梅雨が明けて、しとしとと長雨に突入した東京・上野
そんな中でも季節はすすみ、不忍池(しのばずのいけ)は蓮の花の見頃になりました。
お釈迦様や仏像の座っているお尻の部分、台座を『蓮台』(れんだい)と言い、観音様もよく蓮の花を持っていたりと、
蓮=天国みたいなイメージがありますが、不忍池の蓮をみていると、なんとなく天国を見ているような
落ち着いた、癒されるような気持になったりまします。
都心のすぐそばで天国を味わえる、今一番『天国に近い場所』(いい意味で(笑))がしのばずの池なのかも知れません。
しのばずの池周辺は、今整備されていて、蓮の池の中まで入れるように回廊になっていたりする場所もあります。
そこには、ちょっとした解説もあります。
その蓮の池を挟んで、上野の向こう側は「池之端(いけのはた)」というエリアがあり、東京大学がある
本郷台地と池の間の閑静な場所で「横山大観」の記念館(住居跡)があり、いまは高級高層マンションが林立しています。
その一角に、「大正寺」という日蓮宗のお寺があり、ここに「川路聖謨(かわじとしあきら)」のお墓があります。
先日の日経新聞の朝刊にある「春秋」でも紹介されていたので、ご存知の方もいらっしゃると思います。
そう言えば、日蓮宗の「南無妙法蓮華経」と唱えるなかにも「蓮華」=蓮の花が入ってますね。
墓所内(境内)も、決して広くはなく、この幕末の偉人のお墓も、私共、平民と何ら変わりのないくらいの
大きさの、探すのが難しいくらいの墓石です。
今の時代は「墓参ラー(はかまいらー)」というそうですが、江戸時代には「掃苔(そうたい)」といい、お墓の「苔」を「掃」除する、
イコール、お墓参りする人から、有名人や偉人や賢人、聖人などのお墓をお参りしてそのご遺徳、ご利益にあやかるという、
ツアーというか、お遍路さんではないですが、そういったものも流行したそうです。
私も、このブログで、川路聖謨公のごとく、知的でユーモアに富んだもので皆様にお喜び頂けるように
お参りして参りました。
あ、早速、脳裏に一句浮かんで参りました!
「蓮池や 川路開きし 瑞穂の音」
字余りorz
ま、お参りが足りないようなので、更に精進したいと思います・・・