早速見てきましたよ。念の為に言うとゴジラの逆襲ではなくゴジラ2014を。
一応感想を書きたい程度には心には残ったから感想は書くけど超話題作なので見に行こうと
思っている人も多いと思うので、出来る限りネタバレにはならぬよう核心は避けて書きます。
最後の一行が見た後の率直な感想で、この記事で書いた事も結局はそこに行きつくので極力
前情報は避けたいのであれば最後の一行の6文字だけ見て貰えれば充分かと思われます。
ほんでは以下数行の空白挟んで感想。
結論から言っちゃえば映画自体はそこそこ。ハリウッドがゴジラを題材にして大衆向けの映画を
撮ったのだからこうなるのは当然。怪獣映画の人間ドラマは基本的に陳腐で添え物的な所はあるので
細かい荒を気にしないのなら特別酷いとは思わない。むしろそういう細かい荒が笑い所となっている
節もあるのでイチイチ突っ込むのは野暮というもの。上でも書いたけどまあそこは怪獣映画だから。
ただゴジラに何を求めるかで印象は大分変るはずで10年振りのゴジラと期待して見に行くような奴が
一体何を求めているかって話になるとこの映画はある意味ジラ以上にタチが悪い。別に取り立てて悪い
部分がある訳では無いし、ことゴジラの映像に限っては見た目はCGなのに着ぐるみにしか見ない動きが
特に素晴らしく着ぐるみではできないような動きも補っていて敵怪獣のムトーと取っ組み合いシーン等は
もう完全に本家を超えてる。期待感を煽る演出も秀逸で来るぞ来るぞで本当に来たり絶妙に外した後に
来たりゴジラが映るシーンだけを技術の進歩なんかを加味せず考えて見たら過去最高に格好よろしい。
デブデブ言われまくってたデザインも全体像を見るとむしろ筋骨隆々で重量感があって見栄えも良い。
人間視点で見たようなアングルも日本ではあんまり無かった分新鮮でその分怖さの演出にもなっていた。
ハリウッドでゴジラを撮るって言われたからこういうのを期待してたんだ。これ自体は百点満点あげたい。
・・・でもそこに全然尺を割いてねーんだもの。ハリウッドの大衆向けに作った映画なら正しいと言えば
正しいんだけど、それが怪獣映画の作法にあってないのが致命的。ドラマパートも悪くはないとは言ったけど
ゴジラが姿を見せたと思ったらすっとばしてドラマパートに戻るから見てる時はドラマパートの荒がストレスに
なっちゃって笑う余裕が無かった。ヤマ場を最後にもってきたい意図やゴジラの姿を徐々に明らかにしていく
という演出なのは解るけどガンガンに煽ってゴジラ登場させといて画面が切り替わった時のガッカリ感たるや
・・・かと言って最後のヤマ場も人間ドラマと平行しちゃってるからとんでもなく消化不良でなまじ演出が最高な
だけにヤキモキしてしゃーなかった。荒の部分とゴジラの出し方の噛み合ってなさが一番イカンと思ったよ。
キャラの立ち位置もイマイチ噛み合って無くて特に渡辺謙が演じる芹沢博士とか冷静になって思い出したら
ネタキャラとして笑えるけど存在意義がアメリカ映画と日本の特撮映画の発想対比というメタネタが見れた
程度なのだから他の部分もお察しレベル。日本語がカタコトだから死んだとか思っちゃったキャラもいたし。
う~ん・・・そう考えれば芹沢博士はゴジラの発音が1人だけ日本語の発音って存在意義はあったかな・・・?
後、ここは映画自体が悪い訳では無いんだけど予告や事前情報で東日本大震災と題材にしてゴジラを人間が
手におえない災害の象徴として思わせてたのも・・・ってこれ以上はネタバレになるから避けるけどタチが
悪いと思わせた一因でありました。良い部分はとことん良いだけに却ってそれがストレスになったのだけど
逆に言えばそこをちょっとなんとかして貰えれば全く印象が変わるはず。なので不満の多さはそのまま既に
決定している次回作への期待にもなっとります。でもこの映画に限っての感想は冒頭通り一言で言い表せる。
ふざけんな!