宮本輝さんの「骸骨ビルの庭」。なんだか宮本輝していて、説教をうかがっているようで、お勉強になりました。
=以下、アマゾンから=
住人たちを立ち退かせるため、八木沢省三郎は管理人として骸骨ビルに着任する。そこは、戦後、二人の青年が子供たちを育てた場所だった。食料にも事欠き、庭で野菜を作りながら、彼らは命を賭して子供たちと生きた。成人してもなおビルに住み続けるかつての子供たちと、老いた育ての親、それぞれの人生の軌跡と断ち切れぬ絆が八木沢の心を動かす。すべての日本人が忘れられない記憶。現代人が失った純粋な生き方が、今、鮮やかに甦る。
まあ、たしかに読ませます。上下刊ですが、私もさっと読み終えましたので。ただ、まあなんというか、ほんとオヤジの説教というか講釈というかが正直、鼻白みます。都合のいいように人間関係ができて、しかも主人公が都合のいいように関係性の軸になっていくのも、あまりにできすぎ。戦災孤児の悲惨さというのも切迫感が感じられない。宮本輝さんらしいキレがないんですよね。十三や梅田、京都の描写が懐かしく読めました。
=以下、アマゾンから=
住人たちを立ち退かせるため、八木沢省三郎は管理人として骸骨ビルに着任する。そこは、戦後、二人の青年が子供たちを育てた場所だった。食料にも事欠き、庭で野菜を作りながら、彼らは命を賭して子供たちと生きた。成人してもなおビルに住み続けるかつての子供たちと、老いた育ての親、それぞれの人生の軌跡と断ち切れぬ絆が八木沢の心を動かす。すべての日本人が忘れられない記憶。現代人が失った純粋な生き方が、今、鮮やかに甦る。
まあ、たしかに読ませます。上下刊ですが、私もさっと読み終えましたので。ただ、まあなんというか、ほんとオヤジの説教というか講釈というかが正直、鼻白みます。都合のいいように人間関係ができて、しかも主人公が都合のいいように関係性の軸になっていくのも、あまりにできすぎ。戦災孤児の悲惨さというのも切迫感が感じられない。宮本輝さんらしいキレがないんですよね。十三や梅田、京都の描写が懐かしく読めました。