このところ、第5波が顕著に縮小し、Yahoo news での新型コロナの報道価値も相当下がってきている様です。昨日(9月25日)など、米米CLUBの石井さんが転倒したというニュースは上がっていたのに、新型コロナ関連のニュースは、検索しないと出てこない状態になっていました。
実際、奈良県中部にある無床内科診療所である坂根医院でも、来院されるコロナ患者さん、8月下旬頃をピークに減少しています。9月中旬のこの一週間、SARS-CoV2 PCR陽性患者さんはゼロでした。
さて、今日のお題のコロナ後遺症です。坂根医院ではまだ問題になっておりませんが、東京、大阪などの感染患者さんが多い地区では「ロング・コヴィド」とも呼ばれるコロナ感染症後遺症が大きな問題になっている様です。
コロナに感染された患者さんの3割から5割程度に後遺症が見られると言われています。それも、重症度には関係が無く、軽症でも重症でも、後遺症が出る時には出る様です。認知力の低下も見られるようです!!!
坂根医院を受診される新型コロナに感染された患者さんで後遺症が辛いと言われた方はほとんどおられません。当院で診断した患者さんが20数名にしか過ぎず、全員軽症でしたし、院内でPCR検査をして、ほぼ全例検査当日に保健所に紹介しておりますので早期に対応してくれたと思っております。そのおかげでしょう、軽い味覚・嗅覚障害、労作時の息切れ程度の後遺症くらいで済んでいる様です。
しかし、新型コロナ感染後の後遺症に苦しんでおられる方が増えている様です。
COVID-19のリスクはしばしば死亡者数と入院患者の人数で推し量られるので後遺症は見落とされがちです。しかし、軽症であっても患者の3分の1から2分の1の方に、発症から12週間経過後も何らかの症状が継続していることがわかってきました。疾患の初期に多くの症状を経験することが、その後の長期的な後遺症、いわゆる「ロング・コヴィド」(long COVID)に関連しているとみられています。
倦怠感、記憶力や集中力の低下、錯乱、ブレインフォグ(頭にかすみがかかったようにぼんやりする症状)などの認知機能障害の症状、胸の痛みや息苦しさ、頭痛、筋肉痛、めまい、動悸などの症状もよく見られる。そのほかにも、心肺系や神経認知系、消化器系、皮膚や目への影響、全身の痛みなど幅広い症状が報告されており、「ロング・コヴィド」は多臓器疾患であるようですね。
インペリアル・カレッジ・ロンドンが実施した研究では、COVID-19の後遺症による認知機能の低下は、入院患者(192人)だけでなく軽症(326人)の患者にも大きく影響することがオンライン評価により明らかになった。認知機能データとCOVID-19感染の有無、および呼吸器症状を調査した結果、COVID-19から回復した人は、後遺症の症状を訴えなくなった人も含めて、対照群と比べて有意な認知機能の低下がみられた。
何度も何度もしつこくてすみません。 新型コロナワクチン 接種しての不利益(副反応、遠い将来へお漠然とした不安)を完全にぬぐいきることは私には出来ませんが、新型コロナ感染症に罹患して、重症化したり、死に至ったりする危険、軽症や殆ど無症状でも、後遺症が出る可能性を考えると、ワクチン接種された方が圧倒的にメリットが大きいのではないかと考えております。
新型コロナのワクチンを接種してください。接種された方、後悔されてなければ、周囲に接種を勧めてださい。
奈良県の田原本町にお住まいの方(または坂根医院に来院された事のある方)であれば、坂根医院でのワクチン接種が可能です。田原本町のコールセンター(ネット検索してください)を通じて予約の上、接種に来院してください。集団接種は10月初旬で終了しますが、坂根医院での個別接種は、要望のある限り、少なくとも年内は続けていくつもりです。