社会科塾講師☆ブログ~しゃかりき!~

元社会科塾講師が勉強方法や社会科について
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「静かにしなさい」では、子供は「静か」にならない?

2012年09月17日 22時37分36秒 | 先生としての姿勢・やり方・豆知識

前回に引き続き、約10年間教育現場にいて育てたノウハウを自分なりにまとめてみました!

 

自分の方法が一番正しいものでもないですし、これが絶対なものだとは思いませんが、

教育現場を離れていると、「それまであたりまえにできていたこと」が復帰したときにできなくなっているかもしれません。

 

 

 なので、10年間、教育現場で育ててきた、

自分独自のノウハウ、を、ここで書きのこし、

復帰したときに、思い出せたら、少しでも良くなるかと、思いまして。

 

 

では本題。

 

今回は「生徒さんに、こう言えば、こちらの希望通りに動いてもらえる言葉」です。

 

授業中に生徒さんがうるさいことってあると思います。

最初は、1人の生徒の何気ない一言だったりするのが、次第に飛び火して、みんなおしゃべりをする、というケースもあれば、

先生を馬鹿にして毎回授業を聞かない場合もあったりします。

 

授業中に、生徒さんに静かにしてもらいたいときに

よく先生が言うセリフに

「静かにしなさい!」

という言葉があります。

 

 

これで実際に静かになることもありますが、

それは、もう先生と生徒さんの信頼関係ができているか、

その先生が怖いと生徒さんが認識している、

という背景があります。

または、言葉の行間が読める生徒が集まっているクラス、という場合もあります。

 

しかし、たいがいは

 

「静かにしなさい!」では静かになりません。

とくに、入塾したての小3や小4、中1のクラスは。

 

そこで、先生はどう言ったらいいか?というと、

 

「しゃべるな!」「口を閉じろ!」

(もうすこし丁寧に言ってもかまいません)という言葉です。

 

 

 

 

「静かにしなさい」と「しゃべらない」の違いは何でしょうか?

 

それは、共通認識があるか、ないか、です。

 

静かに」というのは、実は人によって認識が違います。

まったくしゃべらない状態を「静か」と思う人もいれば、小さい声で話せば「静か」と思う人もいます。

また、小学3・4年生ぐらいだと、「静か」の状態を具体的に何をすればいいかわからない子もいたりします。(全員ではないですが・・)

 

しかし、「しゃべらない」は「しゃべらない」です。「声を出さないこと」をだれもが認識します。

しかも、自分が今、何をすればいいのか、が具体的にはっきりわかります

 

なので、大半の子は、それで「先生の考える『静か』」な状態になってくれます。

 

もし、それでも「静か」にならないのなら、先生を生徒がなめている可能性があるので、別の努力が必要となります。(いじめや体罰などは厳禁!)

 

 

このように、生徒に「具体的に何をすべきか」をはっきり述べた方が、

多くの生徒は先生の希望通りに動いてくれます。

(もちろん、正しい「希望」の場合のみですが・・。先生が「正義」を踏み外してはならない!)

 

 

ほかにも、いくつか例を挙げておきます。

 

「先生が荷物を取りに行っている間に自習をしておいて!」→「◎ページの問題を解いておいて。」「この単語を暗記しておいて!」などすべきものを提示

「あいさつしなさい!」→「おはようございます、と言おうね!」(時間帯によっては、こんばんわ、こんにちわ)

「態度が悪いから直せ!」→「まっすぐ座りなさい」「手を頬(ほほ)にくっつけない!」「腕を組むな!」「あくびをするな!」など

 

 

 

「ふつう、わかるだろ!」と大人が思うことを、子供はわからない場合が多いので、

具体的に何をすべきかを述べてあげた方が良いです。

 

もちろん、「ふつう、わかるだろ!」と大人が思うことをわかる生徒はいます。

でも、その生徒は「優秀(←洞察力と認識力が、という意味)」なのであり、ほかの生徒さんが「ふつう」なのです。

なので、「あの子はわかっているのに、おまえはなぜわからないんだ!」と怒るのは、生徒さんがかわいそうだと思います。

ただし、限度はあるし、入塾して1年以上経った子なのに何度同じことを言っても、わかってて言うことを聞かない子や、

高校生以上(厳しく見れば、中2以上)は例外ですが・・。(でも、いじめや体罰は厳禁!)

