。左折すると末吉橋を通ってダムサイト公園に向かいます。




コース2回目の末吉橋です。ここからゴールまでは、若干の上り勾配の直線路ですが、タイムトライアルの際は最後のもがきが入ります。




出発した交差点に戻ってきてゴール!! ダムサイト公園は左手になります。1周約14㎞のコース完走お疲れさま!!


コース概況

あらゆる観点において高得点でバランスの取れた素晴らしいサイクリングコースです。
湖畔の風景のうつろいを眺めながら、ゆったりと走ることも、LSDトレーニングに勤しむ事も可能です。このコースは現在、管理人のLSDトレーニングのメインコースになっています。このコースの交通量は全体量としては少ないのですが、そのために時折すれ違う自動車やローディにヒヤリとさせられる事があります。特に千丈寺湖南岸の道は狭く、カーブが連続して見通しが悪いので細心の注意が必要です。また、周囲にコンビニはなく、補給は各所にある自動販売機に頼る他ありません。長時間のライディングをする際には補給食を携帯しておく事をお勧めします。トイレは公衆トイレが湖岸のいたるところにあります。





交通量 [A]

全体的に交通量は少ないが、千丈寺湖南湖は季節や時間帯によっては釣り人やドライブの車がやや多くなる傾向がある。また、末吉橋が架かる県道308号線は少ないながらもコンスタントに交通量がある。

路面状況 [A]

コース全体を通じて良好。北湖や南湖の狭い道路も路質は悪くはない。

安全性 [A]

交通量は少ないので、危険な個所というのはないが、南湖周回路は狭く見通しの悪い道が続くので、対抗してくる車や自転車、歩行者に注意をして進むことが必要。

信号機 [S]

信号機は大堰橋を渡って県道308号線と合流する交差点の1箇所のみ。

エイド [B]

自動販売機による補給はダムサイト公園の自販機をはじめ、湖畔の公園各所で可能であるが、コンビニ等はなし。補給食は千丈寺湖に来るまでに揃えておく必要あり。千丈寺湖に至る道(県道308号線)と国道176号線の交差点にファミリーマートがあるので、ここで揃えることができます。トイレはいたる所にあるので、まさかの緊急事態にも対応が可能です。

景観 [A]

千丈寺湖周辺の木々の緑や湖面の様子など、時間帯や季節によって移ろいゆく景色を眺めながらのポタリングやLSDトレは風情が感じられます。青野ダムの水門やダムサイト公園はコースの景観に適度なアクセントとなっています。

用途 [LSDトレーニング・ポタリング]

このコースはfumitaroのお気に入りのLSDトレーニングのコースです。全速力で飛ばすには南湖周回の道路が危険なのでできませんが、時速30㎞/h程度を維持して走るのは問題ありません。交通量も少なく、信号も1箇所しかないので、走ることに意識集中することができます。また、ゆったりと千丈寺湖周辺の景観を楽しむポタリングにも最適です。今回紹介した「あぷりこーぜ」は走って疲れた体を癒すには良いお店で
すよ。


 




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キャラダイス・ペンドル

2012-04-28 04:26:38 | バッグ・ツーリングギア


3~5泊程度の期間で、ホテルや民宿などでの宿泊を前提としたツーリングに行く場合に、荷物の収納をどうするか、という事にしばらく悩んでいました。

これまでの経験から、リュックやウェストバッグといった直接身に付ける物は、それがどんなに軽量な物であろうと、自転車に乗る時間が長ければ長いほど身体に負担が掛り、腰や背中が痛くなってきます。そこで身体には何も付けずに長期間のツーリングを行うためにはどうしたらいいのか、フロントバッグにするか、リアバッグにするか、ネットで商品を調べたり、店に行って実物を見たりして検討を続けた結果、このキャラダイスのサドルバッグシリーズのペンドルという商品を購入することに決めました。

カタログ値では、幅30㎝×高さ18㎝×奥行15㎝、サイドポケットと合わせて容量11ℓ、重さ640g(実測)となります。生地は「丈夫で防水性の高いウオータープルーフ・コットン・ダック」との事ですが、確かに分厚く頑丈な生地に防水加工がされており、少々の雨に降られても中の物が濡れるという事はなさそうです。また、この生地の硬さだと型崩れもしそうにありません。メインコンテナ、サイドポケットの蓋を閉めるには革ベルトを使いますが、この革ベルトが良い味を出しています。良い感じにクラシカルな雰囲気を醸し出しています。

ただ、このベルトを開け閉めするのが面倒という感想を持つ人はいるでしょうね。ベルトに関しては外見と機能性の折り合いをどう付けるかは、使用者の考え次第というところです。ちなみに私は、頻繁に出し入れする物(財布や携帯電話や行動食とか)をこのバッグの中には入れたりはしないので、革ベルトで全然、問題なし!です。




ペンドルのメインコンテナです。中に入れてあるのは、オーストリッチ社の超軽量輪行バッグですが、すっぽり余裕で中に納まります。また、メインコンテナは巾着で閉じられる仕組になっているので適度に紐を締めると走行中に中の荷物が揺れ動かないというメリットもあります。




サイドポケットです。サイズは幅5㎝×高さ17㎝×奥行11㎝もありますので結構色々な物が入ります。しかも左右両サイドにありますので、リペアセット、行動食、予備チューブ、携帯電話、まさに何でもござれという感じです。ちょっとしたサドルバッグ1個分並の容量があります。




ペンドルを自転車に装着するための装置がこの「Bagman Sport クイックリリース式サドルバッグサポート」です。シートポストをレールの前方に動かさないといけない場合もあり、全体のポジションにも影響を及ぼす可能性があります。しかし、ワンタッチでバッグを装着できるのは楽です。




キャラダイス・ペンドルをケルビム・ピューマに装着。 2011年9月の山陰ツーリングでは、このキャラダイス・ペンドルとモンベル・フロントサイクルバッグを装備して行きました。そこで使用してみての感想ですが、収納性、快適性、耐久性、コスト、どの点をとっても申し分のない出来栄えです。

<収納性について>
キャラダイスのサドルバッグシリーズは、ネルソン15ℓ、ペンドル11ℓ、バーレイ7ℓのサイズ展開がありますが、4泊のツーリングではペンドルは十分な収入能力を発揮してくれました。サイドポケットもしっかりとした作りで容量も大きいので、何を入れておくかについての選択肢が豊富です。しかし、容量が大きいので、却って必要以上に物を入れてしまい重くなってしまうという危険性があることには要注意です

<快適性について>
キャラダイスのサドルバッグシリーズは、専用のバッグサポーターを使ってバッグと自転車とを固定します。このサポーター「Bagman Sport クイックリリース式サドルバッグサポート」の機能が素晴らしいです。バッグ本体の取り外しが簡単にできるうえに、サドルのレールにしっかりと固定するのでダンシングをしても左右の振れが生じません。ただ、このサポーターはサドルのレールに直接装着する仕方なので、サドルのポジション変更を余儀なくされる可能性があります。しかし、それをもってしても余りあるサポーターの安定性でした。ペンドルに関して唯一の欠点は、取り外して持ち運ぶ時のバッグの持ち手がないことくらいかな。

<耐久性について>
ペンドルの分厚い綿生地はしっかりと縫合され、見るからに頑丈そうです。カタログによると、防水対策もある程度はなされているようで、実際少しの時間、雨に降られましたが中が濡れるということは無かったです。使用のうちに、紐が切れたり、縫い目が緩む事がありそうですが、生地自体が頑丈なので簡単に修復できそうです。

