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ハカタシダ・1~名前

 オシダ科カナワラビ属の「ハカタシダ(博多羊歯)」。福島県以西の山地の林床に生育する常緑性のシダ植物。葉に白い斑が出るものがありそれを博多帯の模様に見立てて名付けられている。学名は“rachniodes simplicior”、つまりシンプルを意味しており羽片がわずか3対しかない。写真では中軸の基部側から3対の羽片が左右に開き、その先(手前側)に頂羽片が伸びている。一般的なシダは多くの羽片が中軸から対になって出ている
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ホトケノザ・2~種子

 シソ科オドリコソウ属の「ホトケノザ(仏の座)」。写真は種子の様子で長さは2~3ミリ。茶色の熟した種子の表面には白い斑点が見えるものもある。種子の先に見える白いものは“エライオソーム(Elaiosome)”でアリを誘引するゼリー状の物質。“種枕(しゅちん)”とも呼ばれる。これには脂肪酸、アミノ酸、糖などが含まれていてアリが巣穴に運びエライオソームだけ食べて種子は外に捨てられる。
 アリによる種子の拡散は“アリ散布”と呼ばれ、この方法で種子を散布しているものには日本ではケマン属、スミレ属、オドリコソウ属、カタクリ属など広く約200種があるようだ。
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