江戸時代の国学者・本居宣長は、自らのお墓に『山桜』を植えて欲しいと希望し、
「敷島の大和心を人問はば朝日に匂ふ山桜花」 の詩にも残している程、山桜が好きだったと言い伝えられております。
山桜は、花が一斉に咲く「ソメイヨシノ」とは異なり、花と新葉が一緒に出てくる桜です。
葉が少し紅色ですので、花と葉と絶妙なコントラストが、非常に美しい印象の桜です。
上野公園の桜も、満開の時期を過ぎ、少し花を残しながら、あっという間の模様替えをしている最中ですが、
「はかま越しの枝垂れ桜」
その色合いが、なんとも「山桜」感があり、非常に複雑な色合いがとても美しい景色になっています。
公園内も、少し静かになったのも手伝って、どこかのそれこそ「山」にでも迷い込んだような、時間が流れています。
この時期の上野公園も、とてもおすすめです。