子どもの時見たのは何だったのだろう。
脳内で長いこと熟成して勝手に自分なりの犬神家を作っていたのでした。
しつこいけれど、佐清のマスクはもっと能面のようによくできていました。
でも、松子さんが殺人を犯すシーンで彼女が能面をかぶっていたのはすっかり忘れていました。
この能面と佐清マスクが私の頭の中で混ざってしまったのでしょうか。
そして、野々宮珠世さんってこんな顔でしたっけ?
子ども心に美しい女優さんだった記憶があるんですが、イメージが違う。
不思議です。おっさんになって目が肥えたのかな。
ハナ肇さんも警部でなくて署長役なんて、映画の加藤武さんと同じ扱いだったんですね。
松子役の京マチ子さんは文庫の表紙にそっくりなのがすごいです。
内容がほとんど古谷金田一ドラマと同じだったのはびっくりでした。
謎解き役に金田一耕助が出てくるか、由利麟太郎が出てくるかの違いだけでした。
あ、もう一つありました。
洞窟の中のキスシーンは、古谷金田一ドラマでは唇にしていましたが、原作では小野寺金田一のときのように椎名は由美の額にしていたのでした。
椎名=小野寺金田一の奥ゆかしい性格が出ているのです。
でも、こんなんじゃモテないよ。
小説だから、由美は惚れてくれたけれど、現実ではありえない。
ま、小説でも乙骨に由美を奪われちゃってるしね。
で「真珠郎」はなんだったんだろう。
「真珠郎はどこにいる」ってどこにもいなかったのでした。
頬っぺたの中の蛍の光のように幻だったのです。
ファミリー劇場放送。
子どもの頃、あんなに怖かった佐清のゴムマスクが全然こわくない。
あの頃はテレビ画面の佐清の直視に耐えられず、目をそらしたくらいです。
その後、テレビで放映されて見た映画版の佐清なんかより、テレビの佐清の方がよっぽど怖いと思っていましたが、今では映画版の方が怖く感じます。
テレビ版は、冒頭の湖での珠世のボートの沈没シーンがなく、ブレーキの効かなくなった自動車事故になっていたのが驚きでした。
そして、菊人形に佐武の生首が据えられているシーンもただの菊の盆栽に生首が置かれているだけでした。
こんなにお安く作られていたんですね。
さすが金田一シリーズ第1作、セットにかける予算がなかったのかな。
俳優陣はまーまーたいしたもんですもの。
金田一耕助事件ファイル18。
これでこのシリーズ未読の本がなくなりました。
まだ、このシリーズ以外にも金田一ものはあるようなので新たに買うかどうしようかというところです。
とりあえず、今は金田一ものではない「真珠郎」を読んでいます。
「白と黒」は団地を舞台にした連続殺人事件ものです。
顔がわからない女性の死体、行方不明の男性、事件のカギとなる怪文書にあった「白と黒」の意味とは?
お話が長いわりに内容はあっさりしているというか、結局、犯人や関係者の自供で事件が解決するので推理小説としてはものたりないかな。
それでも、後半途中で止められず、一気に読み終わったので、おもしろかったことは間違いありません。
YouTubeで見ました。金田一耕助:小野寺昭。鳳千代子:松尾嘉代、飛鳥忠熙:鈴木瑞穂、笛小路美沙:松原千明
土曜ワイド劇場の2時間ドラマでした。
これが1978年版よりまとまっていて、おもしろく見られました。
小野寺さんの金田一は初めて見たので?でした。髪型がすごい。
でも、鳳千代子は松尾さんがいかにも恋多き大女優らしかったです。
鈴木瑞穂さんも恋に落ちた財閥の主人役が似合っていました。
そして、美沙役の松原千明さんがかわいい。
このドラマではなぜか金田一がもててしまうのがおもしろいところです。
金田一が美沙に告白されるなんて、原作ではありえない状況がかえって独特の世界を描いていてきらいじゃないです。
あまりにおもしろかったので、続けて同じシリーズの「真珠郎」1983年版も見ました。
ここでも鵜島由美役の真野響子さんに小野寺金田一は告白されてしまいます。
真野響子さんは「三つ首塔」でも美しかったのですが、このドラマでもびっくりするくらい美しいです。
原作では金田一が出てこず、金田一は椎名耕助という役と一緒になったため、由美に好かれる展開になったのでした。
このドラマもおもしろかったので「真珠郎」1978年版古谷金田一も見ました。
こちらは全3話。椎名が出てくるので金田一は恋愛の対象外です。
由美は大谷直子さん。美しいけれど、真野さんに惚れてしまったので今一つ夢中になれません。
それに老婆に変装した顔も出てきて、美しさを減らしています。
でも、1978年版ベースで1983年版ができているのはよくわかりました。
そして、この前見た「神隠し真珠郎」の骨格が「真珠郎」ベースなのも納得しました。
それにしてもYouTubeで見つからない小野寺金田一の残り2作品が見てみたいものです(けっこうハマった)。
全4回。YouTubeで見ることができました。
最初にテレビで最終回を見たとき、草笛光子さんが誰なのかわかりませんでした。
4回も結婚した美しい大女優鳳千代子役だったんだーと原作を読み始めてからわかって、ちょっとびっくりしました。
ほぼ原作どおり、原作のややこしいところをすっきりさせていました。
殺される看護師さんとか、マネージャーとか原作になかった人も出てきました。
飛鳥忠熙役の木村功さんがしぶいです。
言うのもむなしいですが、戦争がなければこんな悲劇は起こらなかった。
