社会科塾講師☆ブログ~しゃかりき!~

元社会科塾講師が勉強方法や社会科について書いています。
歴史模擬授業も展開中♪

やる気がなぜかおきないのは・・

2009年11月20日 14時43分14秒 | 教育について考える
今日は、
 
子供は「なぜやる気がおきなくなるのか?」&子供の接し方
 
についてです。
 
 
 
みなさん、何となくやる気がおきない状態ってありませんか?

燃え尽き症候群かな?のように、 燃え尽きるほど、何かを熱中してやっていたわけでもないのに・・。
 
私は昔、このように、やる気がおきなくなったことがありました。


さらに、とくに何か大きな理由もなく、仕事のことを考えるとイライラしてしまい、
普段だったら怒らないようなことでイラっときたり。
逆に急に落ち込んだりするときもあって、精神不安定な状態が続いたことがありました。冷や汗
 (生徒には八つ当たりはしませんし、生徒に会うとほっとします。)

そのイライラして、やる気がおきない理由は、
「私はあの人(仮にAさんとします)に認めてもらえてない!」
という気持ちが 根本にあったのだと、あるとき気がつきました。

私は、最初のスタートが遅いタイプなので、最初の印象が悪い方です。
しかし、そのあとでペースをつかんだら勢い良く成長していきます。

しかし、第一印象で決めてしまう上司などにあたることが多く、
かなり成長した後でも、全然認めてもらえないことが多々あります。
 
Aさんはその最たる例で、
新人だったころからの私を知っているAさんはそのときの印象で決めていて、
いろいろとキャリアを積んで、実績も重ねてきた私を新人のように扱いました。
見ためがやさしそうに見える私にAさんは時には八つ当たりもしてきました。

それでも、もっと努力して
「Aさんに認めてもらえるように、もっとがんばればいいじゃん!」と思って数年頑張ってきました。
 
ときには、Aさんと話し合ったりもするのですが、
私が強く出ると、「なんで、自分ばかりばっかり責められるの!」という被害者意識をAさんは持って、
私を避けるだけになりました。
 
しかし、私の能力は以前低い評価のままで、
「私だったら、これもできるからやりますよ!」と軽く言っても、ハキハキ言っても、かたくなに拒否されます。
 
結局他の人がその仕事をやるのですが、うまくいかず、私が手伝ったり、陰で中心になってその仕事をしたりもしていることが多々ありました。
 
Aさんは、「自分はすごい!」と思っているようで、自分はいかに大変か、自分は昔こうだった!と過去の栄光を話したりし、決して私を認めはしませんでした。
 
そのようにしていくうちに、あの人が言うようにがんばっても、先が見えなく、「どうせ、がんばったって・・。私が私である限り、あの人は認めないだろうな。」というやさぐれた気持ちが出てきました。

たしかに、Aさんは一生私のことは認めないと思います。

私以外の人も第一印象が悪い人や一回でも失敗した人は、その人の今がどれだけ素晴らしくても、認めません。
 
私からしたら、そのAさんよりも能力的にも素晴らしく実績もある人がいましたが、その人さえもAさんは馬鹿にしますので。

それに、私もAさんを信頼もしていないし、あこがれもしていなく、むしろ軽蔑しているので、その人に好かれようというのも、わがままな気持ちです。
嫌いな相手に好かれたいなんて、ムシが良すぎますもの。

だから私は、Aさんを追いかけること(認めてもらうこと)をやめようと決心しました。

私の能力を認めてくれる人たちはいます。
その人たちに、もっと貢献できて、認めてもらえるようにがんばりたいと考えたのです。


私は、目の前に救いを求めている人・自分を必要としている人につくしたい!と。
 
このように、すぱっと気持ちを切り替えたら、とたんやる気も出てきましたし、それまでモヤがかかって見えなかった1つの道筋がはっきり見えてきました。
 
Aさんに認めてもらいたい!という気持ちが強かったときは、とにかく何でも頑張る!という気持ちでしたが、Aさんへの欲求をきっぱり気持ちの上で切り捨てたら、何をどうのようにどのスパンで頑張るべきかという具体的なことが、めきめきとひらめき、集中して頑張るようになり、精神的にも楽になり、自分なりの誇りも持てるようになりました。

自分を嫌っていたり、自分が自分である限りその能力を認めない相手に
つくすことは疲れてしまいます。
 
 

小学生の中学受験などでも、小学生がこのようなケースによく陥ることがあります。
 
本人としてはがんばっているつもりなのに、
 
親御さんからは、「まだがんばりがたりない!」と言われ、一度も誉められたことがない子。
 
優秀だった姉や兄と比べられ、全体に見たら十分がんばっているのに、姉(兄)ほどの結果を出していないから全然ダメだ、と過小評価をされる子。
 
また、悪い点をとったり成績が下がると、
「こんなんだったら、○○中学は受からないわ!」とか「何のために塾に行っているの!お金の無駄!」と怒られ、
一生懸命がんばって良い点をとったり成績を上げても、
「今、上がっても実際の入試に受からないと意味がない。」とか「満点じゃない!ミスもしてる!気を付けて!」
と言われ、成績があがろうがあがらないが文句しか言われない子。
 
