季節の「うえの」

上野周辺の四季折々の見所や、地元民ならではの楽しい情報を中心に、日本茶に関する話や明日から使える?発見をお届け致します。

新発売のペットボトルのお茶飲み比べ!

2016-04-09 15:02:12 | Weblog

こんにちは。

 

今日は、だいぶ気温も上がり、暑いくらいの陽気になりました。

 

さてさて、昨日に引き続き、「ペットボトルのお茶を飲み比べ」した、末席茶業者の感想です。

 

最近は、「にごり」が主流のようで、裏面には「よく振ってお飲みください」と2本とも記載されていました。

 

 

 

にごり具合は、「生茶」の方が強いようです。

 

 

ですので、水色(すいしょく)・・・(お茶の浸出液の色、様子のこと)は、「生茶」の方が濃い目、「にごりほのか」はスッキリめです。

 

 

「にごりほのか」の裏面の注意書きが、ちょっとわかりづらいのが気になります。

***「にごりのもとである、抹茶が広がり、、、緑茶本来のうま味が、、、」

    「・・・苦み渋みを抑えた、飲みやすいさわやかな緑茶」

 

原材料は、緑茶。抹茶が入っていれば、今までは「抹茶」表記や、抹茶入りと書いてあることが多かったですが、このお茶には、「抹茶」の文言はここだけ。

 

単純に、単純に考えてキャッチコピーにもある「苦みを抑えて、爽やかで、急須本来のうま味」を考えるなら、「抹茶」はいらない気がします。

 

この抹茶は、「にごり」を演出するためのものなのでしょうか?

 

他方、「生茶」はデザインが一新して、インパクトがあります。

 

以前は、原材料の「生茶葉抽出物」のせいか、気持ちが悪いうま味的な味に、食事にも合わず、そのままでも飲みずらい独特の味でした。

 

今回は、吉川晃司さんも言うように、それと比べたら「全然違う」印象です。

 

コンセプトの「今の暮らしに合った緑茶」ということで、そういう意味で新しい味の提案なのでしょうか。

 

茶坊主(見習い)えせ審査結果発表☆

 名称   「生茶」  ◎  「にごりほのか」

 外観   ☆☆☆☆☆     ☆☆☆☆★
 水色   ☆☆☆★★     ☆☆☆☆☆
 滋味   ☆☆☆☆★     ☆☆☆☆★
 香気   ☆☆☆☆★     ☆☆☆★★

 点数    80点      75点

 

「にごりほのか」は、「にごり」というトレンドを入れつつ、味は従来のペットボトルの味を踏襲したさわやかな味わい。
しかし、イメージの京都のお茶を雰囲気はなく、舌を萎めさすような後味が、個人的にいまひとつ苦手です。

「生茶」は、立体的と言われた香りは、たぶんほうじ茶に近いような「火香」((ひか)強火で仕上げた香り)ではないかと思う。
味は、濃い目で意外に後口はさわやか。前世代の<サンガリヤ>の缶茶のような味わい。今までの生茶を思うと、とても飲みやすい。

 

と、まあ偉そうに感想を書きましたが、季節ごとにいろいろな雰囲気のお茶を作るなんて、すごいですね。

いまや、若い世代の方が「毎日お茶ん飲んでます!」というと、大半がペットボトルのことを指す時代。

 

色々と各社味が違うので、お好きな一本を見つけるのも楽しいと思います。そして、「京都のお茶はどんな味だろう」などと、

 

疑問を持っていただき、急須で味わって頂ければ、嬉しいです。

 

ご高覧頂き、ありがとうございましたm--m

 

 

 


甘茶ありますか?