 

 

参考にしていただければ幸いです。

 

※こちらはあくまで一例です。これが絶対的なものではありません。

 

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育児ブログのお知らせ

2012年09月13日 23時42分32秒 | 近況報告

今回は、私の別ブログのお知らせです。

育児ブログをはじめました!

「育児書にない!」という題名です。

実は2か月前ほどから、開始しました。

まだ、育児についてはあまり書いておらず「2回の流産と、3回目の妊娠まで」のエピソードをつづっています。

 

 

塾講師・家庭教師のお仕事のことも交えて書いています。(正社員の塾を辞めた理由も書いてあります。)

(こちらのブログで、少しだけ妊娠のことを書いていますが、それも「育児ブログ」に記事を移行しつつあります。)

 

もしよろしければ、ご覧いただけるとうれしいです。

URLはこちら!

「育児書にない!~元社会科塾講師ママの出産&育児ブログ~」

http://ameblo.jp/cesar01/


上手な質問の答え方

2012年09月13日 21時54分10秒 | 先生としての姿勢・やり方・豆知識

ひさびさの新作投稿です。(再編集記事が続いて失礼いたしました。)

 

今回は、「上手な質問の答え方について、自分なりにまとめてみようかな、と思います。

 

自分の方法が一番正しいものでもないですし、これが絶対なものだとは思いませんが、

教育現場を離れていると、「それまであたりまえにできていたこと」が復帰したときにできなくなっているかもしれません。

 

現に、小学校のころに無意識にできていた絵の描き方が、

中学・高校の勉強中心の生活になり、

ほとんど授業以外で絵を描かなくなっていたら、

大学で、思うように描けず、今でも、小学校ほど上手に味のある絵が描けません。

ピアノを弾くのも、高校でピアノ教室を辞め、10年以上ほとんどピアノを弾かなかったため、

一応弾けますが、初見で難しい曲は、簡単に弾けなくなってしまいました。手も上手に動かせず・・。

 

 

なので、10年間、教育現場で育ててきた、

自分独自のノウハウ、を、ここで書きのこし、

復帰したときに、思い出せたら、少しでも良くなるかと、思いまして。

 

では、本題の「上手な質問の答え方」について。

 

一番大切なのは、

①質問者の性格・思考・価値観、そして現在の成績を予め把握しておくこと

②質問それ自体の意図

 

の2つです。

 

についてですが、

 

質問者にはさまざま性格・思考・価値観・成績の子がいます。

勝気な性格、ひかえめな性格、明るい性格など

真実を追い求める思考、目の前さえ楽なら良い思考など

正しいことがしたいという価値観、とにかく人にほめられば満足する価値観、など・・・さまざまです。

 

たとえば、「壬申の乱と応仁の乱の見分けがつかない。」という質問があったとします。

それを、Aさん・Bさんの2人の質問者にあわせて、どう説明していくか、を書いていきます。(あくまで1例で絶対的なものではありません。)

 

Aさん・・目の前の成績さえ上がればよく、どんなに「社会は理解するもの」と言っても、「丸暗記」しかしない子。

 

そういう子に、どれだけ詳しく説明しても、説明の間は「ぼー」と聞いているだけです。(全員ではないですが・・)

ひどいときは、嫌な顔をしたり、ほかの先生に私の説明がわかりずらい、と言ったりします。

 

もちろん、「丸暗記」思考の子だからと言って、私はひどい扱いはしないですし、

ゴロ合わせとかの「丸暗記」術を言うだけ、という逃げはしません。あくまで「社会」は「理解」するもので、それは曲げたくありません。

でも、その子は「とにかく用語を覚えやすくしてほしい」と思って質問している、とこちらは予測します。

 

そこで、Aさんに対しては、

「まずは時代が違う。

壬申の乱は飛鳥時代、応仁の乱は室町時代。

応仁の乱のあと、戦国時代が始まる、ということで応仁の乱はとくに重要な用語。」と言い、

後は、壬申の乱、応仁の乱で出てくる人物を挙げ・・という形にしていきます。

つまり、見分けのつけ方と重要度に重点を置いて説明するということ

 

 

次は、Bさん

Bさん・・・問題自体は解けるし用語も覚えてる。でも、なんとなく、理解できていないのが気持ち悪い、というタイプ。

こういう子には、「教科書」「テキスト」「資料集」を広げ

その子自身に何がわからないのか聞きながら

問題解決していきます。

 

このとき、注意しなければいけないのは、

先生側が一方的に説明したりしないこと

そして

「簡単だ。」とか言って、Bさんを馬鹿にしないこと

 

