長電話

~自費出版のススメ~

さよならアメリカ、さよならニッポン

2009-09-13 | 政治
鳩山ユッキーの論文がアメリカで「不用意」に公開され波紋を呼んでいるそうな。インド洋の給油活動停止を明言していたこともあり、日米のコンセンサスの不安定さが今になって蒸しかえされております。

論文の印象はかつての「大東亜共栄圏」構想に「近い」(あくまで似てるだけ)もので、アメリカ発の不況からブロック経済、大戦へと至ったシナリオを彷佛とさせ、記者クラブ問題でビビる大手マスコミにも取り上げられることも多く、さらに国益の観点からアメリカの御機嫌を損ねるということもあり、不評のようです。

ただ、アメリカでは日本で報道されるほど大騒ぎしている様子はなく、鷹揚に構えているようで、二重権力批判同様、政権交代に対するマスコミの哀れな動揺として、古い体質と報道姿勢がむしろ浮き彫りになっています。

また、アメリカにもの申すといった姿勢を評価する識者もおり、なんともはや、日本が枯れたのはグローバリゼーションのせいだという間違った認識が定着してるようで、これもまたヤレヤレといったところです。

ポピュリズム同様、自由主義も通過儀礼でいつかはおこることですので、経済優先が日本を解体したのは間違いないとしても、それをどう対処、処理するのかは社会の力量なのです。

問題は鳩山さんのこの単純なで浅薄な図式で捉える世界観ではなく、どういうわけかこのトラブルの元となる論文(口述?)が、漏れてしまったというか、掲載を許可してしまった側近・スタッフのゆるーいセキュリティにあって、今後の官邸の情報・印象操作に対する不安にあります。

就任までネタを切らさない「ためにする」もめ事なのか、図々しい社民・国民新党という図式も演出なのか。とにかく初めての政権交代、政権そのもより周囲のリテラシーにも興味が注がれます。