<安全性について>
バッグ後部にリアライトが装着できるベルトがついています。写真でもキャットアイのリアライトが付いているのが分かると思います。サドルバッグには当然付いていて欲しい機能ですが、そこは抜かりありません。また、上部中央のロゴが反射材になっているそうです。


<コストについて>
製品の完成度から言っても、日本での販売価格はこれくらいはするかなぁ・・・という感じ(1万2千円前後)ですが、サポーターも合わせて、2万円を越えるというのは、他の製品と比較しても値段が高すぎます。しかし、英国の通販、wiggleでは商品入荷待ちの状態だと思いますが、ペンドルで\6048、BagmanSport クイックリリース式サドルバッグサポートで\5418ですので、日本の販売価格のおよそ半分で購入できてしまいます。この価格なら納得のお値打ち品でしょう。


Carradice pendol saddl bag
価格:\6048(wiggle価格) 
重量:640g

Bagman Sport クイックリリース式サドルバッグサポート
価格:\5418(wiggle価格) 
重量:401g

おすすめ度:★★★★★★

寸評:wiggle価格で買うなら、かなりのお値打ち品。
   収納をどうするか迷っている人は一考の価値あり。
   シックな外観が細見のクロモリ車に似合います。




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通勤時の風景~西宮市名塩の町並みから~

2012-04-24 05:04:02 | 雑記


三田市から職場のある宝塚市に向かう国道176号線沿いの「名塩」という山間部の集落を通ります。
名塩は山間部に切り開いた新興住宅地ではなく、古くからある街道沿いの町並みという感じで、その落ち着いた佇まいが好ましく感じられます。

この名塩地区を走る国道176号線は、通勤時間帯は通勤の乗用車とバスとトラックで大混雑します。そこで、時間に余裕がある時は、国道を避けて、路地の景観を楽しみながらゆったりと行くことが多いです。

上の写真はそんな名塩の町の風景です。湾曲した川べりの八重桜があまりに綺麗に風景になじんでいたので思わずバイクをとめて写真を撮ってしまいました。いつも、これくらい余裕のある心持で通勤を楽しめると良いのですけどね。









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兵庫県道82号大沢西宮線

2012-04-21 13:21:53 | 兵庫県道
兵庫県道82号大沢西宮線

西宮市・神楽町交差点(国道2号線)~神戸市北区大沢町・西日原交差点
ルートラボ計測:距離29.4㎞(重複期間含む)上り・726㍍ 下り・584㍍





この県道は、国道2号線、神楽町交差点からスタートします。
向かうは、神戸市北区大沢(「おおぞ」と呼ぶ)の西日原交差点。六甲山南麓の市街地から六甲山系の山並みを越えて裏六甲に至る県道はこの82号線のみであり、都市部を走り、山麓の町並みを登り行き、峠道を越え、田園地帯を走り、といったように様々な表情を見せてくれる特徴豊かな道路です。






平成19年に開業のJRさくら夙川駅の高架下を通って行きます。付近の夙川の桜並木が有名なため、このような名前になったそうです。最近は、この手の地元のブランド品や名物を駅の名前に付けることが多いが、商売っ気が何事にも優先されている感じがして、なんだかな・・・という感じです。





正面に見えるぽっこりとした形の山は阪神間東部のランドマーク「甲山(かぶとやま)山頂の標高は309㍍」
この道路は甲山に向かって真っすぐに進みます。若干の登り勾配なので楽ではありませんが、道路は路側帯も広く、整備されているのでとても走り易いです。この周辺は市街地にほど近い落ち着いた住宅街という感じ。




    

阪急の夙川線の線路を越える踏切。甲陽園や苦楽園といった山麓の街や、さらにそれを越えて裏六甲と繋がる道路でもあるために交通量が多く、結構混雑する踏切です。写真に映るのは、阪急電車6000系。阪神間に暮らす住民にはお馴染みの電車ですね。





踏切を越えると、甲山の西部の住宅街の広がる斜面を登って行きます。道路は狭いですが、交通量は多く、この辺りになると走り良い道とは言えません。この道路をずっと北に向かうと、甲寿橋交差点という名の分岐に行き着きます。そこは右手に行くと宝塚市の市街地、左手に行くと、六甲山や裏六甲(神戸市北区や三田市等)に行く道につながるために、この道は抜け道としての利用価値があって、このように交通量が多いです。



   

県道82号線を少し避けて、阪急甲陽園駅付近にある有名洋菓子屋さん、「ツマガリ」で休憩。阪神間では結構有名なお店で、店内は人でごった返していました。ツマガリの入っている建物の2階にある「カブトヤマ」。御影ダンケの姉妹店で、このお店でもバターブレンドコーヒーが飲める。



   

店内の様子。バターブレンドコーヒーは独特のコクと香りの深みがあって、とても大好きです。ツマガリの焼き菓子がセットで付いてきました。





県道に戻り、坂道を登って行くと「越木岩神社」の標識があります。標識にも社の屋根が乗っかっているのがなんとも言えず味があります。



   

越木岩神社の参道。鬱蒼とした森が広がり、山麓の瀟洒な住宅街の中にあってひときわ異彩を放つ神社です。神社の中では甑岩(こしきいわ)と呼ばれる巨石が祀られていました。





越木岩神社のある界隈の住宅地から南方を望む。西宮港周辺の海辺が見える。






先の道を左折すると、苦楽園にある公立学校群があります。西宮北高等学校は、人気アニメの「涼宮ハルヒの憂鬱」の舞台となって登場したことでこの街を訪れる人が急増したそうな。





六甲山系の東端と甲山周辺の山地(北山公園)の間を縫うように道路は続きます。カーブの多い緩斜面の登り道を行きます。




鷲林寺町を走る県道82号線にあって、道路の中央に鎮座している巨石。通称「夫婦岩」とか「二つ岩」とかいう名前で呼ばれています。色々と謂れのある岩で、こんな道の真ん中にあっても撤去もされずにそのまま残してあるという事がそれを物語っていますね。越木岩神社にしてもそうですが、この辺りの地域は「石」に纏わる伝説が数多く残されているようです。





巨石を越えると、しばらくは鷲林町の平坦な道を行く。





甲寿橋交差点。県道16号線と一部区間、合流、重複します。右へ行くと下り坂で宝塚市の阪急逆瀬川駅に至ります。左へ行くと、六甲山上もしくは、盤滝トンネルを通り、西宮市山口町に続きます。82号線は左折。上を行く高架は自転車通行不可なので側道を行く。この交差点から斜度10%前後の急勾配になります。





高架の本道と合流する。ここから本格的な登り坂が始まります。斜度10%の標識が優しく手招きしてくれているようです。





振り返ると霞の向こうに西宮、尼崎、そして大阪方面の街並みが見下ろせます。神楽町交差点からじっくりじっくりと高度を上げてここまで来ました。





盤滝トンネルと六甲山方面の分岐点。盤滝トンネルは有料道路となっており、自転車は通行できないので峠道を行くことになる。




この先の分岐で、六甲山上に向かう県道16号線と、小笠峠を越えて西宮市山口町に向う県道82号線に分かれる。





ここから、六甲山系東端を越えて、船坂の集落に至る小笠峠に入る。
[小笠峠date  距離:5.2㎞ 平均斜度:9.5% 上昇量:180㍍ 下降量:203㍍]




