
3日坊主という言葉は、よく聞く言葉でありますが、よく聞く理由として、自らがそうであるが為だと痛感致す今日この頃の茶坊主です。
このブログの更新もご無沙汰したしておりますが、私自身投稿させて頂くのも久方ぶりです。
皆様ご機嫌如何でしょうか?
さて、もはや毎年恒例となりました11月末に渋谷で開催される「日本茶アワード」です。
アワードとは、直訳すると『賞』 つまり、審査を経て受賞した茶が一堂に会するイベントです。
茶の審査と言えば、専門的な領域ですので通常は熟練者や、さらに茶業者で各団体の長などが審査を担当します。
それが、<全国茶品評会>や<東京都優良茶品評会><関東ブロック品評会><関西品評会>などなどです。
それぞれその地域で出品茶の特徴も主旨も違いますが、共通しているのは、本当の茶専門家が審査をしているところです。
しかし、この<日本茶アワード>は、審査の過程で一般の方が(茶業者でない方)が参加するという、新しい形式で行われています。
まだ見ぬお茶、世に出ていないお茶、限られた産地で少量だけ生産されるお茶など、茶の流通に乗らないものが、この一般の方の手によって
日の目をみたり、注目されたりすることも多く、その希少性から注目されているコンテストです。
ここで、小話。
<日本茶アワード>は、私たちのような一般茶業者(生産者ではない、小売販売業者)は、あまり関係がありませんし、特に積極的な活動のお手伝いはありません。
(が、当店の社長は運営に関わっておりますし、運営の中枢には東京の茶業者の方も中心的な役割でいらっしゃいます。)
では、どなたが主に活動主体かと申しますと「日本茶インストラクター」の方々です

???日本茶インストラクター

?茶業者ではないの
と思われるかと思います。
茶処・静岡県では、日本茶インストラクターの割合は、茶業者が多いそうですが、東京は全くそうではありません。
東京所属の日本茶インストラクターは、いわゆる一般人(茶を仕事としていない)方々がほとんどです。しかし、皆様大変勉強家で熱心で優秀な方々
ばかりです。
それはそうですね、茶業者が体系的に見につけるべき「知識」をインストラクター資格という試験で身に着け、さらにワークショップや、現地に出向き熱心に体験され、
ご自身のお仕事も活かしながら活動されています。つまり知識量としては、茶業者に負けず劣らずの猛者も多くいらっしゃいます。

日本茶インストラクターは、「日本茶の普及」が主な活動ですから、こういったプロモーションはまさに得意分野です。
残念ながら、我々茶業者は、もちろん知識は積んでいますし、なにより「長年の経験や勘所」、茶の鑑定能力(茶の良し悪し、品質を見抜く力)は、
日本茶インストラクターの方に劣るところではありませんが、メインは「茶の販売」であり、どちらかというと職人気質な雰囲気の業界です。
ですので、プロモーション活動は、茶業界を見渡してみると、ちょっとモッタイナイくらいの状況かと思います。(全体的にです。もちろん素晴らしい企業・店舗はたくさんございます!)
ですので、この「日本茶アワード」はそういった職人気質の茶業者(生産家や製茶問屋)と日本茶インストラクターのコラボレーションイベント
であるとも言えます。
では東京の消費地茶業者は、なぜあまり関係がないかと申しますと、仮に東京のお茶の青年団が主体的に行ったとして、日本茶の普及に大成功したとしても、
我々はやはり、自店を御贔屓にしてくださるお客様、地元のお客様が一番ですので、新しいもの珍しいものより、ご指名頂いているお茶の品質の安心安全や、お客様のお声のフィードバック(反映)を製造業者さんや茶畑に伝えて、
次により良い茶を生産してもらうなど、二人三脚の信頼関係を重要視しているので、イベントとはちょっと違う立場だからかもしれません。
この手の希少性のある高級茶は、イベントで販売するのはとても面白いですが、専門店でを扱うとすると、商品はすぐに欠品し、入荷予定も不安定、来年度の品質も不安定でお客様にご迷惑をお掛けする可能性があると思いますし、
むしろ、それならば直接茶産地の農家などから直接通信販売でも購入できますし、私どものプロとしての力を発揮する「合組(ごうぐみ」(ブレンドのことで1+1を3にも4にもする技術)の出番もないからかもしれません。
言い方は微妙ですが、「おいしいリンゴ
」が食べたいのか「新宿○○が厳選。プロ鑑定家太鼓判のおいしいりんご
」が食べたいのかのような違いがあるのかとも思います。
しかししかし、この「日本茶アワード」そんな東京のお茶屋の事情は関係なく、とても評判が良いのです。
どういうわけか、若い方やお茶に興味のある方、またそうでない方も「日本茶アワード」の話題を口にされることが多く、
東京のお茶屋でお客様に日々接している身として、「知りません」はお仕事怠慢ですので、毎年個人としては偵察?勉強?に行かせてもらっています。
本題に入る前に前置きが長くなりましたの、続きは次回に・・・