茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

南宗寺大茶会

2009年02月27日 | Weblog
利休忌大茶会に参禅し、
三千家のお席にてご相伴させていただきました。
本坊の実相庵では表さん、
本源院にてお裏さん、
海会寺は武者小路さん。

賑やかなお茶席を失礼し、
一歩庭に出ると私だけの世界~。
水禽窟の音にしばし酔いしれ、
お茶の木を見つけて茶の実をひろったりして、
予期せぬところで素敵な時間に恵まれました。
(賑やかとは、待合での談笑のこと)

夏に堺に来たときも海を感じなかったのですが、
風花の舞いそうな今日の堺にも
やはり海風は感じられませんでした。
外洋に向いている湘南とは海が違います。
明日は堺港に歩いて行ってみようと思います。

利休さんの家から南宗寺さんは歩いて10分くらい、
師、武野紹鴎の家がほんの5分ほど、
海までは15分くらいでしょうか。
そして海と反対に20分ほど行くと仁徳天皇陵があります。
利休さんの切腹説の一つに、
天皇陵から持ち出したものを茶道具に見立てて使っていた、
というのがあったと思いますが、
近いし、
面白い焼き物見つけてしまったら、
そりゃあ気になりますよねえ。
日本と大陸との関係についてアートからヒストリーから
いろいろ洞察が生まれたことでしょう。

今日のお裏さんのお席に、
鵬雲斎大宗匠のお茶杓がありました。
ご銘は「香」。
大寄せのお席では残念ながら
梅も時も感じることはできませんでしたが、
地図を片手に堺を歩くほどに、
寒さの中に少し400年の風が香った気がしました。