小笠峠への登り道の途中。東北東の方角への展望が広がっています。写真右の広場は阪神競馬場。遠くにほのかに見える山並みは生駒山地です。





急勾配のヘアピンカーブ。ギアを目いっぱいに落として必死にクランクを回すしかありません。





小笠峠へと続く連続ヘアピンカーブを上から見下ろすの図。赤い車が登ってくるのが見えます。ここが小笠峠のハイライトです。





連続ヘアピンカーブの難所を越えると、東六甲縦走路と出会う。縦走路は尾根道なので、ここまでくると小笠峠のピークは近い。





峠のピークを越えたようで急坂から一転して下り坂に入ります。しかし、「小笠峠」を示す看板も休憩所も何もなく素っ気ない限り。





小笠峠を越えると、今度は裏六甲の景観を見下ろすことができます。





登りの時のようなヘアピンカーブはありませんが、こちらもかなりの急勾配を一気に下って行きます。





右手に盤滝トンネルの料金所が見えてきました。トンネルを行けば10分で通過できる道を30分くらいかけて峠道を越えてきました。奥に見える集落は西宮市山口町船坂の集落です。



      

船坂の集落に着きました。前の道路は県道51号線・宝塚唐櫃線。古い石の道標には「右 西宮 左 大阪宝塚」とあります。ここから、右へ行くと屏風岩や蓬莱峡バッドランドの景観を横目にしながら武庫川沿いの国道176号線に出ます。左に行くとすぐに船坂の交差点に出ます。





船坂交差点。四つ辻になっていて、左右の県道82号線と前後の県道51号線が交差します。直進すると、有馬温泉郷を経て、神戸市北区有野町唐櫃に至る。左に行くと、先ほどの盤滝トンネルの料金所へ。県道82号線を大沢に向かうにはこの交差点を右折して長い坂を下って行きます





斜度2~3%の下り坂を下って行きます。信号もなく、路側帯も狭い。車も下り坂でスピードを出すので要注意です。





下り坂の途中で、ロッジ風のパン屋「山のパン屋」があります。以前から気になっていたが入る機会がなかったので今日は立ち寄ってみました。





店の中はこんな感じ。こじんまりとした素朴な雰囲気のお店です。





パン屋を出て、しばらく下り坂を行くと、今度はステーキハウス三田屋がある。こちらもチロル風というのか、ヨーロッパアルプス山麓の山小屋風の外観です。しかし、中国自動車道の高架が雰囲気を大きく損なってしまっているなぁ。





金仙寺湖を渡る橋。路側帯が狭いので、左にある歩道を行く方が安全ですね。





金仙寺湖は昭和52年に完成した丸山ダムの貯水池です。ダム湖のほとりを少し散策してみましたが、特に何もない感じでした。





金仙人寺湖を過ぎ、山口町の丘陵地帯を下ります。左に見える高架は阪神高速7号北神戸線。





有馬川沿いに細い道路を行き、この先の交差点で国道176号線に一時合流します。





天上橋交差点を左折。ここで国道176号線と別れて再び82号線の単独区間となります。





「食べログ」兵庫県内のうどん屋で第3位に入る「いわしや」で昼食。午後2時を過ぎていたにもかかわらず、店内は客で溢れかえっていて、席を取るのも一苦労でした。





シンプルな「あつかけ」を注文。350円。写真からも分かる通り、見た目も非常にシンプルですが、食べごたえのある太い麺がなんとも上手かったです。小麦の味をしっかりと噛んで味わえるという感じ。





左折すると中国自動車西宮北インターチェンジ。先に見える建物は、神戸市北区の藤原台、菖蒲が丘の住宅街。道路は道幅が広く、ゆとりある感じですが、路側帯は一貫して狭く、自転車は後ろの車を気にしながらの走行を強いられます。





新興住宅街付近の道となり交通量が増えます。兵庫県道15号線・神戸三田線(通称、有馬街道)との交差点。そして目的地の大沢の文字が看板に出てきました。





六甲山北側を山沿いに横断する六甲北有料道路の高架をくぐって行きます。





ついに、大沢町に入り、写真のような田園風景の中を行く道路が多くなります。ここまで来ると途端に交通量は少なくなって、のんびりと走るのにぴったりの道路となります。





所々、ちょっとした丘陵部を越える箇所があります。





手作り感いっぱいの大沢町案内の大きな看板が道端にあります。





最近は仕事の関係で、年に一回、夏の盛りの時期にこの神戸市立フルーツ・フラワーパークに来ます。この田園風景の中に不似合なほど豪勢な施設を取り揃えるアミューズメント&リゾート施設なのですが、その規模の大きさと来場者数とを考えると間違いなく大赤字だろうと思って、ネットで調べたら案に違わず・・・という感じ。





ようやく西日原交差点に到着。ここで県道17号西脇三田線と合流して県道82号線・大沢西宮線は終了となる。



コース概要

コース名 : 兵庫県道82号大沢西宮線
距離   :29.4㎞
上昇量  :726㍍
下降量  :584㍍


兵庫県道82号線は、神戸市北区の田園地帯である大沢町から、六甲山系東端の小笠峠を越え、西宮市街地の国道2号線に至る30㎞弱の県道である。今回は西宮の市街地から大沢を目指すコース。

コース評価




交通量 [C]

各区間によって交通量の多さが大きく違うため、各区間毎の交通量の評価を出す。

国道2号線神楽町交差点→盤滝トンネル東交差点・・・交通量 [C]
 西宮、宝塚市街地と神戸市北区、三田市を結ぶ裏道として利用価値あり、交通量は多い。

盤滝トンネル東→小笠峠→船坂交差点・・・交通量 [A]
 ほとんどの車は有料道路の盤滝トンネルを通るために、小笠峠の交通量は極少。 

船坂交差点→藤原台北町7交差点・・・交通量 [C]
 国道176号線への抜け道、神戸市北区の新興住宅地藤原台へのメイン道路となり交通量増大。

藤原台7交差点→大沢町西日原交差点・・・交通量 [B]
 藤原台を過ぎて、大沢町に入ると、交通量は減少する。
 


路面状況 [B]

阪急甲陽園線の踏切を越えた辺りから、登り勾配が強くなってくるが、苦楽園や甲陽園の住宅地の間を行く区間は片側1車線でその道路の道幅も狭く、路肩の幅も狭いので、決して走り易い道路ではない。176号線天井橋交差点からは、片側2車線となって路側帯もあるので、走り易くなっている。

安全性 [C]

阪急甲陽園線の踏切から鷲林寺交差点までは交通量が多く、道幅も狭いので後方から来る車に注意して行くこと。また船坂交差点から金仙寺湖西交差点までは、下り勾配の道で信号機も少ないために車は速度を上げて走っているので要注意である。船坂から藤原台北7交差点までは交通量が多いが、それ以降、大沢(おおぞ)町は交通量も少なく、田園風景の中をのんびりと走れる良い道である。

信号機 [B]

西宮市の山麓の住宅地までは信号機も多いが、六甲山の東端を越える区間は急坂との戦いとなり信号機の姿を見ることは稀。国道176号線付近、中国自動車道西宮北インター付近は、また信号機も多いが、それ以降は疎らになる。

エイド [B]

全区間を通じて、コンビニは5件ほど。船坂交差点にあるセブンイレブンは小笠峠での疲労を癒す絶好の休憩ポイント。国道176号線、天井橋交差点付近にはここで紹介した「いわしや」をはじめ、飲食店があり昼食を取るのに良い。コンビニや飲食店はほどほどに揃っているが、自転車屋はなくパンクやメカトラの際は自力でなんとかしないと。

