下柚木の八王子消防署由木分署付近の野道で見つけた「ツルウメモドキ(蔓梅擬)」。ニシキギ科ツルウメモドキ属のつる性落葉木本で、毎年何ヶ所かで見ているが、刈られるよう場所に生育することが多くいつの間にか無くなっていることが多い。ここでは初めて見たので記録として撮っておいた。
富士見台公園で綺麗な色付きを見せていた「コナラ(小楢)」。ブナ科コナラ属の落葉高木でこの界隈では多く見られる。かつて武蔵野の里山では雑木林に植えられ、薪炭として利用されていた。
さて“林”と“森”の違いは、面積や樹の本数などの基準があるわけではないが、大規模なものが“森”であり、小規模なものが“林”と理解していた。先日のテレビのクイズ番組では、人の手が加えられているものはどんなに広くても“林”であり、人が全く手を付けていないものが“森”とのことだった。例えば樹が多く生えている山を遠くから眺めてみるとスギの植林が明確にわかることがあるが、これは“森”ではなく“林”ということになる。雑木林も里山に住む人が常に手を入れて整備していた。
高尾山“いろはの森コース”に生育している「イヌブナ(犬ぶな※)」。ブナ科ブナ属の落葉高木で、写真は“ひこばえ(蘖)”の様子。主幹はまだ元気だがその寿命はそれほど長くなく、根元からは次世代の若木が成長していく。ブナの寿命は200年程度とされているがイヌブナは更に短いと考えられている。しかしイヌブナはこの”ひこばえ”によって、同じ場所で1,000年も生命を続けることができるという。
※ぶなの漢字は木へんに無。
奥高尾“一丁平北巻き道”で見られる「クサボタン(草牡丹)」。キンポウゲ科センニンソウ属の落葉低木で、葉がボタンに似ているために名付けられいる。同属のボタンヅルと名前の由来は同じだが、本種はつる性ではない。花期は9~10月で雌雄異株。写真は雌株で下部には痩果が多く見られるが、上部には粃(しいな)と思われる冠毛だけのものが見られた。
ブナ科ブナ属の「イヌブナ(犬ぶな※)」。秋にブナの果実を見つけたが、イヌブナは何本かの樹の下を探したが見つからなかった。これが最後として落ち葉を掻き分け10分ほど探して出てきたのが写真の殻斗。結局堅果は見つからなかった。イヌブナの殻斗はブナよりもやや小振りで、ここには堅果が2つ付く。次は花を観察しよう。
※ぶなの漢字は木へんに無。