上川金田一第1作。
「獄門島」であれれだったので期待しないで見たら、おもしろかったです。
なるほどこのドラマの出来がよかったから「獄門島」が作られたんですね。納得。
1978年版は篠崎慎吾を三橋達也さんが演じていたので最初から犯人じゃないとわかってしまうのが残念でしたが、今回は六平直政さんだったので十分怪しかったです。
そして、羽田美智子さんもよかったです。
倭文子ってただの人形じゃないんです。男を惑わす魔性の女なのです。
糸さんの野際陽子さんもさすがです。
でも若すぎて、どうせ捕まってもすぐ寿命だとは言えないのでラストは洞窟に姿を消してしまうのでした。
原作を読んで時間が経つので、ちょうどよいくらいに内容を記憶喪失しているのでなおさらドラマとして見られたのかもしれません。
このドラマを見てわかったのは、以前作られた金田一ドラマがちょっと物足りないものだったら、リニューアルして成功する可能性は十分あるということでした。
でも「獄門島」になるとあまりにもドラマ化、映画化されていてリニューアルの成功はむずかしいのです。
上川さんも田舎が舞台より都会が舞台の方が似合っています。
あと「迷路荘の惨劇」は「悪魔が来りて笛を吹く」に設定が似ているとあらためて思いました。
長門裕之さんが出てきたのも「悪魔が来りて笛を吹く」で新宮利彦を演じたからなのではないでしょうか。
この前、2016年版の「殺人鬼」をNHKBSプレミアムで見ましたが、今日は1988年版を見ることができました。
古谷金田一で、このシリーズでよくある主人公を金田一に置き換える設定変更が行われていました。
となるとタイトルの「殺人鬼」がまったくドラマと関係なくなってしまいました。
もともと、連続殺人鬼が徘徊していて、八代が加奈子に駅から同行を頼まれる設定でした。
八代を金田一に置き換えたので、八代を助ける金田一は、自分で自分を助けなければならなくなりました。
市電で手すりの手を刺されて手を放すところを、大井川鉄道の汽車に置き換えていたところも変に納得できました。
どこかの市電を借り切って戦後すぐの市電を再現するなんて、どう考えても難しいですもの。
そして2016年版の衝撃のどんでん返しのラストは1988年版では採用できませんでした。
だって、八代だったらできるけど、金田一は加奈子といっしょに心中できないもの。
これは原作読まなきゃいけません。
上川隆也さんの金田一耕助ドラマを見ることができました。
「獄門島」は何といっても早苗さんで決まるドラマですが、今回は高島礼子さんでした。
ちょっと年齢が…と思ったら鬼頭一が弟で早苗が姉になっていました。
でもこんなにいい歳でしっかりしている早苗さんなら事件は起こらなかったような気がしました。
そして三姉妹が三つ子になってマナカナさんが演じるとは驚きでした。
マナカナだったら、誰も殺したりしないんじゃないかなというほど、幼い感じです。
で、分鬼頭の志保を原田喜和子さんが演じていました。
できれば、早苗さんを原田さんに演じてほしかったなー。
高島さんが志保役だったら、もっとおもしろくこのドラマを見られたのに…。
上川さんは優等生で真面目な金田一という感じでした。
そしてラストの嘉右衛門生存トリックはもう余計な小細工という感じです。
嘉右衛門が死んだからこそ、三姉妹殺人は起こったのです。
死者の妄執が引き起こす事件だからこそ、結果として虚しいのです。
以前「不死蝶」1978年版を録画していて、原作を買おうかどうか迷っているうちに1988年版を録画できたので見比べることにしました。
まず2時間ドラマの1988年版を見ました。
ブラジルのコーヒー王の養女鮎川マリは有森也実さん。おつきの使用人がウガンダ・トラさんでした。
大体の人間関係、トリックがわかりました。
鮎川マリが金田一とタンゴを踊り、金田一に好意を示すのはご愛敬です。
1978年版は1時間ドラマの3回放送でした。
マリは竹下景子さん。とても美しいです。金田一耕助シリーズって美しい女優さんの一番美しい頃が映像に残されているんだなーとしみじみ思いました。
こちらではおつきの使用人はちゃんと外国人がやっていたので、ウガンダ・トラを使った1988年版のキャストのひねり具合がわかりました。
微妙に人間関係が省略されていて、ウィキを見ると1988年版の方が原作に忠実らしいようです。
さて、こちらは何といっても、植木等さんの演技がすばらしかったです。
ドラマの中で植木さんだけ特別感がすごいのです。
時代が経つにつれ、ドラマが軽くなってくるのは仕方がないのかもしれませんが、古いドラマを見ていると胸がきゅんとしてきます。
まだまだ見ていない金田一耕助シリーズがあるんですね。
それにしても、これほどドラマ化されるなんて、どれほどのブームだったのでしょう。
で「死仮面」は原作を読んでいません。
ドラマとウィキを見ると、父親の違う三姉妹の人間関係がもたらした殺人事件を描いたものらしいです。
ここで、萬田久子さんが初々しい姿を見せていました。
そして小林聡美さんが出ていて、金田一耕助との絡みなんて見ものでした。
そこだけ、世界が違っていて「転校生」の続きみたいな感じがしました。
小林さんの回りだけ、おどろおどろしくないのです。