景観 [B]

甲山から南東に広がる甲陽園や苦楽園といった阪神間を代表する高級住宅街の町並みや、越木岩神社など見どころは多い。また、六甲山系の東端を越える小笠峠から見下ろす阪神間や裏六甲の町並みの展望はそこまで登ってきた苦労を忘れさせてくれる。大沢町ののどかな田園風景も良い。

用途 [ヒルクライム・通行]

三田市や神戸市北区から阪神間平野部に出る時には、国道176号線を走る方が時間も早く、疲労も少ないので、あえて無理をして県道82号線を走ることはない。あるとすれば、小笠峠のヒルクライムを含めて、トレーニング目的で走る場合である。一方、82号線は大沢町から藤原台を経て、中国自動車道西宮北インターや国道176号線に出る場合の交通上重要な地方道路になっている。


地図①
 国道2号線(神楽町交差点→小笠峠→船坂交差点)


地図②(船坂交差点→国道176号線→藤原台北7→大沢町)


コース高低図


最大標高点は10㎞付近の小笠峠





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武庫川サイクリングロード

2012-04-15 15:53:23 | 自転車道(サイクリングロード)
武庫川サイクリングロード

    

武庫川サイクリングロードは、阪神間の宝塚市、西宮市、尼崎を流れる武庫川の河川敷に設置された長さ約7.1Kmの自転車専用道路です。西宮市観光協会のHPには『南は武庫川河口から北は仁川との合流点あたりまでの松並木の河川敷を走る約7Kmの自転車専用道路本格的なロードレース用自転車に乗る人から補助輪つき自転車に乗る子供までさまざまな人が利用し、サイクリングを楽しんでいる』と紹介されています。

武庫川サイクリングロードは下記MAPにもある通り、報告学園近くの武庫川と仁川が分岐するあたりが始点となっていますが、そこから北に向かって、宝塚市内の武庫川河川敷にも自転車が走れる舗装路が整備されているので、今回のこのコースの紹介は宝塚市末広公園(写真)からのスタートとします。



mapはhttp://www.g-smile.com/bicycle/map/kinki/mukogawa.htmlからの転用です

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目の前に宝塚大橋、右の建物が宝塚市役所。道はこの通り、幅が広く綺麗に舗装された直線の道が続くので、自転車は余裕を持って走ることができます。河川敷は運動ができる広場になっていて、少年野球チームやサッカーチームがよく練習をしています。飛んでくるボールを踏まないように要注意です。

         

本格的な装いをしたローディもこの道を走っています。道は直線だけでなく、この先のように急なカーブも数か所あるのでスピードの出し過ぎには注意が必要です。この区間の舗装路は自転車専用道路ではないのでランニングをしている人や散歩している人も結構います。



この先に合流してくる仁川を渡るポイントがあり、そこを越えると武庫川サイクリングロードの正式な始点となります。
この地域は平成18年からの整備事業で完成しました。それ以前は、確か河川敷を一旦出て墓場の近くの車道を通って武庫川に戻ってくるようなコースだったと思いますが、直通で仁川を越えれるようになったのでとても快適になりました。




仁川と武庫川の合流地点にある松林から武庫川サイクリングロードが始まります。
仁川分岐以前と比べると道幅は狭くなりますが、ここからの道は「自転車専用道」という事で、基本的に歩行者は通行不可となっています。しかし、自転車専用道にもかかわらず、ランニングをしている人を結構見かけますが。。




サイクリングロードを走るロードバイク。この日は休日なので、行き来するローディをよく見かけます。道端には自転車専用道路を示す標識。



先に見えるのは国道171号線の甲武橋です。この先、このサイクリングロードは、3つの国道(171号、2号、43号)、その他幾つかの県道や市道、新幹線、阪急、JR、阪神電車の鉄橋、高速道路と色々な種類の橋の下を潜って進みますが、完全ノンストップ(信号機無し)で行くことができます。



阪急電車がサイクリングロードの上を通過していきます。この橋は壁面が阪急色(マルーン)に塗られています。そして、このサイクリングロードは信号機なしで宝塚から武庫川河口まで行けるので、自転車の高速道路的な利用をする人も多く、フィットネスだけでなく通勤、通学、買い物などの日常的な利用者が多い。写真のようにママチャリを乗って走る人もたくさんいます。



一応車線があって、対面通行となっていますが、女子高生とおぼしき3人組が道いっぱいに広がって走っています。一人で走っている人は車線を守って左側通行をしていますが、仲間連れで走っている人たちはたいてい横幅いっぱいに広がって走っています。

    

国道2号線の「武庫大橋」が見えてきました。橋の下を潜っていきます。流石に国道2号線の橋だけあって、他の橋には見られない重厚感のある造りになっています。

    

この橋も武庫川流域の名物の一つで、阪神電鉄の武庫川駅。武庫川に架かる橋自体が駅のホームになっています。橋というより、駅の下を通過して行きます。



阪神電車の武庫川駅を越えると、松林の向こうに見えてくるのが、阪神高速道路と国道43号線が重なった2段重の大きな橋です。



道路に「自転車専用通路」と目立つように大きくペイントされています。この道をあからさまに歩いている人はいませんが、河原の方へ行くにはこの道を横切らないと行けないので、歩行者はこの道の周辺をよく歩いています。自転車を走らせるには、歩行者への注意が欠かせません。



あっ!こんな看板が。「時速20Km/h以下で走りましょう」って書いてあります。ここの制限速度って時速20Km/hってこと?
でも、この看板以外に、制限速度を示したような標識は無かったように思うので、単なる努力目標ってことかな。どうなんだろ。




阪神高速と国道43号線の2段重ねの橋を越えると、瀬戸内海への河口に近くなるために、海からたくさんのユリカモメが飛んできます。



ここで武庫川サイクリングロードは終点となります。舗装路はここまでですが、河川敷の芝生を更に南に向かって進むと瀬戸内海の河口まで行くことができます。

コース概要

コース名 武庫川サイクリングロード+宝塚市区間

距離    7.1km



この武庫川サイクリングロード(以後、武庫サイと略)を一言で表現するならば、「阪神間縦断自転車専用道」といったところでしょう。

信号機が一切ないばかりか車道と交差することもなく、ほとんど直線の道で、完全ノンストップで宝塚市から西宮市の海岸線の近くまでを繋げるメリットは計り知れません。武庫川は宝塚市から西宮市という阪神間中央部を縦断する川であり、阪神間を横断する重要な道路は、必ずこの武庫川を横切って行きます。ということは、武庫サイを南北に移動することで、北は国道171号線から南は国道43号線までの幹線道路にスムーズに乗り換える事ができるのです。

武庫川流域近辺は交通量の多い都市部ですので、阪神間を南北に移動するとなると必然的に信号機と大きな交差点の多い道路を走らざるを得なくなり、時間がかかります。

しかし、武庫サイはノンストップで移動できるので移動の時間短縮にうってつけなのです。武庫川流域に目的地があれば、それこそ武庫サイを走って目的地近くで武庫川から外れれば、すぐに目的地に行けますし、例えば、宝塚市から大阪方面や神戸中心部に行く場合、武庫サイに乗って南下し、国道2号線に乗り換えて、そこから梅田や三宮に向かうという行き方も可能です。

