数日前の話に、知り合いの訪問看護師から「一生のお願い!!いつも悪いけれど・・・」という、一生って何回あるねんな?と思ってしまうお願いを聞き入れざるを得なくなって、初めての方の往診に行った話をしました。
肺がん末期の方で・・・咳、呼吸不全、時折喀血、胸痛、食思不振という なかなかのシチュエーションでした。
それで、がん末期治療の奥の手と言っても良い持続皮下注で、強力な痛み止めであり、強力な咳止めでもある(再強力な下痢止めでもありますが)塩酸モルヒネ、倦怠感を改善し、食欲不振をマシにする作用のある副腎皮質ホルモン(ステロイド剤)を開始しました。思惑通り、翌日から全身状態が劇的に改善、患者さんもご家族もとても喜ばれているという嬉しい報告を訪問看護師から受けていました。
それで、がん末期治療の奥の手と言っても良い持続皮下注で、強力な痛み止めであり、強力な咳止めでもある(再強力な下痢止めでもありますが)塩酸モルヒネ、倦怠感を改善し、食欲不振をマシにする作用のある副腎皮質ホルモン(ステロイド剤)を開始しました。思惑通り、翌日から全身状態が劇的に改善、患者さんもご家族もとても喜ばれているという嬉しい報告を訪問看護師から受けていました。
昨日は、2回目の訪問診療でした。
訪問すると、患者さんが息を切らしながら話し続けられました。
「この治療をしてもらうまでは、一刻も早く死にたい としか思っていなかった。でも、この治療をしてもらってからは、咳がなくなり、血痰もほぼ止まって息苦しさも和らいだ(とはいえO2:4L/minでspO2:90%前後ですが・・・)食事もとれるようになったし、何より生きる喜びを感じる様になりました。先生、本当にありがとう、もう、いつ死んでもいいとも思います。」
返答しようにも声が出せませず、ただただいうなづいて、手を握り返すばかり。在宅医療冥利に尽きるとはこのことですね。有難い事です。
今回使ったPCAポンプはバクスター社製の物で、私は初めての使用になりますが、院外処方薬局が、セットアップを始め全て為してくれました。私は指示しただけで、非常に楽でした。いつもならすべて自分でするのですけれど、先日の第2水曜日は、全くそんな時間がありませんでした。PCAポンプでの麻薬使用、今後も時間が無い時などには院外処方を使いたいと思っています。
ご参考までに、以前書いたPCAポンプに関する記事です。