このようなお子さんがいらっしゃいます。
 
そのようなお子さんは「どうせがんばったってさ・・。」という気持ちになり、やる気がおきず、勉強がおろそかになるので成績が下がり、それでさらに親からおこられ、やる気がさらになくなり、成績がさらに下がり・・という悪循環に陥ることがあります。
 
 
中学受験をする子の大半は、「将来のため」と口で言いながらも、僕(私)がお母さん(お父さん)が私立中学に行くことを望んでいるから、その夢をかなえてあげたい!という献身的な気持ちで、受験勉強を始めるのです。
 
本人もそのような気持ちが自分にあるとは気がついていませんが、親を喜ばせたいために頑張るのです。
 
 
小4は、ただ無心にがんばります。また学習内容もそこまで難しくはないので、ある程度は挫折しなく、進んでいきます。
 
しかし、小5になると全然わからないものや、解けるようになる(暗記する)まで時間がかかるものが出てきて、つらくなってきます。
 
そのときに、「がんばったらお母さん(お父さん)はよろこんでくれる!」という気持ちがあれば、がんばれます。
 
保護者の方が、しっかりと公平な物差しで、子供を認めてあげたら、子供も何をがんばればよいのか、とわかり、がんばり方がわかります。
 
公平な物差しとは、点数で見るのではなく、偏差値の変化や、一緒に勉強を見てあげていたら、勉強してできていたところがテストでも解けているか、など。
 
偏差値は、50以上が良いとかそういう数字の問題ではなく、前回よりも上がっているか、同じくらいか、下がっているか、で見るとよいでしょう。
上がっていたら誉めてあげ、同じぐらいだったら、ある程度頑張っているというのは認めてあげてほしいです。
下がっている場合は、ただ怒鳴るだけでなく、一緒に下がった理由を考えてあげるとよいでしょう。下がった理由の主な理由は、あきらかに今までよりも勉強時間が少なかった場合はやる気のなさ、そうでないなら苦手分野だった、そして、もう一つは、親が子供に目が向いていなかった、ということなどがあげられます。
子供に目が行き届かない理由は親が仕事で忙しかったり、人間関係でトラブルがあったり、身内で不幸があったり、誰かが病気で倒れたり・・と様々なケースがあります。これは、しょうがないと思います。
ですので、子供を怒る前に、もしかして「私の気持ちがそぞろだったのではないか?」と疑うことは大切です。でも、親御さんは自分を責める必要はありません。次のテストに向けて、がんばれば良いのです。
 
子供とけんかするのも悪いことではないので、お互いに意見を言い合うとよいでしょう。相手がどう思っているのかがわかるので。ただし、一方的に親の意見を子供に押し付けたり、子供のわがままを完全に聞き入れたりはしないようにしましょう。
 
小5は、「親の、その子への愛」「ちゃんと自分のことを認めてくれる」と子供が感じること次第でがんばりが変わってくる一番大変な時期ではあります。
 
それが小6になってくると、小5で愛を感じ取った子供は心身ともに成長してくるので、「これまでがんばったんだから、受かりたい!」という気持ちに変わってきます。
親がちょっと押すだけで、自ら頑張るようになるので、そのときは、子供に必要以上のプレッシャーは与えず、怠けてたら一喝し、あとは、不安な気持ちを取り除いてあげるようにした方がよいかもしれません。
 
怒ってばかりじゃ、やる気はなくなります。
しかし、必要以上に褒める必要もないです。
 
何をしたら自分はほめられるか、が明確にわかるように接し、その子がその誉められる域に達したら、その子の力は評価してあげてほしいです。
また、良かろうと悪かろうと(ほめられる域に達していようとなかろうと)、その子を愛してるよ、ということも子供に伝わるとよいと思います。
 
私たち教師も、平等な評価をするようにしていますし、誉めるべきところは誉めていますし、子供1人1人を大切にはしています。
しかし、子供たちが一番ほしいのは、親からの愛情、です。
それは私たち教師からは絶対に生徒にあげられないものです。
 
ですので、もし、「子供にやる気が感じられない」という方で困った方がいらっしゃったら、このようなことを実践してみるのも1つの手かもしれません。
 
また、社会人で同じようなケースで困っている方がいらっしゃったら、「あの人にほめられることはあきらめよう。」「あの人に認められなくてもいいや!」という気持ちの切り替えをすると、すっとするかもしれません。