その他、阪神間の北東部を目指すなら国道171号線に、西に神戸山の手、東に尼崎市北部あるいは、東淀川区方面を目指すなら山手幹線、東西湾岸部を目指すなら国道43号線と、このように武庫サイを経由して其々の目的地に合った幹線道路により短い時間で乗り換える事ができる事が武庫サイの大きなメリットの一つなのです。

このように、ある地点へ行くための通路としての利用価値は高い武庫サイですが、LSDトレというようなローディの練習用の道としてはそれほど適してはいません。この道を走っていると、かなりのスピードで走るローディに追い抜かれたりすれ違ったりしますが、この地域で他に平坦で信号機や車に悩まされずに走れる自転車道などないので、仕方なくこの道を走っているのでしょう。

武庫川サイクリングロードは上に挙げたように日常的、一般的な利用価値が高く、また整備された河川敷という景観の良さも相まって、フィットネス目的以外の利用者が大変多いのです。

つまり、一般車に乗って走っている老若男女、子ども連れのファミリー、若いカップル、ゆったりサイクリングの老夫婦などなど様々な年齢層と速度域の自転車が細い自転車道を走っています。また、河川敷では散歩をしたり、スポーツをしている人たちが多く、しばしば自転車道を横切って行きます。しかも、仁川合流ポイント以北の舗装路は自転車専用道路でもないので、ランニングをしている人や犬の散歩をしている人が普通に道を歩いています。

つまり、武庫川サイクリングロード(宝塚市域部分を含む)はスピードを出して走るには危険な自転車道なのです。また、走るにしてもとても集中できる状況ではありません。他の自転車や歩行者と接触しないようにと意識を集中する必要があります。このサイクリングロードである程度のスピードを出すトレーニングを行いたいなら、人の少ない曜日や時間帯を考えて走るのがセーフティといえるでしょう。


交通量 [S]
河川敷内にある自転車専用通路なので、自動車交通量はゼロです。自動車の走る道路との交差点もゼロなので、このサイクリングロードを走る限り、自動車やバイクと接することは基本的には皆無です。

路面状況 [A]
宝塚市の末広公園横から仁川合流地点までの舗装路はまだ新しく、舗装も綺麗な状態に保たおり自転車は快走できま。武庫川サイクリングロードの路面は古くひび割れた箇所もありますが、自転車通行の支障になるようなものではなく問題はありません。センターラインが消えてしまっている箇所もあるので補修してもらえると良いですが、全般的に路面状態は良好と言えるでしょう。また、サイクリングロードにありがちな車止めの類は一切なく、道を行く限りノンストップで走ることができます。

安全性 [B]
武庫川河川敷は、流域の市が多大な予算を投じて長年にかけて整備してきた大きな公園です。その成果あって、多くの市民が様々な形で憩うことができる素晴らしい場所になっています。自転車に乗る人にとっては、都市部にあって信号機や車止めもなくスムーズに宝塚から西宮までの9㎞ほどを行き来できる道路となっており、快適な通路としての利用価値が高くなっています。その一方、フィットネスとして自転車に乗る人にとっては、曜日や時間帯によっては十分な注意が必要となります。時速20㎞/h程度のゆっくりとポタリング、サイクリングであれば大丈夫でしょうけど、時速30㎞/h前後で走ろうと思うと自転車道を走る一般車や道を横切る歩行者などに注意が必要となり、運動だけに集中できる環境とは言い難いです。

信号機 [S]
信号機はゼロです。素晴らしい。普通サイクリングロードとは言っても、一般道路を横切る時に交差点を渡っていく必要があるものです。それが阪神間都心部のサイクリングロードにして信号機ゼロというのは、このサイクリングロードを設計するにあたって徹底したコンセプトの一つだと思います。

エイド [C]
完全に河川敷の中を進みますので、飲食を補給できるような店舗はありません。飲み物の自販機すらありませんので、河川敷を出て買いに行く必要があります。都市部を流れている武庫川なので、河川敷を出て周囲を探せばればどこでも補給可能です。トイレは河川敷の数か所に仮設の公衆トイレが設置されています。

景観 [A]
広々と整備された河川敷を行く自転車道なので、空は広く、展望が効いて数キロ先の流域や町並みまで見通すことができます。また、今回は冬の時期に走って写真を撮っており、あまり武庫川の松林などの木々の様子を写せていませんが、春になると対岸の堤防道路の満開の桜を見ることができたり、新緑や紅葉の様子など四季折々の景観も見応えがあります

用途 [通行・ポタリング・トレーニング]
このサイクリングロードに最適な自転車の走り方は、時速20km/h程度でゆっくりと走るポタリングや目的地までの通行路として利用することです。LSDトレにみるような、ロードバイクのフィットネス的な利用も可能ですが、このサイクリングロードはフィットネス利用以外に走っている人が多く、接触の危険が伴うのであまりお勧めはできません。しかし、武庫川流域の都市部に住むローディにとって、身近にノンストップの平坦路を他に確保することは難しいのかもしれません。

兵庫県道16号明石宝塚線 (六甲山上道路含む) <宝塚市:宝塚歌劇場前交差点から神戸市北区:小部峠>

2012-04-08 12:11:55 | 兵庫県道
兵庫県道16号明石宝塚線 <宝塚市:歌劇場前交差点から神戸市北区:小部峠>

阪神間を象徴するヒルクライムコース、六甲山ヒルクライムコース(逆瀬川から一軒茶屋)を含む、六甲山上の道路を行く30.1㌔の極上天井散コースを紹介します。




宝塚の中心地を走る国道176号線から、兵庫県道16号線は分岐しています。ここは宝塚市内でも最も渋滞を引き起こす交差点です。



    

正面に見えるとんがり屋根の建物が、宝塚歌劇場と宝塚音楽学校です。右の写真は、宝塚歌劇場前の花の道。桜が見ごろを迎えています。





手塚治虫記念館。威風堂々の火の鳥のオブジェがお出迎え。県道16号線はここで右折します。





武庫川を渡る宝塚大橋。橋の欄干の上には手のひらの上で踊る少女の彫刻。

この付近は「タカラヅカ」の雰囲気満載です。






宝塚南口駅付近の交差点。16号線は左折。右折すると旧宝塚温泉郷の道を行く。



   

ここまで来ると、「タカラヅカ」の雰囲気もなく、下町の道路という感じ。16号線は右折して、阪急逆瀬川駅方面に向かって行きます。



   

阪急逆瀬川駅前の踏切。「六甲山ヒルクライム」はこの場所をスタート地点としている場合が多い。右の川が逆瀬川。緩やかな登り勾配の川沿いの道路を真っ直ぐに進んで行きます。



     

ひたすら真っ直ぐに川沿いを行きます。この川沿い一帯は落ち着いた雰囲気の住宅街。県道16号線は川向かいの道だが、交通量が多いので左側の道を行く。しかし、いつかは右側の道路へ移らないといけない。



   

ゴルフ場の防護ネットの横の坂道を登って行きます。路側帯はなく、車線も狭いので後ろから来る車が対抗車線にはみ出して追い抜いて行きますが、自転車は辛抱して車線の左側を登って行きます。





右手にマンション群、左手にゴルフ場の細い坂道を登り切った場所にある「ゆずりは緑地」ポコポコと穴の開いたコンクリートの建物?が気になりつつ、先に向かいます。





今度は両サイドをゴルフ場に挟まれ、頭上に防護ネットのある道路を軽快に走って行きます。





坂道を登り切った所にある甲寿橋交差点。ここで県道82号線と合流します。交差点を左折すると、鷲林寺町、甲陽園を経て西宮市街に至る。この交差点から六甲山上までずっと登りが続きます。





