茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

秋の音

2010年10月25日 | Weblog
大きな葉っぱが
秋の音をたてています。
見上げると、
すっかり赤くなった柿が
秋の空に浮かんでいました。
絵心があったら
柿の木を描きたい・・・。
落ちそうな葉が
枝でからから揺れる様には
いつまでもいつまでも
足を留められてしまいます。

と、
目の端に
お茶の葉がとびこんで来ました。
花もほころんでいます。
見れば、なんて素敵な佇まいのお屋敷。
お茶の先生でも
住んでおいでなのでしょうか。

通りすがりの街で
素敵な秋の風情を楽しんだあと、
稽古場で
今日は貴人清次のお稽古をしました。
えらい人(貴人)がお伴(清次)を連れて見えたときの
お点前です。
昔は、
茶室の中は身分の差別がなく平等なはずなのに、
どうして貴人点てなどというお点前があるのか
とても不思議でした。

今は、
何がどう解決したわけではないのですが、
それはそれでええやないかという気がします。
なんでもいいということではなくて、
いろいろなことに
真行草があるという感じです。
それは差別ではなくて、
区別というほどでもなくて、
それぞれに色があるな、
それぞれに音があるな、
そんな感じです。

青い葉の時期には水を打ちたいし、
赤い葉の時期には火を添えたいし、
そんな感じです。
なんだか、
わかってきたのやら
わからなくなってきたのやら。
秋の空のように
澄み渡ってきたのやら
吹き寄せのように
くるくる回っているのやら。

ああ、
秋だわあ。
そよそよとしたアンニュイ。
な、
わけないですね~。
そよ様のお家の前で
すごい格好して写真撮ってるっつーに。