カッパの女房

縁あってASDのカッパさんの嫁になりました。
カッパさんの飼い主・・・いや嫁として日々修行中です。

日常に潜む恐怖

2021-05-22 10:29:35 | 日常のあれこれ
『私は晴れ女』だと言う女性。

そんなの私は本気にしませんから。

「雨が降っていても私がいれば晴れる」

ハイハイ・・・。

じゃあそれを商売にすればいいわ。

需要はあると思うよ。

本当に晴天にする能力があればね。

日本ってさ、雨の日の方が少ないじゃん?

だから出かけるときも晴れの確率が高いっての!

梅雨に入ってからずっと梅雨だけど、

自称「晴れ女」の方、なんとかしてね。

そして「私は雨女だから・・・」もね、思い込みだから!


さて話は変わって。

先日、私とカッパさんは恐怖体験をする。

仕事が終わって夕飯も食べ終わったころだ。

コロナと梅雨のせいで商売あがったり。なので仕事も早く終わる。

突然、固定電話が鳴る。

車検が近いので車屋さんだろうと思った。

近くにいたカッパさんが電話を取る。

無言。

カッパさん受話器置く。

また鳴る。

カッパさんが取る。

ずっと受話器に聞き入っている。

・・・。

カッパさんの顔が引きつった。

どしたん?って私が聞くと

『カッパさん、大好き』って言って切った・・・」と泣きそうな顔をしている。

その後も無言電話が鳴り続ける。

「Tさんと違うかな、声が似ていた」

Tさんは最近ご主人を亡くして寂しそうにしている老婦人だ。

「え?もしかして辞世のあいさつ・・・?」

「・・・・」

心配になって、かかってきた電話番号の履歴を確認した。

(うちは発信者番号通知でないと拒否するからね)

調べたところTさんではなかった。

誰やーーー!!とお客さんの名簿を調べてようやく判明した。

Eさん!

あの明るいEさん!

そう言えば検診の結果が良くなかったようで元気なかったな。

私は心配になってEさんに電話をかけた。

すると知らない人が出た。

話をしてみると知らない人ではなくて、

酔っぱらって呂律が回らないEさんだった。

まるで別人。

「大丈夫ですか?」

「なんやーーだいりょうう・・?

「Eさんですよね?フクです」

「わりゃぁ・・※*#$%&@?・・・

「お酒飲んでいるんですよね?もう飲まない方がいいですよ」

「なんで私ってわかるん?なんでお酒飲んでるってわかるん?」

「あの、それはわかります」

何――全部筒抜けかぁーーー?○◆*@※△×◎※*#$%&■???・・・」

「じゃあお酒ほどほどでねーー」と切った。

その後は留守電に切り替えたが、留守電に何度も暴言を残しているので、

怖くなって電話線を抜いた。

どうせ固定電話に緊急の用件などかかってこない。


私とカッパさんは複雑な思いだった。

あの明るく良識のあるEさんが、酔って不満をさらけ出すなんて・・・。

よっぽどストレスが溜まってたんだなぁ。

一人暮らしの老人って、やっぱ寂しい。

私の対応が間違っていたのは否めない。電話をかけ直したのがいけなかった。

何度目かの電話でさっさと電話線を引っこ抜いておけばよかった。

そうすればEさんも暴言を残さなかったし、

私たちに身元がバレていることを知らずにすんだ。

恥をかかさずにすんだ。

でもねぇ~心配だったんだよね~。

変な気を起してないかとかね。

翌日に事件を風の噂とかで知ったりしたら、

めっちゃ私ら責任感じるしね・・・。

コロナ禍で孤立したさみしい老人が増えているんだろうな。

そんなこんなで切なくもやるせない気持ちになった1日である。
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