斜度10%の坂道が続きます。グイグイと高度を上げながら進んで行きます。



   

西宮北有料道路「盤滝トンネル」との分岐。ここで坂道は一旦終了。一息入ります。しかし、直ぐに次の坂道が待ち構えています。右の写真は県道82号線との分岐。右折すると小笠峠を越えて、船坂の集落に至る。



   

県道82号線との分岐を過ぎると、ひたすらの登り坂。前方に登坂中のクライマーを発見。



   

直線の坂道と折り返しの坂道を繰り返しながら高度を上げて行きます。この区間の平均斜度はなんと10.8%(ルートラボ調べ)。この激坂区間が3㌔以上も続きます。そうして苦労して登ってくると、ここに来てようやく山の稜線と道の高さが平行に近くなってきました。



   

苦しい坂道を頑張って登り詰めて行くとと、芦有ドライブウェイの宝殿料金所に到着します。タイムトライアルをしているなら、こんな所に寄っている場合ではないが、登りの途中でバテてしまった人には救いの神となる休憩ポイントです。



   

宝殿料金所を越えて、ひと坂上がると、勾配もようやく落ち着いてくる。緩い登りと下りを繰り返して進むうちに、鉢伏山トンネルが見えてくる。このトンネルを越えると、目的地の一軒茶屋まではもう少し。





六甲山最高峰(931m)の印、自衛隊の中継アンテナが見えてきました。あの頂きのふもとに一軒茶屋があります。





一軒茶屋に到着。自販機と食堂があるので、ここで一息入れましょう。登山客もこの場所に多く集まります。

六甲山ヒルクライムコース (逆瀬川から一軒茶屋)
距離  :11.4㎞
平均勾配:7.4%
獲得標高:827m


阪神間屈指のヒルクライムコースです。平均勾配でここを越えるヒルクラコースは幾つでもありますが、10㎞以上延々と登りが続くというコースは阪神間では他にないと思います。また、ここが他のヒルクラコースの追随を許さないのは、ここからの極上の天井道路の存在です。

六甲山上は約9㌔に渡って多少の高低差はあるものの、山上の平野部を形成しています。そのために、山上の街とも呼ばれるようにホテルや各種レジャー施設、別荘群が点在しており、県道16号はこの平野部を蛇行しながら西へと進んでいきます。その間、山上から阪神間市街地東部が一望の下に見下ろすことができます。




   

阪神間南東部から大阪平野を見下ろしながら進みます。



   

道路は木立の中に入ったり、展望の広がる尾根の南側に出たりを繰り返しながら、西へと進んで行きます。





木立の中にNTTの無線中継所のアンテナが見えてくる。



   

「六甲ガーデンテラス」、「六甲フードテラス」に着きました。六甲山上の観光スポットです。





六甲フードテラスは、ウッドデッキの展望台になっていて、景色が見下ろせるはずですが、この日は天気は良く晴れているのですが、南方面は靄がかっていて展望はあまり利きませんでした。





六甲山上の観光スポットを示す木製の案内標識。雰囲気が出ますね。





六甲ガーデンテラスの後、六甲高山植物園から六甲記念碑台交差点までは「サンセットドライブウェイ」という名前が付いている道路を西へ進みます。サンセットという事で、南方の阪神間の眺望ではなく、北西方面の眺望が垣間見る事ができます。





六甲記念碑台交差点。ここを右折すると「裏六甲ドライブウェイ」となり、神戸市北区の唐櫃の町に下りていきます。





六甲記念碑台交差点にある六甲山自然保護センターの「六甲ガイドハイス」。建物の中には無料で入れますので、ちょうどよい休憩ポイントになります。





建物の中は山小屋の作りで木の床と壁が温かみのある感じです。六甲山の地理や動植物、開拓の歴史についてパネル展示がされています。





六甲記念碑台交差点からT字が辻交差点までの間は、六甲山上の街並みの中を行きます。喫茶店や食堂といった店舗だけでなく、交番や郵便局といった公共施設などが固まっています。





1929年開業の伝統ある「六甲山ホテル」。一度は泊まってみたいですね。





六甲山上の町並みの西にある「藤原商店」。六甲山上道路を行く、ロードバイク、オートバイ、登山客にとってのオアシスです。休憩所もあるので、ここで一服休憩をいれて、「西六甲ドライブウェイ」へと進みましょう。





表六甲ドライブウェイのゲート。六甲山ヒルクライムのコースの一つです。ここを下りていくと、六甲ケーブル下を経て神戸市灘区の街に出ていきます。ここも六甲山ヒルクライムを代表するコースの一つです。



   

T字が辻の交差点を過ぎると、写真の直線区間の後は、下り勾配の区間が多くなってきます。太陽が西に傾いてきたからなのか、南方面の視界がだんだんとクリアになってきました。



   

西六甲ドライブウェイの道を下っていくと、「六甲山牧場」の区域に出ていきます。ここは、山域が高原になっていて羊やヤギが放牧されているのですが、時間が遅かったのか、羊やヤギの姿は見えませんでした。その代わりに、道路の脇の広場の中にポニーがいました。





ここに分岐があって、県道16号は、六甲山を下りながら小部峠に向かって進みます。もう一方の道は、六甲山系を代表する展望スポット「摩耶山」に向かう道です。ちょっと寄り道して摩耶山に向かってみます。





摩耶山に向かう道。大きな連続カーブの道を、最初は下って、その後、摩耶山頂まで緩やかな登り勾配の道を進みます。


   

摩耶山頂付近にある「掬星台」という広場に辿り着きました。広場には「摩耶ロープウェイ」の「星の駅」もあります。この建物の中にはレストランもあり、神戸の夜景を眺めながら食事を取ることができます。



   

掬星台にある展望デッキからの眺望です。神戸市街地東部と阪神間の景観、大阪湾を越えて大阪府南部から和歌山県にかけて、瀬戸内を越えて淡路島、四国の島影まで見ることができます。

太陽が北西方面に傾いて、南東の空と眼下の街並みを照らしてくれているので、視界がすごくクリアになって素晴らしい景観ですね。頑張って坂を登って六甲山上にやって来るのは、この素晴らしい阪神間一望の景観が見られてるからですね!!

目を凝らして下界をよーく見ると、おなじみの色々な建物が見えてきます。阪神甲子園球場とかね。そんな楽しみもありますよ。






六甲山牧場の分岐から、県道16号線に戻ります。ここから小部峠まで、ほとんどが下りの区間です。小部峠から来る自転車にとっては緩やかな登り道になっており、登坂中のローディとすれ違いました。





再度公園に向かう道との分岐があります。ここを左折すると「奥再度ドライブウェイ」という道に入り、再度公園を越えて、諏訪山から神戸の中心地、三宮の北側の町、山本通3丁目に出てきます。





ずいぶんと山を下ってきました。山の麓の町はもうすぐそこです。



   

山を下り切って北鈴蘭台の町の中に出てきました。すると、すぐに国道428号線との交差点「小部峠」に出ます。ここで六甲山上、記念碑台交差点から始まった西六甲ドライブウェイは終了となります。



