ホリスティックライフ in 世田谷

都会の中の田舎に住み、ウキウキ、ワクワク楽しく暮らす。
キーワードは、ホリスティックライフ。

『人間ドックが「病気」を生む』

2012-12-07 17:57:47 | 最近読んだ本
渡辺利夫『人間ドックが「病気」を生む』(光文社)

とても刺激的なタイトルです。
サブタイトルは、
「健康」に縛られない生き方。

著者は拓殖大学の学長という地位にあるお方。

還暦の時に奥様ともども心を決めて、
健康診断、人間ドック、血液検査までも
一切やめることにしました。
痛い、苦しい時以外は
病院に近づかないほうがいいと。

検査に行くと、結果が出るまで心配になり、
少しでも異常値が出てくると
精密検査をやらされ、またその結果が出るまでは
生きた心地がしない。
それだけで神経症になってしまう
(正常値そのものの設定がそもそもおかしい、
といっている本もありましたね!)。

果ては、ガンとはいえないような「ガンもどき」
など見つかった暁には、とんでもない目にあう。

それでも、健康診断やガン検診は
毎年やらなければならない、と「刷り込まれている」から
一般庶民はやって当然と思っている。
「早期発見・早期治療」が喧伝されている今日、
それが「いいこと」だとほとんどの人は思っている。

果たしてそうなのか、と著者は疑問を投げかけます。

ガン検診の有効性を問うべく
アメリカのメイヨー・クリニックで行われた
有名な実験があります。

その実験によると、肺ガンの検診を受けた人と
受けなかった人の間には差がない、、
どころか、発見率は検診を受けた人が多い一方、
死亡数に関しては検診を受けた人のほうが多い。

それは分かる気がしますね。
ガンそのものというより、
ガン治療で亡くなる人の多さからしても。
放っておいても構わないガンもあるのに
(転移しないガンは、それで死ぬことはない、としています)、
治療をしたばかりに、そのために死に至ることになる、
そういったことが多いのですね。

この実験については、近藤誠『患者よ、がんと闘うな』や
岡田正彦『がん検診の大罪』に詳しいです、
といっても私は未読で、図書館でいま取り寄せ中です。

著者は、ガン、心疾患、脳血管疾患は
老人病以外の何ものでもない、
といっているのも、なるほどです。

老化と同じ現象、ということですね。

この本では、健康診断や人間ドックも受けない、
という部分が一番新鮮でした。
会社で人間ドックの予約を入れたばかりの私には、
その部分では、う~ん、です。
前から、人間ドックの全部を受けずに、
パスするものはパスしたい、と思っていたので
(特に原発事故が起きてから)、
それを実行する大きなきっかけにはなりそうです。

最近、こういった関係の本を何冊か紹介しましたが
これこれこれこれ)、
結局は、マスコミや一般庶民の「思い込み」に惑わされることなく、
有用な情報をとらえる「目」を持ち、
できる限り医療とかかわらず
ココロもカラダも健康に
今を大切にして楽しく暮らす、
そういうことですね。

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