茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

京都

2008年10月24日 | Weblog
アイスプレートというのを初めて見ました。
京都駅隣接の伊勢丹10階にある『茶筅』というお店。
-30度のプレートの上で、
抹茶ミルクがどんどんアイスになっていきました。

それはそれでおもしろかったのですが、
私の目を引いたのは、
お姉さんが手にしている抹茶茶碗。
そ、それは黒楽ではないですか。
注文をすると、
黒の楽茶碗に抹茶ミルクを注いで、
茶筅でシャカシャカとお茶を点て始めました。
そのポイップがアイスを作る上で
どのくらい意味があるのかよくわかりませんでしたが、
お勝手での作業に、
ボールでなくて楽茶碗を使っていたのですよ。
わー、京都だ。

楽茶碗というのは、
利休さんの、唐物に劣らぬすばらしい和物の茶碗を作りたい
というオーダーに応え、
楽さんが作り出した茶碗です。
軽くて、手になじんで、熱いお湯を入れても手に熱くなくて、
現代でも茶碗といえば、1楽2萩3唐津といわれています。

お勝手で使っていて驚いたというのは、
高級品だからとかいうことではなく、
楽茶碗はもろいのに、ということなのです。
壊れやすい道具を扱うのは気を遣います。
竹製品もステンレスのマドラーに比べたらお手入れが大変、
それでも、陰でも、楽茶碗で茶筅を使うというのは、
お店のオーナーさんのこだわりなのでしょうか。

抹茶ワッフルにのせられた抹茶アイスを食べながら、
ビルだらけの京都の町を眺めました。
かろうじて東寺の五重塔が「京都だよ」と言っている。

小学生だった息子が
東寺の前で肩を落とした日のことを思い出しました。
彼は、五十の塔だと思っていたのです。
ごめんね、五・重なんだ。

いまごろ、彼は海の上、
満天の星の下で、
ルイ・アームストロングの
What a wonderful world を聴いているのだろう。

変わりゆくもの、変わらないもの、
京都の町の光景はいろいろ考えさせてくれます。


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2 コメント

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京都行きたーい! (ひろみ)
2008-10-27 09:54:07
随分 京都には帰ってません。。。最近とっても懐かしく思うことが多くて。。。

歳のせい?

京都駅のまわりはまるで拘置所のようにコンクリートに囲まれてしまって 昔のおもかげがなくなってるのは 私としては寂しいのですが。。。


MINAKOさん!いつか一緒に京都旅行付き合ってくださいませんか~?よろしくです!!
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京のどこですか? (MINAKO)
2008-11-08 23:57:53
ひろみさん、京都のむすめはんやったのどすなあ。
どうりで、「はんなり」という言葉がぴったりです。
京都はどちらですか?
そうそう、
今回、京都駅でおそば食べて帰ってきました。
ニシンそばって、京都発だったのですね。
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