そして、戦争孤児であり、色覚障害を持つことによる二重の差別意識が世間知らずに育てられた犯人を追い込んでしまったのです。
この本を読む前にテレビでドラマの最終回を放送していたんです。
よせばいいのについ見ちゃったんです。
音羽信子さんの告白シーンと犯人と思われる女性の死ぬシーンが出てきました。
もう犯人もトリックもわかってしまって小説を読んだので、いったいどんな展開であのラストシーンにたどりつくのかと思って読みました。
しかし、読みづらい。登場人物がいっぱい出てきて、誰が誰だかわからなくなったりしました。
それでも、読み終わるとなんてよく考えられたトリックだったんだと感心しました。
横溝さんは相変わらず犯人に冷たい描写ですが、このヒロインは十分長編小説の主人公として描けそうです。
もしかしてこんな小説またはドラマがあったかもしれません。「氷点」なんかはまさにそれでしょう。
自分の出生の秘密を知って、殺人を犯すのか、強く生きるのかはその状況や性格によるのでしょう。
一番の被害者はこの犯人だったのに、殺人者ということで、そのことに触れないのがまさにクールな横溝ワールドです。
事件のカギである色覚異常の遺伝なんてまったく知りませんでしたが、戦前、戦中は徴兵検査で重要視されたため、遺伝の仕方も常識だったのかもしれません。
西田敏行金田一。等々力警部は夏木勲。
等々力警部が今までとイメージ違う。シャープです。
さて1977年のテレビドラマの豪華な俳優陣と違って、この映画の方がどうしても地味に感じてしまいます。
西田さんは脂ぎっていてもみあげが長くて時代を感じさせます。
金田一がメインに動き回る内容なので、活動的な西田さんが似合っています。
犯人役の宮内淳さんももみあげ長いです。
闇市で天銀堂事件の犯人飯尾と一緒の場面が出た時点で犯人は明らかになっていました。
映画の出だしはスピーディでさすが映画と思うほど展開が早く、原作やテレビドラマを知らなかったら理解できないのではないかと思うくらいです。
しかも、三島の指がないくだりはなくて、フルートを吹くことの意味が薄れています。
映画らしいのはラブシーンが濃厚なところと美禰子が金田一と一緒に須磨に行くところです。
ここで美禰子と金田一が抱き合ったりするのは原作にはないけれどよいシーンでした。
さて、原作からの大きな改変は、原作では自殺した小夜を生かしてお種と同一人物にしたところと、秋子の子どもを治雄から小夜(映画では小夜子)にしたことです。
このことで、肩の後ろに「悪魔の紋章」を持つ男女が抱き合うという非常にエロティックなシーンが撮れたのですが、その反面、椿英輔が残した「悪魔ここに誕生す」の意味がおかしくなってしまいました。
ここで悪魔とは小夜子を指すことになりますが、椿英輔を恐喝したのはたぶん三島だったでしょうから、小夜子のことを悪魔とまでは呼ぶはずがありません。
原作どおり、秋子の子が治雄ならば、それをネタに恐喝した三島を椿英輔が悪魔呼ばわりすることは考えられます。
また、三島が復讐したのはつらい戦争から帰り、自分の唯一の生きる望みだった小夜と子どもを失ってしまったことを知ったからです。
その瞬間、三島にとって実の父母に復讐することが唯一の生きる理由となったのです。
その裏側には実の父母に会いたいという気持ちもあったでしょう。
そこに、美禰子という妹がいた(原作では新宮一彦という弟もいた)ことは三島の魂の救いにもなったはずです。
映画のような設定であれば、三島にとって実の母は生きており、愛してはいけないとしても小夜子は生きているので、わざわざ復讐などせず、小夜子とひっそりどこかで暮らすか、小夜子が拒否するなら陰から彼女を見守っていたはずです。
映画では秋子と利彦のベッドシーンを美禰子に見せないようにするお種(小夜子)の涙が悪魔の子の悲しみを表していて、演じる二木てるみさんがうますぎて、ついほろりともらい泣きしそうになりました。
この辺は改変がうまく働いたところでした。
で、問題なのが梅宮辰夫さんの扱いです。
なぜ、風間役として梅宮さんが出てきて、もっと大事なシーンに費やすべきフィルムを無駄遣いしたのか理解できません。
梅宮さんに等々力警部は無理だったのか?目賀博士でもやらせりゃよかったのになんて思ってしまいました。
東映映画としては梅宮さんが出てくるシーンは最高でしたが、金田一映画としてはまったくいりませんでした。
CSTBSチャンネル放送。
内容はもう無茶苦茶でした。
唯一の見どころは田中美里さんでした。
言わずと知れたユジンの声。
カラーコンタクト入れたり、鬼の面をつけたり、金髪のかつらをつけたり、大活躍でした。
「金田一さん、助けてー」この叫び声でごはんが何杯も食べられます(うそ)。
ネタなくて、ごめんなさい。
CSTBSチャンネル放送。
短編「蝋美人」の世界が再現されているところは感心しました。
杉本彩演じる立花マリをいい人にしてしまったのがダメでした。
だました夫が悪いのか、だまされた妻が悪いのか?
結局、立花マリも不倫しているんですもの、十分ワルイ人です。
その後、捨て子話とマリ夫婦が実の兄妹だったくだりはもういりません。
しつこいだけだし、何の伏線にもなっていないので、無理やり感がすごかったです。
金田一もののなれの果ての笑い話として見る分にはよいのかな。