「え~白菜は240分待ちとなっております」
「白菜のお客様は、こちらからお入りくださ~い」
八百屋の売り出し、お買得の白菜セールではありません。
東京国立博物館の正門でアナウンスされていた言葉です。
大変な賑わいを見せた2週間が、とりあえず昨日でひと段落しました。
現在上野では、台北國立故宮博物院展が開催されております。
初日から2週間のみ限定公開されていた「翡翠白菜」の観覧に出来た列の回数は数知れず、
この期間は、開場時間も午後8時まで、月曜日(休館日)も休まず、開演していました。
今回は、混雑状況がツイッターでも見れて、比較的計画を立てやすかったかと思いますが、
それでも、振り返れば数時間は必至の大人気展となっていました。
当店では、社員が開催初日と1週間後の2回、もう一人が最終日最終時間に行ってきました。
初日、開館と同時にすでに行列になっていたようで、1時間後くらいには2時間以上の列に、
また1週間後は、ちょうどNHKの放映後ということもあり大行列。
そして、もう一人の社員は虎視眈々とすくのを見計らって、よく正面の行列時間をチェックしに行っていました。
結果、最終入館時間7時半頃が一番列が短くなることを見つけ、最終日の7時頃入場してきました。(それでも多少並んだといっていましたが)
その彼曰く、白菜は観れたが、その他が少し早足になってしまった後悔していました。
そうです、それが真実です。
会場に行かれた方は、お気づきだと思いますが、白菜はただの(と言ってはいけませんが)注目の至宝です。
しかし、その他も相当素晴らしい作品ばかりです。正直、どれが白菜にとって代わってもおかしくないくらいの、まさに神品です。
事前に、テレビや雑誌などで観ましたが、汝窯の青磁のあの青は、本物を見なくてはわかりません。
いや~本当に何とも言えない色でした。これが世にいう「雨過天青」かと思いました。
超有名な「王羲之」の書をはじめ、中国史上を代表する書家の書、皇帝の愛用の玉や青銅器、日本画の源流になった貴重すぎる絵、超絶技巧の刺繍。
全く、飽きない。ハズレ、流すような品はひとつもない。本当に素晴らしい特別展です。
中国の徽宗や乾隆帝など、よくぞここまで文化を守り、育て、受け継いできたと思うと、非常に深い感銘を受けます。
また、よくぞこの品々を大切に台湾が管理してくれてたと思うと、台湾には本当にありがとうと言いたいくらいです。
「翡翠白菜」は、昨日で終わりました。
しかし、まだまだ故宮展は開催中でございます。
もしかしたら、今が今までより多少静かに観れるかも知れません。
2回見ても全く見飽きない。一度行った人達ほど、
「もう一度行く」と言っているほどです。
是非この機会に、上野にお越しください!夏祭りと合わせて、本当に盛りだくさんの上野の夏を
お楽しみ頂ければ幸いです。