トリック、ドラマの出来は単純でしたが、何か見て得したような気分になるドラマでした。
吉岡金田一よかったです。このシャイで傷つきやすい探偵を見事に演じていました。
でも、2時間は短すぎました。
おかげで登場人物はかなり整理されていて、一人何役分の役割をしなければならなくなりました。
そして、犯人の状況が変えられていました。
今回のドラマでは一番肝心な出生の秘密を知らなかった犯人が金田一によって真相を教えられ、激情のあまり母を殴り殺すというなんともおぞましいラストになりました。
新宮利彦が秌子の弟になったのも?です。
結局、全ての罪の原因が利彦でなく秌子にあったと言いたいための設定変更なのでしょうか。
できれば前作の「獄門島」のようにおおまかな設定は原作に忠実に作ってほしかったです。
そしてむやみな設定変更はやっぱり矛盾が発生してしまいます。
犯人が椿家に、自殺した恋人の復讐のため、入り込んだという設定なら、椿家の人々が、恋人が死ぬ直前に神戸に行ったかどうかなんてすぐにわかったでしょう。
そして椿英輔が残した「悪魔が来りて笛を吹く」のレコードはどのくらいの時間をかけて作られたものなのでしょう。
英輔は作曲してレコーディングしたこの曲のインスピレーションを悪魔のような男から感じたのです。
悪魔のような出生の秘密を持つ男から脅迫されたから、この曲ができたのです。
出生の秘密も知らない男がどうやって椿英輔を脅迫できるのでしょうか。少なくても椿英輔は彼の出生には無関係なのです。
ということで、惜しいドラマでした。
とはいえ、吉岡金田一はもっと見たいです。
NHKBSプレミアム放送。
明日「悪魔が来りて笛を吹く」放送を前に金田一関連ドラマがまた盛んに放送されています。
シリーズ横溝正史短編集も今週再放送をされています。
このドラマはすでにYouTubeで見たのですが、テレビで見るとまた印象が変わります。
年代的に金田一耕助が初めて登場した作品ということで、戦後すぐの東京が舞台です。
廃墟に残る百日紅の下で二人の男が語り合います。
二人のうちの一人佐伯の語る話は由美という女についてです。
その内容は今では実行したら犯罪になります。
戦争が佐伯と由美を引き離し、ようやく再会した由美は佐伯を拒絶し自殺します。
そのあと殺人事件が起こります。
もう一人の男は殺人事件の容疑者だった川地の戦友で、川地の話から殺人事件のトリックを解明してしまいます。
川地は戦死し、男は川地から、佐伯と殺人事件の話をすることを託されます。
二人の会話から殺人事件の謎解きが描かれるのですが、どう見ても殺人事件より、佐伯と由美の関係の方がおもしろすぎます。
というか、佐伯と由美のキャラクター設定が秀逸なのです。
こういうところが横溝正史の魅力なのです。
さて、佐伯に事件のすべてを語った男が別れ際名乗ります「金田一耕助」と。
明日の「悪魔が来りて笛を吹く」も楽しみです。
「獄門島」の長谷川さんでなく、吉岡さんを金田一耕助にしたのはなぜなのか、わかるといいな。
ファミリー劇場放送。
YouTubeで見ましたが、CS放送を録画したので、また見ました。
原作を読んで時間が経ったので、これはこれで成立しているドラマだと今日は感じました。
最後に辰弥も死に八つ墓村も洪水で流されたとのオチにしているのも、当時の雰囲気がそうさせたのでしょうか。
森美也子に対してこのドラマでは終盤、殺すべき辰弥を愛してしまった哀れな存在として描いていたのかと気づきました。
しかし、5回放送なのにもったいない。よろず屋の娘と金田一の絡みなんていらない。
やっぱり里村典子を見たかったな。
ファミリー劇場放送。
古谷一行金田一。
名作「獄門島」のドラマ化なので、かなり期待したら、期待しすぎでした。
全4回もあるのに、もったいない。
展開がもたもたしている。だらだらと話を進ませて、肝心なところがふっとんでいるような感じです。
これを見ると市川監督の映画はすばらしかったのがわかります。
早苗さん役の島村佳江さんが魅力がない。
金田一が「いっしょに島を出ましょう」というようなヒロインなのに、そんな輝きがない。そんなシーンもなかったし。
この頃から「季違い」という言葉を自粛しているのも意外でした。
犯人のおじさん三人組がこれだけ濃い人たちなのにうまく活かせていないのが惜しい。
有島一郎さんが磯川警部を演じていたのも意外でした。
やっぱり長門勇さんの日和警部と古谷さんの金田一が絡むと話がはずむのかな。
ファミリー劇場放送。金田一耕助古谷一行。一柳賢蔵佐藤慶。一柳三郎荻島真一。
同じシリーズの八つ墓村の辰弥を荻島さんがしたのはこのドラマに出ていたからかな。
もうオチが分かっていて見ると、一柳賢蔵の勝手な考えについていけなくなってきます。
というか、この犯罪は無理すぎる。
小説の中だとリアルなのに、ドラマにするとありえなく感じてしまいます。
賢蔵に殺されてしまった久保克子さんはつくづく男を見る目がなかったのねとしか言いようがありません。
金田一さんは不謹慎なほど、目の前の密室殺人事件に夢中で、金田一に挑戦する三郎というライバルがいることでいやに活き活きしているのが、ちょっとおもしろいです。
名探偵も、トリックを仕掛ける犯罪者がいないと名探偵として活躍できないというわけです。