命のカウントダウン(健康余命3605日)

トレッキング、カメラ、陶芸、スキー、釣り、カヌー、遊びなら何でも大好き。仕事も好き、時間がない!

背負う荷物が重すぎて・・・・

2022-02-08 23:37:27 | 新型コロナウィルス
このところ、毎日、家に帰るのは22時前後です。それからも緊急呼び出しがあるかもしれず、ストレスフルな毎日が続いています。

でも、新型コロナの在宅患者さん、どこに電話を掛けても(電話が掛からないことも多いようですが)たらいまわしにされるか自分で「対応してくれる医療機関を見つけてください」と、言われるだけで、実質的な援助は皆無なようです。坂根医院に電話をしていただいた方は、出来るだけ何とか対応しようとは思っています。

当院の訪問診療は、原則5㎞以内としているのですが、一昨日は10㎞ほど離れた桜井市の朝倉台からお呼びがかかりました。日曜日だったので、どこも対応してくれなかったようです。聞けば、その患者さんAさん、5日前に天理のY大病院で新型コロナと診断されたとの事でした。気管支喘息、糖尿病、高血圧、脂質代謝異常をお持ちの70台男性。行きつけの病院であるY大病院は、Aさんに対して、発熱時の頓服薬であるカロナールすら処方しなかったとの事でした。
信じられない思いです。Y大病院、知り合いの素晴らしい先生も多くおられて、全体としても信頼しているのですけれどねぇ。阿呆が一人いると、信頼感が雪崩のように崩れてしまいます。一人の阿呆は怖いですねぇ。

Aさんは、SPO2:94%と、中等症Ⅱでした。そして、その配偶者さんBさんも糖尿病でインスリン治療をされているのですが、チョットしんどいかなと言われたので、抗原検査をしました。すぐに陽性だと分かりました。ウィルス量が多いと、反応は早いです。Bさんには抗新型コロナウィルス薬のラゲブリオを処方することにしました。Aさんには在宅酸素療法を開始することにしたのですが、既に中等症なので、軽症患者にしか投薬が出来ないラゲブリオは投薬できません。これは、最初に診断したY大病院の完全なミスだと私は思っています。Aさんが重症化したり万が一命にかかわる様なことがあったら、Y大病院の責を問うべきだと私は考えています。医師はそれだけの責任を背負っているのです、
それにしても・・・・あちこちから引く手あまたで・・・・
明日からの生活がどうなるのか・・・ちょっと不安です。
お役に立てることは嬉しいですが、重荷を背負いすぎるのは苦痛です。
そして、無理な重荷を背負う事は得策ではないです。
何とか、上手くやり過ごしたいと思っています。
皆さま、ご協力お願いいたします!!


今日も10人の新規陽性者

2022-02-08 00:01:30 | 新型コロナウィルス
今日も10名の新規陽性者を診断し、HERSYSでDIRECTに保健所に報告しました。

診療所の皆さま、FAXでの報告は可及的速やかにHERSYSの直接入力に切り替えてください。

保健所は患者さんへの対応に総力を注いでください。FAXで送られてきた情報を入力しなおす単純作業に貴重な保健所の戦力を使うのは本当にムダです。
診療所は新規陽性患者の報告を、FAXですることが許されています。でも、FAXでの報告はやめて、HERSYSに直接入力してください!!

保健所機能がパンクしてしまっています。保健所が機能不全で、本当に困っています。

今日、発症後11日目、症状消失して10日経過した小学生の父兄から、
「保健所からパルスオキシメーターは送ってきたが、その後何の連絡もない。もう、学校に行っても良いはずなのに・・・・学校に問い合わせたら、保健所の許可が無いと来てはいけないと言われた。でも、保健所に電話しても全く繋がらない。どうしたら良いのですか?」と、問われました。

私としては、「もう、言っても良いと判断しますが、私がそういっても学校はそれならいいでしょうとは言わないでしょう。あくまで、保健所の判断に従う事になっていますから。」と答えました。

ご父兄は・・・・・それなら、直接聞きに行きます。と、中和保健所にバイクで向かって行かれました。どうなったか、明日電話で聞きたいと思っています。

それにしても、保健所に電話がつながらないのは本当に困ります。先日も言いましたが、コロナ陽性が判明して、それを伝えたらショック症状を呈して失神された患者さんがおられました。救急車を呼んだのですが・・・・
来ていただいた救急車、患者さんを収容しようとしながら、保健所に電話をされているのですが、全く繋がりません。
「保健所の指令がないと、救急車は動けないのです。どこの病院に運べば良いのか、保健所の指令が必要です」
その後、20分くらい、救急車からも、医院からも電話し続けましたが、全く繋がりませんでした。そのうちに、患者さんの顔色が良くなり始め、60台だった血圧も90台まで回復してきました。
それで、何とかなりそうなのでお引き取りしていただいて結構です。と、救急車には帰ってもらう事にしました。そしてその後、患者さんは回復され、配偶者さんが運転する車で自宅に帰られました。

このまま、新型コロナ感染症を第2類相当のままにしておくのは無理があると思われます。5類にすればすべて解決するという乱暴な意見もありますが、私はそうは思っていません。2類相当から5類にまで、一気に移行するのではなく、徐々に移行させるべきだと思っています。その間は、特別な分類を一時的に作れば良いのです。柔軟に考えましょう!!

そして、保健所機能を回復する様、診療所はHERSYSに直接入力して保健所機能を損なわない様努力しましょう。医師会はそうさせるように強く働きかけるべきだと思います。明日、奈良県医師会長に直談判する予定です。

保健所は大変でしょうが、何とか最低限、患者さんを放置しない様努力してください。そして患者さんの社会生活を守って下さい。お願いします。