文屋

文にまつわるお話。詩・小説・エッセイ・俳句・コピーライティングまで。そして音楽や映画のことも。京都から発信。

●京都の現代詩人、8人の詩集・詩誌などが約50点ほど店頭に並びます。

2005年04月05日 19時43分59秒 | 日録雑感


■ブックファースト京都店でのフェア詳報■


期間・4月8日〜5月8日
場所・三条河原町下がる ブックファースト

詩集・詩誌など50点あまり店頭に並びます。
店頭用に小リーフレット、用意しました。
手作りの小特集詩誌です。


■リーディングの会は、黄金週間の連休の一日を予定しています。



京都から、現代詩の世界を拓く。

新しい言葉たち




東と西や中央と地方といった地と図の対比を超えて
京都で現代詩を書いてきた人たちは、いつも果敢であった。
そして孤高であった。
無縁ではぐれていることを、自らの位置に定め
それでもなお、多方面から注視の眼を集めた。
そうした現代詩の世界で先端を歩む
京都に住む詩人たちが、はじめてここに集った。
ここにあることの、鋭い空気を満たして
濃密に繊細に。


参加詩人 浅山泰美・河津聖恵・佐々木浩・田中宏輔・藤原安紀子
     遠藤志野・萩原健次郎・豊原エス





浅山泰美
■出品書籍 ファントム・木精の書翰・月暈・襤褸の涙(以上思潮社)・浅山泰美詩集(素人社)・エンジェルコーリング(砂子屋書房) 
同人誌「庭園」私家


河津聖恵
■出品書籍 姉の筆端・クウカンクラーゲ・Iritis・青の太陽(以上思潮社)
同人誌「BCG」私家


佐々木浩
■出品書籍 象が死んだら・アップルパイが大好きな女の子(共に書肆山田)・対詩集「鏡に映る影」(舞出晋一氏と共著、ミッドナイトプレス刊)


田中宏輔
■出品書籍 The wasteless Land. (書肆山田) 
同人誌「dionysos 」私家


藤原安紀子
■出品書籍 音づれる聲(書肆山田)
同人誌「ムーンドロップ」私家


遠藤志野
■出品書籍 オリツバメ(草原詩社=星雲社)
同人誌「gui」私家


萩原健次郎
■出品書籍 脳の木(書肆山田)・眼中のリカ(白地社)・萩原健次郎詩集(素人社)・k市民(思潮社)・求愛・絵桜・冬白(以上彼方社=星雲社)
同人誌 「別冊庭園」私家・「紙子」私家  編集・文「言葉は京でつづられた」(青幻舎)
評論連載「伊東静雄論」(編集工房ノア『海鳴り』)


豊原エス
■出品書籍 歌いながら生きていく(青幻舎)・空を見上げる・うた・ホイッスル (以上私家)


◆菫ほどな ちいさきものに生まれたし 漱石の句を思って路傍の菫を眺めていた。

2005年04月05日 14時17分36秒 | 日録雑感


菫ほどなちいさきものに生まれたし


夏目漱石の句。春の、光栄であれば、こうした感慨もありうるが
ぼくは、この写真の菫を、昨年の冬の手前から見つづけてきた。
そうすると、確かに、いまは、この草花の光栄であろう。
初冬のころの、草群れは、ただ貧しく寄せ合うだけの
雑草であった。
光栄などは、夢も見ていないが如くに、ただ厳しい風情であった。

春の、日差し、寒くはない、この風にゆうらりとする
菫の花穂は、いまこのときにしか、夢見ていない。

彼(彼女?)は、生きても死んでもいなかった。

ただ生きる運動の渦中にすぎなかった。

そう、菫ほどに。

ちいさな渦中であるのかもしれないが

この春、菫は、花を揺らしている。