コース概要

コース名 :県道16号明石宝塚線(宝塚歌劇場前から小部峠・六甲山上道路含む)
距離    :30.1㎞
上昇量  :930m
下降量  :601m




阪神間を代表するヒルクライムコース(六甲山ヒルクライム)を含め、六甲山上を横断する極上のサイクリングコース。神戸市東部から阪神間、その先の大阪湾岸を一望できる景観は阪神間随一のものです。山上の木立の中を駆ける区間も爽快感があり、他のコースでは得られることのできない充実感があります。


交通量 [B]

スタート地点の宝塚歌劇場前交差点から阪急逆瀬川駅までは市街地のメイン部分を走る道路なので交通量が多いにはいた仕方なし。六甲山ヒルクライムコースが始まってからも、盤滝トンネルとの分岐までは交通量多めです。それ以東は観光コースになるので、交通量は減ります。しかし、阪神間を代表する観光スポットでもあるので、観光シーズンの休日ともなると交通量が増えてくるので、急坂においては十分に注意して走ることが必要です。

路面状況 [B]

ヒルクライムコースに至るまでは、路面は整備されているものの、路側帯がしっかり設定されている区間もほとんどないので、交通量の多い中、車線の左端を走らざるを得ません。六甲山上ではずっと整備された2車線の道路が続くので、路面状況としては悪くはありません。自転車専用レーンがあれば申し分ないですが、平日は本当に車も少ないので、車線を堂々と走ることもできます。あと、カーブには減速帯が設けられている区間が数か所あります。登りは自転車の速度も遅く、減速帯を気にすることはありませんが、坂道を下ってスピードが出ている時には、ガタガタと大きな振動が出るので、衝撃でハンドルから手が離れないように注意です。


安全性 [B]


宝塚市街地から逆瀬川駅までは普通に市街地道路ですので、普段と同じように車に対する注意が必要です。クライム中はスピードも出ませんし危険性は少ないですが、蛇行運転になると、後ろからやって来る車の迷惑になります。山上は多少スピードを出しても、完全に2車線道路なので、キープレフトを守って走ればそう危険な事はないはず。ただ、他のヒルクラコースと違って交通量は多いので、カーブで勢い余って車線をはみ出してしまうような事は絶対に禁物です。

信号機 [A]

宝塚の町中から、逆瀬川台付近マンション群の横を通過する辺りまでは信号機は多めです。しかし、甲寿橋交差点を過ぎてヒルクライムコースに入ると信号機は盤滝トンネル東交差点と六甲山記念碑台交差点、そして六甲山を下り切った小部峠の3箇所しかありません。六甲山上は信号機は1箇所しかありませんが、交差点は何か所かあるので、その時は少し気を付けて。

エイド [C]

補給ポイントは限られています。宝塚歌劇上前から市街地を通って六甲山への上がり口となる甲寿橋交差点まで、ロードサイドにコンビニはありません。ロードサイドから少し離れた所にコンビニは幾つかあるので、必要な補給は前もってしておく必要があります。六甲山ヒルクラコースの補給ポイントは芦有道路の石宝殿料金所の自動販売機のみです。次に六甲最高峰付近の一軒茶屋に食堂と自販機。それ以降、自販機や喫茶店、レストハウスは各所にありますが、コンビニ的な補給ポイントは六甲山上の町並の西端にある「藤原商店」ぐらいです。飲み物、パン、お菓子、肉まん、カップラーメン、アイスといった食品は揃っています。自転車屋さんはもちろんありません。パンクした時に修理セット&ポンプを持っていないと悲劇です。

先日も、やっとの事で六甲山を登ってきた高校生4人グループのメンバーの1人が一軒茶屋前でパンク。誰もリペアセットを持っていなかったので、仲間3人がその1人を恨めしそうに見つめながら、バイクを手押して、登ってきた道を引き返していきました。

「予備チューブ持っていますか?」と傍にいたfumitaroに声をかけてきましたが、あいにく私はチューブレスタイヤ(シーラント剤注入)の抗パンク能力の高さを過信してリペアセットは何も持っていませんでした(それもどうよ?という感じですが)。


景観 [S]

唯一無二の景観。これがあるから六甲山にやって来るといっても過言ではないくらいの価値があると思います。展望台からの眺めはもちろん素晴らしいですが、普通に道路から垣間見える下界の景色も天井散歩の気分を盛り上げてくれます。また、六甲山上は明治から昭和にかけての六甲山開拓時代の名残か、別荘群やホテルの建物にレトロモダンな雰囲気が醸し出されていて、そういうものに触れながら自転車で各所を走るのも楽しみの一つです。

用途 [ヒルクライム・ポタリング]

何度も言った通り、六甲山上へのヒルクライムは阪神間はもちろん、関西圏でもトップクラスの難易度を誇るコースだと思います。コースの全長の長さと平均斜度の大きさを両立できるコースはなかなかありません。また、都市部からほど近くの場所にありアクセスが簡単なこと、ヒルクラコースも幾多ものコースを選択できる事、エスケープルート(自転車は運べないが)もケーブル、ロープウェイ、バス、いざとなればタクシーも救急車も可能(すぐに来てくれそう)というように選択の幅が広く、難易度の高さと、観光地としての楽しみ、セキュリティ面の確実さを併せもつという点では関西随一のヒルクライムコースではないかと。ただし、人馬疎らな山間部奥深くの未開の地を独り行くというようなアドヴェンチャー的ヒルクライムを嗜好される方には全く向きませんが。

また、ヒルクライムは体力的にちょっと無理・・・と思われる方も、車に自転車を積んで山上まで行って、山上の平野部(多少のアップダウンはありますが)を巡るポタリングも面白そうです。現在、六甲山上で電動アシスト車のレンタサイクルを行っていますね。六甲山上は各観光スポットまでの距離が離れていて歩いて行くには時間が掛り過ぎます。そこで電動アシストであれば、時間をかけずに山上の景色を楽しみながら移動もできるので、一挙両得というやつです。

トレーニングにも観光にも、高いレベルで満足感を得られる、そんなコースをご紹介しました。
また、後日、六甲山上のポタリングの記事もアップしたいですね。



コースMAP①


コースMAP②



コース高低図(宝塚歌劇場前から小部峠)





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兵庫県道37号三田後川上線

2012-04-04 21:53:52 | 兵庫県道
兵庫県道37号三田後川上線


三田市街地東部の丘陵地帯を越えて、高平の平野部から羽束川の渓谷を進む、約22㎞の主要県道。

その道路の一部区間は「三田ループ」としてロードバイクの練習路として組み入れられている。

見どころは高平地区の直線が続く区間と羽束川渓谷沿いの細い山間の道路である。




出発点は、国道176号線から分岐する三輪交差点。中世三田の中心地であった三輪神社がすぐ近くにある。

県道37号はこの交差点を右折してスタートする。





県道37号からは外れるが、三輪神社前の参道。ずっと奥に見える鳥居が三輪神社。手前にある自転車屋さんは「増谷自転車」
宝塚以北の阪神間北部地域(丹有地域)で唯一(おそらく)のスポーツバイク専門店。三田を走るローディ達の集うショップである。
JR三田駅から徒歩5分の距離にある。





37号線に戻る。目的地の後川まで22㎞。後川は「しつかわ」と読む。





なだらかな傾斜の坂道が続く。大きく新しい歩道が整備されているが、車線は狭く、路側帯もないので自転車は走り易くはない。





この道路は、三田市街地に下りてくる抜け道となっているため、交通量はそこそこある。




三田市街地東部の丘陵地域を上がりきると、兵庫中央病院(左手)と三田ゴルフクラブ(右手)の間の直線路を進んで行く。



  

