長池公園外周の長池小学校入口交差点付近に生育している「ムクノキ(椋木)」。アサ科(←ニレ科)ムクノキ属の落葉高木で春に目立たない小さな花を咲かせ果実は晩秋に稔る。長池公園では尾根幹線口付近で見ていたが、この日ここにあるのに気付いた。果実は直径1センチほどで黒紫色に熟すと甘くて美味しい。ムクドリが好んで食べると言うが、この実はどの野鳥にも大人気。ムクノキの葉には“珪酸”が含まれていて、桐箪笥や象牙などの表面研磨に利用されてきており、その名前は“磨く(=むく)”が由来ともされている。
マンサク科マルバノキ属の「マルバノキ(丸葉の木)」。中国原産の落葉低木で葉が丸いので名付けられているが、既に葉はすべて落ちて冬芽と葉痕が見られた。花期は10~11月で果実は翌年の秋に熟す。枝を探してみたがそれらしきものは見当たらなかった。
ムクロジ科(←カエデ科)カエデ属の「チドリノキ(千鳥の木)」。写真は冬芽で長さは7~8ミリ。何枚もの鱗片に包まれており、若葉の頃これらが展開する姿も美しい。花期は5月頃で下垂する花序を付け黄緑色の目立たない花を咲かせる。
ニレ科ニレ属の「アキニレ(秋楡)」。当地では街路樹や公園樹などで多く見られるが、これまでその果実は褐色のものしか見ていなかった。他の方のブログで果実が赤く熟しているのを見て、気にしながら散策していると、漸く赤い果実を見つけた。葉は既に落ちているがどうやら紅葉していたようだ。ちなみにこれまで当地で見ていたアキニレは秋には黄葉していて、果実の色は葉の色に似るようだ。
ウルシ科ツタウルシ属の「ハゼノキ(櫨の木・黄櫨の木)」。関東地方以西に分布する落葉小高木で雌雄異株。果実は直径10~15ミリの球形でこれを圧搾して木蝋(もくろう=Japan wax)を採取する。木蝋は江戸時代に琉球から持ち込まれ和ろうそくや医薬品などに用いられた。