季節の「うえの」

上野周辺の四季折々の見所や、地元民ならではの楽しい情報を中心に、日本茶に関する話や明日から使える?発見をお届け致します。

八十八夜 2024年

2024-05-03 17:50:34 | Weblog

立春から数えて八十八日

 

本年はうるう年で1日多かったので、例年の5月2日から1日早く、5月1日が『八十八夜』でした

この頃になると、お茶の摘採にもちょうどいい時期になるという昔からの言い伝えです。

 

 

八十八夜とは、季節の変わり目の<二十四節気>を補う役割として、農業や生活においても目安とされてきた「雑節」のひとつです

 

 

「八十八夜の別れ霜」などと言われるように、農業被害をもたらす「霜」の注意喚起や、種まきの目安などにも使われたそうで、

 

 

この時期にとれた新茶を飲むと「無病息災」などと昔から珍重されてきました。もっとも、季節のもの、”旬”のものですので、

これから夏に向けて私たちの体によい効果をもたらしてくれる成分・効能もありますので、昔からの言い伝えにはとても<>にかなっていると感じます

 

 

今年の新茶は、以前の投稿ではカンザクラの開花が非常に早く、ソメイヨシノも例年になく早い開花の予想が出ていました。ですので、

 

 

新茶のスタートもかなり早いと予想されていましたが、ご存知の通り、桜は例年通りか少し遅いくらい。

 

 

新茶も、少し遅めのスタートとなりました。ただ、最盛期は<八十八夜>にちょうどハマり、あらためて言い伝えの凄さを感じる年となりました。

 

 

ちなみに、「八十八夜に摘んだお茶が縁起がいい」と誤解をされる方も多いですが、本当はこの前後のことを指し、広い意味では「新茶を飲む」ことが縁起が良いということです。

 

 

本年の八十八夜、お茶王国・静岡県では豪雨の日。お茶摘みは軒並みお休みです。雨の日に摘んだお茶のことを私ども茶業者では「つゆっぱ(露の葉)」などと呼び敬遠されます。

 

 

濡れた状態でお茶を摘みますと、品質が低下、味も悪くなります。つまり値段もつかないので農家の方もお茶摘みをお休みします

 

 

しかし、雨後に気温が上がると茶も急激に成長が進み、うま味成分が弱くなり、柔らかい芽が大きく硬くなり取引価格も下がりますので、

 

 

仕入れ側としては、全体を通してどのタイミングで量や質のものを買って商品を設計していくか、天気と、品質と、相場とのにらめっこを続けるのが新茶期です。

 

 

肝心の味ですが、概ね良い品質の茶が多い年になったのではないかと思いますので、是非皆様方も、色々とお試しくださり、

 

 

お口に合うお茶を見つけて頂ければ幸いです。(同じ値段でも茶専門店によって味の傾向は全然違います。店主やその地域のお客様の好みによって風味は決めていますので)

 

 

最後に宣伝ですが、当店では、濃くてまろやかな「とろり茶」を看板にさせて頂いております。濃いお茶がお好きな方は

当店のお茶も比べて頂ければ嬉しいです

 

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