2016-04-08 15:07:00 | Weblog

今日4月8日は、お釈迦様の生まれた日、だそうです。

 

ですので、誕生をお祝いしてお寺で行われる行事が「灌仏会~かんぶつえ~」です。

 

そして、ちょうど桜の時期でもあるので、昔のお坊さんが「花まつり」とも名付けられ、それが広まり

 

たくさんの方が親しくお祝いをされています。

 

その時、お釈迦様の仏像にかけるのが「甘茶~あまちゃ~」です。

 

甘茶は、厳密には<茶>ではなく、アマチャズルという植物を乾燥させて煎じたもの。

 

ほのかに甘く、少し前に「花粉症」の緩和効果で話題になりました。

 

 

また、今日は4と8で「出発の日」でもあり、入学式や入園式が行われている地域も多いようです。

 

そして、ミロのビーナスの発見された日でもあり、何といっても今話題の「週刊文春」の創刊した日でもあります。

 

 

そんな、今日。お茶屋業をさせて頂いていると、よく「甘茶ありますか?」と聞かれます。残念ながら、

 

 

当店では今は取り扱いをしていないので申し訳ないのですが、さらに「なまちゃありますか?」と言われることもあります。

 

 

「なまちゃ?ですか?」

 

 

「そうです。生のそのまんまのお茶です」

 

 

最近は、テレビのイメージもあり、お茶の葉をそのまま、自然のまま飲むのがオシャレという感覚を持たれている方が多いようですが、

 

 

実際に、生葉をそのまま飲んでも、まずくはないですが、その辺の植物の新芽の葉をお湯に浸して飲んでいるのとさほど変わらない気がします。

 

 

そう思うと、製茶の妙というか不思議です。人間も揉めば揉むほど個性が出るのでしょうか・・・

 

 

さてさて、話は戻ってその「生茶」が3月22日に新しくなりました。そして、時を同じくして「綾鷹」にも「にごりほのか」という新商品も

 

3月21日発売されました。発売日その差1日

 

しかし、なぜこの時期なのでしょうか?新年度前?新生活前の新しい習慣に?新茶前?色々、企業のエリート方には狙いがあるのでしょう。

 

 

ちなみに、昨年も「別格日本冠茶」「国産烏龍茶つむぎ」もこの時期だったような・・・

東京茶業青年団ブログ「恋人は日本茶」より

「別格日本冠茶」編

「つむぎ」編

 

 

まあ、どちらにしても新茶前!お茶が出たとなれば、「審査」心がくすぐられ、お茶屋の端くれでも比べてみたくなりましたので、ちょっと審査してみました。

 

つづく・・・

 

 

 

 

 

 

 


せいめい

2016-04-04 15:37:53 | Weblog

 

 

今日は「せいめい」

 

 

陰陽師「安倍晴明」ではありません。

 

 

羽生選手、惜敗でしたが、観るたびにいつも感動を与えてくれる演技は、

 

 

本当に素晴らしいな~と感じさせてもらいます。

 

 

 

でも、羽生選手が演じる「晴明」ではありません。

 

 

 

今日は二十四節気のひとつ「清明」です。

 

 

この頃は「万物が若々しく、美しく明るい様子」という季節。

 

 

確かに、春分の頃よりは、桜も咲きエネルギッシュな自然を感じることが出来ます。

 

 

沖縄では「清明祭」という大きなお祭りがあるようで、これは中国の「清明節」に由来し、

 

 

先祖のご供養に行く日、さしずめ、「春のお彼岸」といったところでしょうか。

 

 

 

この清明節、中国ではお茶にも関係しており、この頃に摘まれたお茶は「甘みと香り」があり、高級と言われるそうです。

 

 

 

日本でいう「八十八夜」のようですね。そう思うと、もちろん気候もお茶の作り方も違いますが、日本より1ヵ月も早い摘採時期ということで、

 

 

ちょうど、鹿児島県の新茶の出始めと一緒くらいです。

 

 

ちなみに、「八十八夜」は中国渡来の<二十四節気>ではなく、日本独自の暦です。

 

 

以前、上野の国立科学博物館で「渋川春海展」(江戸時代の天文学者)の特別展で展示されていた、

 

 

江戸時代の暦(伊勢なんとか暦だったとうろ覚えですが・・・)に、 「八十八夜」の記載を見つけました。

 

 

鹿児島県のお茶もいよいよスタートしたと聞きました。さあて、これからお茶の美味しい季節の始まりです。

 

 

今年の新茶が、声名を集め、盛名をとどろかせられるように、期待する<清明>の節目の日です。