そういうことをすると、

Bさんは、「私はダメな人間だ」と落ち込むか、「もうこんな先生に聞くものか!」と怒ります。

 

Bさんは、「わかっていることもたくさん」あるんです

でも、何かが引っかかっているんです。

 

それを解決してあげたら、Bさんは格段に成績もあがるし、社会の勉強も楽しくなる

自分だけで勉強もしていけるようになります。

 

Bさんが先生の説明を楽しく聞いているようなら、オマケとして豆知識も教えてあげると、喜ぶでしょう。

 

これはあくまで1例で絶対的なものではないですが、

こういう風に、生徒さんに応じて、説明の仕方を変えるのも、先生のお仕事の1つかな?と思います。

 

 

※こちらは私個人の意見ですので絶対のものではありません。

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マリー・アントワネットの悪いイメージがついた背景、および、自分のいじめられた背景について振り返る

2012年09月08日 11時49分12秒 | いじめについて

先日の記事で、

名古屋市博物館で開催されていた「マリー・アントワネット展」に行ってきたことを書きましたが、

そのときに、思ったことを1つ書きたいと思います。

 

「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない。」

という言葉をご存じの方も多いと思います。

これは、「食糧がないほど生活が苦しい」という意味で、「(主食である)パンがない」

という意見を、

単に目の前にパンという食べ物がないのならお菓子で代用できるでしょ、

という、国民の生活苦がまったくわかっていない、いかにも世間知らずな人が言った内容です。

 

 

この言葉は、マリー・アントワネット自身が言ったものと思われがちですが、

実はそうではありません。

 

ほかの貴族の女性が言ったもですし、時代も違います。

 

ですが、この言葉を、マリー・アントワネットならいかにも言いそうだ、

というイメージが先行してしまい、現在にいたります。

 

マリー・アントワネットは、フランスにとっては、

長年の敵であったオーストリア(ハプスブルク家)からフランス王家に嫁いだ女性です。

外交革命の結果、フランスとオーストリアの和解の証として、(のちの)ルイ16世と、マリー・アントワネットは婚姻をしました。

 

いくら国のトップが和解したからといっても

フランス国民の中には、オーストリア(ハプスブルク家)に良い感情を持っていない人々もいました。

 

なので、アントワネットに、少しでも落ち度があると、必要以上に反発した心が出てきてしまう人もいたでしょう。

同じことをほかの人がしても気にならないのに、彼女がすると、許せない、みたいな・・。

 

マリー・アントワネットの浪費が激しくて、フランス財政は傾いた、とも思われがちですが、

彼女の浪費も影響はあったでしょうが、

それ以外の出費、たとえば、ルイ14世時代からの戦争の費用、アメリカ独立戦争への支援なども

大きいのです。

 

たしかに、当時の国民生活を考えれば、マリー・アントワネットも、自粛すべきだとは思います。

でも、私には、彼女は浪費しているから悪い女性だ、と定められているような気がしてなりません。

 

実際に、浪費額だけを見れば、ナポレオンの妻のジョゼフィーヌの方が多いのです。

でも、ジョゼフィーヌのことを悪く言う人はあまりいません。

 

 

つまり、マリー・アントワネットに落ち度はあるものの、

最初から良い印象をもたれていなかったから、

そういう風にみなされてしまったのだと思います。

 

これは「いじめ」でも一緒。

最初から、イメージが悪いと、何をやっても悪くとられる。

自分がやっていない(言っていない)ことでも、

「あの人ならやりそうだ(言いそうだ)」と思われ、どんどん悪役になってしまうんです。

 

私がそうでした。

もともと、地元で、うちの家をライバル視している家があり、

その家の子が、私のあることないこと悪口を言って、

「あの子(←お私のこと)は裏で友達の悪口ばかり言ったり、馬鹿にしているんだ。」と

当時の友達に思われ、いじめに発展しました。

 

実際に、私は悪口を言ったりも馬鹿にしたりもしていませんでした。

でも、「大きい家に住んでる金持ちだから、悪いやつ。」というイメージが先行してしまったのです。

 

でも、大きい家なだけで、毎日の生活は質素でした。

ブランド品も買わないし、他人と自分の家を比較したりもしてませんでした。

むしろ、ほかの家がうらやましい、と思うことも多々ありました。

古い家なので、トイレもお風呂も外にあるんです。

冬にお風呂に行くのはつらかったし、夜中のトイレはとても怖かった。いかも和式だし。

トイレの前を狸や野良猫が横切ったりもして、悲鳴をあげたりも・・。

なので、トイレもお風呂も家の中にあるのがうらやましくてうらやましくて。

 

