茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

『茶・マンダラ』

2009年02月07日 | Weblog
「五感で感じで頂戴ね」
「お茶がおいしいとかだけじゃないのよ、道具が何か言ってるでしょう?」
と真剣なまなざしで一人一人に問いかけていたのは
当流のお家元・古川純香先生
誰かが咳をしても飛んで行ってしまいそうな華奢なお体で
朝から四点前もなさいました

ところは明治神宮のお茶室
神式での献茶ということで
誰にでもお点前が許されているわけではないのです
木地の台子でのお点前は
気を操るような手の舞が潔く
陰陽五行だ~と感じました

案内係で受付と席の間をうろうろしていた一日
障子をはさんで席中からは
水の音、足袋が畳をする音、歓談の声
反対側、昔のガラス窓の外は
神宮の森の春の日差しと鳥の声
清風が流れていました

「先人のモノづくりの心
 木の神聖さや水の清さ
 花の自然、茶の自然、人の自然
 そうしたメッセージに気付く心を学ぶ修行の場が
 まさに茶の道場なの」
昨年『茶・マンダラ』を上梓した家元の言葉です

お茶会は朝から忙しくて疲れて大変ですが
たくさんの癒しと喜びがいっぱいです
そして
裏方大好きなお母さん方の手際の良さはミラクル
自分の足りなさもしみじみと感じて参りました