フラメンコ教室 大阪市住之江区 三重県名張市 『寝ても醒めてもフラメンコ』

フラメンコのこと、日々のささやかな想い、暮らしのことなどを、とりとめもなく綴っています。

突然の引き合わせ

2017-10-29 | 日記
土曜、名張のスタジオ ラ ウニカでのレッスン中にiPhoneが鳴った。
6年前までのレッスン会場であったカラオケ喫茶の従業員Tさんの、偲ぶ会をやっているという。Tさん亡くなったの?!わけがわからず、昼のクラス終了後に生徒さんの車で桔梗が丘まで送ってもらった。
私が初めて自分のフラメンコ教室を持ったその場所には、Tさんの妹である小学校時代の同級生と、もう1人の同級生が待っていてくれた。
思い出深いその場所で、懐かしい2人と、お世話になっていた喫茶のママさんと、久し振りに話すことが出来た。
Tさんは口数多い人ではなく、いつも用心棒のように見守ってくれて、さりげなく励ましてくれて、困った時に手を貸してくれた。なんとなく世捨て人のような、それでいて周囲をよく観察しているような、空気のような存在だった。
カラオケ喫茶の壁に貼り付けてそのままにしてきた鏡(ママさんよく許してくれたなぁ)の上についた照明に目が留まり、「あれはTさんが取付けてくれたんだっけ・・・」と思い出す。せっかくだからフィンガー5を歌って奉納しよう!という流れになった。小学生当時、私達はTさん兄妹の家で、Tさんの前で歌って踊って練習したからだ・・・当時の名張のジャスコで開催されていた、のど自慢コンテストに出る為に。
Tさんの妹が「私はミツオ役やった」と言った・・・そーやったかぁ、タエコ役は誰だっけ?の私の問いに、「ワカだよー」と懐かしい名前が。それで思い出話に上がるまですっかり忘れていたのだけど、アキラ役の私がメガネをかけて出場したら、司会の人にそれをどうしたの?と聞かれて「ここのジャスコで買いました!」と答えて、ジャスコ賞が貰えたのだっけ。
遠い記憶を辿り、3人で「リンリンリリン」を歌い上げ、Tさんを偲んだ。きっと静かに喜んでくれていると思う。

その日たまたま、夕方のクラスに振替で来ることになっていた旧知の生徒さんが迎えに来てくれて、カラオケ喫茶を後にした。生徒さんも驚いて「いつもコーヒー入れてくれましたよねぇ・・・先生だけでなく、私にまで。」・・・そーだった。あの頃は、着いたらまずドワーッとコンパネを敷き詰めて、ホッとしたところにTさんがコーヒーを出してくれた。レッスン前の平和なひと時。今思えば、なんて眩しい時間だったのだろう。。。普通すぎて気にも留めない日常が、誰かの優しさで成り立っていた。慣れた場所や慣れた人と過ごす、たわいのない時間・・・それは決して、いつまでも繰り返されるものではなく、とっても大切な一瞬なのだ、といつも胸に留めておく事が出来れば、どんなにいいだろう!

Tさんどうか安らかに。有難うございました。

※フィンガー5の映像を貼り付けたいところだが、PCはますますもって不調で、iPhoneからのやり方がわからず諦めた。
今、PCのメールも見れない状況です


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