有馬公園口交差点。県道37号線は直信する。右折すると県道68号川西三田線に入る。

標識の中に「北摂里山街道」とあり、「あれ??こんなのあったっけ??」と思い調べてみると、兵庫県阪神北県民局県民協働室 里山・環境課というところが主催する「北摂里山博物館(地域まるごとミュージアム)」構想の中の一環でそういうものが設定されたらしい。

「北摂里山街道」はHPによると、新三田駅前交差点から有馬公園口から県道68号線、妙見山まで至るコースを指しているようだ。






有馬富士(標高373m)を背景に。有馬公園口交差点付近。





有馬口交差点から県道37号を北上。景色が開け、快走路となる。道路の舗装も綺麗なので申し分ない。





志手原交差点。黒川渓谷を越えて母子集落に入り、美濃坂峠を越えて篠山市に至る県道49号線との分岐。37号線はこのまま直進する。





のどかな田舎道を直進する。交通量が少なく車もほとんど通らない。




   

切詰峠を越えて行くと、Y字に分かれる分岐点に出る。県道37号線は左側へ。右手に行くと、「大阪峠」を越えて上佐曽利地区に入り猪名川町、大阪府能勢町に方面に向かう。トレーニング中と思しきローディが仲間を待って待機中の様子。



   

さきほどの分岐を左手に行くと、羽束川沿いに出来た細長い平野部である高平の集落をひたすら北上していく道に入る。直進路が多く、しかも、若干の下り基調。かなりの爽快感が味わえる区間である。



   

高平地区にある高売布神社。小ぶりな神社ながらも、本殿と収蔵庫に収められている木造狛犬(貴重なカヤの木の一本造り)は国の重要文化財に指定されている。

少し離れた場所にある鳥居の向こうには、大船山が見える。高平の集落の東にあり、標高653mの堂々とした独立峰で、兵庫の山50に選ばれている。昔は丹波修験道の修行の場だったらしい。今も昔と変わらず、この地域にとってのご神体的存在なのであろう。




   

本堂の奥の檜皮葺の拝殿を護るように鎮座している2体の狛犬。表情が何とも味わい深い。


   

県道37号線に戻る。道路沿いにある「三田つくしの里」。道の駅のような建物で、地元の名産品や野菜の直売店、レストランがある。その近くに高平のガイドマップの看板。この地区でゆったり過ごして遊ぶのも面白そうだ。





道路はひたすら真っ直ぐに進む。車はこない、路面は綺麗、展望は良い、と文句の付けようのない快走路である。ロード乗りが練習場に選ぶのも納得である。この日も何組かのトレインに抜かれていった。





後ろを振り向くと、大船山の秀麗な山容が見える。





直線路をしばらく北に進んで行くと、羽束川に沿った平野部の北端に到達する。分岐があり、左折するとまた平野部に戻る。37号線は右折して、羽束川渓流に沿って山間部を行く道となる。



    

三田市立野外活動センターがある。この時期は、渓流でのあまご釣りが盛んな様子。





この羽束川の渓流に沿って若干の勾配のある道を北上していく。渓流沿いの小道は走っていて本当に気持ちが良い。




トレインを組んだローディがすっ飛んで来る。凄いスピードで、この写真を撮った直後には通り過ぎて行った。



   


道路は緩やかな勾配なので、ずっと気持ち良く、渓流を眺めながら進んで行くことができる。練習コースとするのも良いし、ポタリング感覚でゆったりと風景を味わいながら行くのも良いだろう。どのような目的にもおすすめなコースである。




渓流を見ながら進んで行くと、篠山市に入る。川の流れもだんだんと荒々しい感じになってきている。





山間部を抜けて、後川の集落に出てきたようだ。川沿いに民家がポツポツと見え出した。






兵庫県道12号「川西篠山線」との交差点。ここで県道37号「三田後川上線」は終点となる。



おまけ。



県道12号線との交差点から川沿いの道を東に進み、籠の坊温泉郷に向かう。





籠の坊温泉郷の「渓山荘」。ここには登山の後によく立ち寄って温泉に入った。





一緒に登山に行った友達がザックを忘れて帰ったので、それを取りに渓山荘に立ち寄った。キリンフリーを飲んで一息入れた後、このザックを背負って帰宅の途に付いた。



コース概要

コース名 兵庫県道37号三田後川上線

距離    21.9Km
上昇量  254m
下降量  95m



高平地区の景観(川沿いに作られた細長い田園風景と大船山の山容)と、羽束川渓流沿いの道の爽快さが一際目立つルートである。ポタリングやロードバイクのトレーニングにも向いているし、気ままな散歩風にふらっと自転車を転がすのも楽しい。高平の田園風景は季節や時間帯の違いによって様々な景色を楽しませてくれるだろう。

交通量 [A]

三田市街地の三輪交差点から有馬公園口交差点までは、抜け道的な利用価値があるために交通量は多め。しかし、有馬公園口交差点を越えると、途端に交通量は減る。切詰峠を越えて、能勢と篠山方面に分かれるY字路を左折して高平地区に入ると、交通量はさらに減り、羽束川渓谷沿いの道ではほとんど車を見かけなくなる。

路面状況 [B]

主要県道という事もあり、丁寧に整備された路面が多いが、三輪交差点から有馬口公園前交差点までは、区間によっては路側帯が無かったり、車線の幅が狭く自転車が走れるスペースが無かったりする。有馬公園口前交差点から羽束川渓谷までは路面状況は良い。渓谷沿いでは一部路肩が荒れている箇所もあるが、大過ない程度である。

安全性 [B]

この項目も「路面状況」と同じで、三輪交差点から有馬口公園前交差点までで車線の幅が狭く自転車の走れるスペースが乏しい区間がある。この区間の交通量の多さと相まって、安全面に注意しながらの走行が必要。高平地区は交通量が少なく、路面状況もよく、直線路がほとんどで展望がよく利くので安全性はとても高い。羽束川渓谷沿いの道では対抗してくるローディに注意。当たり前だがキープレフトを心がけよう。

信号機 [S]

有馬公園口前交差点までは普通に信号機も点在するが、志手原交差点以降は信号機はない。サイクリングロードや余程の山奥の道なら信号機が無いのも分かるが、市街地近くを走る主要県道でこれほど信号機がないとは驚き。信号待ちというストレスとはほとんど無縁の県道。

エイド [C]

コンビニは有馬口公園前交差点の手前にあるファミリーマートと、高平地区にあるコンビニがあるだけ。あとは、高平地区の酒店や商店で食糧やドリンクの補給ができるかもしれない。到達点の後川上にもドライブインやスーパーがある。もちろん、自転車屋さんは道中にはないので、パンクやメカトラは自力で対処しないといけない。

景観 [A]

羽束川流域に南北に広がる高平の平野部と、その東部に聳え立つ大船山の山容は見応え充分。また、高売布神社は小さいながらも存在感のある神社で、不思議な表情をした狛犬や檜皮葺の拝殿など一見の価値あり。羽束川渓谷沿いの道は緩やかな登り勾配の道だが、すぐ傍を流れる羽束川の渓流が爽やかさを醸し出している。

用途 [LSD・ポタリング]

直線路が長く続き、交通量も少ないことからローディの恰好のトレーニングコースとなっている。羽束川の渓流路に進まず、手前の分岐で県道309号線に入る事で、周回コースを設定することができる。また、高平地区は「つくしの里」の案内図にもあったよう周囲をポタリングして楽しむこともできそうだ。


コースMAP


コース高低図





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