ひよりみ日記

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セルロイド・ドリーム(HP)

お出かけ大好きミーコ「夫婦善哉」その1

2013-04-18 20:31:49 | Weblog

 この夏にNHK土曜ドラマで織田作之助の「夫婦善哉」が放送されます。
http://www9.nhk.or.jp/dramatopics-blog/6000/152260.html
夫婦善哉は昭和15年に書かれた小説で、頼りない若旦那・柳吉と勝ち気な芸者・蝶子の夫婦(めおと)物語です。
柳吉は食い道楽ですが一流の店は敬遠して、今でいうB級グルメの店へ蝶子を連れて行きます。

17日の午前11時に新大阪に着くと真っ直ぐに地下鉄御堂筋線で難波へ行き、
柳吉の真似をしてミーコを自由軒に連れて行きました。


「夫婦善哉」には自由軒のカレーについてこう書かれています。
蝶子は急に空腹を感じ、楽天地横の自由軒で玉子入りのライスカレーを食べた。
「自由軒(ここ)のラ、ラ、ライスカレーはご飯にあんじょうま、ま、ま、まむしてあるよって、うまい」
とかつて柳吉が言った言葉を想い出しながら、カレーのあとのコーヒーを飲んでいると、いきなり甘い気持が胸に湧わいた。

自由軒の名物・インディアンカレー。
ウースターソースを掛け玉子を混ぜて食べると初めは奇妙な味でしたが、
食べ進むとその美味しさに、織田作之助が好んだ理由がわかります。


店内の看板


自由軒でカレーを食べたあとは、法善寺横丁まで歩きました。


法善寺境内の水掛不動にお詣りしました。


食後のデザートは夫婦善哉です。
小説にはこう書かれています。
法善寺境内の「めおとぜんざい」へ行った。道頓堀からの通路と千日前からの通路の角に当っているところに
古びた阿多福人形が据えられ、その前に「めおとぜんざい」と書いた赤い大提灯がぶら下っているのを見ると、
しみじみと夫婦で行く店らしかった。


阿多福人形と


おまけに、ぜんざいを註文すると、女夫(めおと)の意味で一人に二杯ずつ持って来た。
碁盤の目の敷畳に腰をかけ、スウスウと高い音を立てて啜(すす)りながら柳吉は言った。
「こ、こ、ここの善哉はなんで、二、二、二杯ずつ持って来よるか知ってるか、知らんやろ。
こら昔何とか大夫ちう浄瑠璃のお師匠はんがひらいた店でな、一杯山盛にするより、
ちょっとずつ二杯にする方が沢山(ぎょうさん)はいってるように見えるやろ、そこをうまいこと考えよったのや」
蝶子は「一人より女夫の方がええいうことでっしゃろ」ぽんと襟を突き上げると肩が大きく揺れた。

夫婦善哉は甘みを控えた今風の味で、大甘党のミーコには物足りないモノでした。


小説に関東煮(かんとうだき)の店として出てくる正弁丹吾亭(しょうべんたんごてい)。
ここで夕飯を食べる予定にしていましたが、この日は定休日でした。


正弁丹吾亭の前にある織田作之助の文学碑 「行き暮れて ここが思案の 善哉かな」


月の法善寺横丁の歌碑  ♪ 包丁一本 晒(さらし)にまいて・・・ 


自由軒のカレーと夫婦善哉を食べたあとは、NHK大阪放送局へ向かいました。
(つづく・・・・)

夫婦善哉は青空文庫で読めます。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/files/545_33102.html

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2 コメント

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オムライスも (パセリのかぁちゃん)
2013-04-19 13:43:31
着く早々一気にカレーライスと夫婦善哉いきましたね(●´艸`)
実は、わたしたちにとって自由軒の人気メニューと言うと
オムライスなんですよ、
なのでわたしはカレーライスを食べたことがないんです。
ついでに白状すると、夫婦善哉も食べたことがありません( ^ 。^ ; )
近くにいると案外そんなものなんですね。
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女夫 (セルや)
2013-04-19 15:55:41
私も混ぜカレー入りのオムライスを考えたのですが、
滅多に出かけられないので、
原作に忠実に名物カレーを注文しました。
東京では食べられない大阪の味が良かったです。

夫婦善哉は店で食べなくても自分で作ると良いですよ。
「一人より女夫の方がええいうことでっしゃろ」
ですから、ご主人と仲良く食べてください。
返信する

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