でも、ほかの人からすれば、「馬鹿にしている」と感じたようです。

 

 

だから、小5のとき、私がいじめられたのは、私がどんなことをしてようが、起こったものだと思います。

 

実際に、小5で「いじめ」そのものは収まったものの、中学でも、私の家を敵視している家の子が裏で動き、

できた友達がことごとく私から離れ、ほぼ孤立していました。

ただ、中学は勉強が楽しくてしょうがなく、1人でも平気だったので、あまり私は落ち込みませんでしたが。

 

学校の行きかえりも、ほぼ一人ぼっちでしたが、その分、英単語を覚える時間に当てるなどできて気楽だった覚えが。

家で覚えた英単語を、頭の中でシュミレーションしたりして。

行き帰りに勉強しちゃうと、家で漫画読んだりドラマ観たりできる時間が増えるので♪

 

実際に、その家の子は、私をつぶそうとしていたみたいですが、

最終的に私はつぶれず、現在に至ります。

行きたい高校・大学に行って、今までに続く親友やお友達ができ、

やりたい職業に就けたし。念願の子供も生まれたし。

 

マリー・アントワネットは、現在、彼女のイメージが見直されています。

展覧会でも、それがよく反映されていました。

 

彼女の場合は、処刑という悲劇な形で人生が終わってしまいました。

現在、少しでも、彼女の正しい姿(良い部分・悪い部分もどっちもはっきりさせる形)が見直されるといいな、と思います。

 

 

※こちらはあくまで、私個人の意見で、絶対的な意見ではありません。

 

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わかりやすく説明する方法

2012年09月01日 10時06分06秒 | 先生としての姿勢・やり方・豆知識

なかなか更新ができなくて申し訳ありませんでした。ちょっと夏バテ気味でした・・。

 

今日から2学期がスタートしますね!

中学の2学期の学習内容は,入試でもよく出題されることが多い(数学の図形とか)ので

がんばってください!

 

 

最近,娘は大人の言っている言葉の意味が少しずつわかるようになってきました。

「ダメ!」とか言うと,あきらめるし(時々はダダこねて泣きますが・・),

名前を呼ぶと振り返るようになってきました。

「バイバイ」と言うと,手を振るようになってきたりと・・。

 

まだまだ先の話ですが,子供に初めてのことを分かりやすく説明するのは

楽しみだったりも不安だったりもします。

 

どうしてかというと,初心者に専門用語ナシで説明するのは大変なことだから

実は,しっかりとその言葉の意味を知っていないと,わかりやすくは説明できないんですね

 

社会科,とくに歴史公民は,大人なら当たり前に知っている言葉を小学生や中学生に教えるのは

実はとっても難しいことなのです。

 

たとえば,私立中受験を希望している小5の子に歴史を教えるとき,

 

「大日本国憲法が制定されました。」

とだけ言っても,ほとんどの子供さんたちには意味がわかりません。

 

先生が,それ以上の説明をしないと,

子供たちは,その言葉を丸暗記し,テストに臨み点数を取ります。

そのようなことを繰り返すと,

「社会は丸暗記もの」「ゴロ合わせで覚えるもの」

と認識されてしまいます。

でも,丸暗記で点数がとれるのは,せいぜい,100点中30点ほどです。

とくに偏差値55以上の学校の入試では,しっかり理解し,イメージがついてないと,

到底点数はとれません。

やはり,「理解あっての暗記」です。

 

ですので,

 

「大日本国憲法の制定」の説明だったら,

 

「このとき,国でみんなで守るきまりが,日本で作られたの。

それが大日本帝国憲法というもの。

憲法は,国のきまりごとを書きしるしたものだと思って良いよ。

しかも,そのきまりは,みんなで話し合って,この国をどうしていこうか決めよう,という内容。」

と,補足で説明すると,すこしはわかりやすいかと。(その後,この憲法の問題点などを説明して・・と)

 

ここでポイントなのは,熟語・音読みの熟語で説明しないこと

訓読みで説明する形です。

「制定→決める(細かく言うと,違う点がありますが・・)」

「憲法→国のきまり」

など。

 

あくまで一例ですし,年齢・習熟度によっては熟語を使って説明した方がわかりやすいこともあります。

 

もしよかったら参考にして頂けるとうれしいです。

 

 

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