まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

「黒武御神火御殿」宮部みゆき

2020-07-29 16:21:39 | 読書のすすめ
今日も群馬は 曇り時々雨。
晴れるのも嫌だけど(すごく暑くなるから)
曇りの日にも飽きてきました。TT
でも そんなのわがままだとわかっています。

最上川が氾濫したと聞きました。
心配です。

さて 宮部みゆきの 三島屋変調百物語六之続
「黒武御神火御殿」を読みました。



三島屋で世にも恐ろしい怪談 百物語を集めるのが
この三島屋変調百物語です。
第6巻となりました。

聞いた話は聞き捨てで 
聞き手は絶対口外しない。

初代聞き手のおちかを慰めるために始まった怪談集め。
おちかは縁あって嫁いでしまったため
従兄弟にあたる三島屋の次男坊 富次郎が聞き手となって続いております。

今回の話は 「泣きぼくろ」「姑の墓」「同行二人」
そして題名となっている
「黒武御神火御殿(くろたけごじんかごてん)」。

今回もストーリーテラー宮部みゆき健在。
特に最後のお話は分厚い本の約半分を占めている。

札差の家の三男に生まれ何不自由なく育った甚三郎は
博打の世界に囚われていた。
すべてをひっくり返して勝った時自分は
この世を支配する神にでもなった気分になれるから。

とは言え 親兄弟はもちろん あらかたの知人にも借金し
ついに可愛がってくれた乳母のところへ金を無心に行く途中 
見たこともない場所に 突如飛ばされる。

そこは 化物が跋扈する場所。
その中心にある屋敷に入り ほっとしたのも束の間
次々とそこへたどり着く 男女六人。
立場も違えば年も違う。

どうやら六人はこの妙な屋敷に閉じ込められたらしい。
おまけにこの妙な屋敷の周りは信じられない速度で季節が巡っていく。
六人はここで生活しつつ なんとか元の世界に帰れないかを模索するが。。。



目的の見えない悪意が
六人の人々をどんどん追い込んでいくのが怖い。
一人 また 一人と 減っていく。

「罪をくいあらためよ」
とせまる 悪意。

それも
「最後の一人だけは 生き残ることができる」
と知らせ 人間の醜い部分をむき出しにさせようとしてくる。

六人の中で 一人だけ大名家の家臣の侍がおり
彼はなかなかの人物で
六人をまとめながら 謎を解いて
この屋敷を抜け出すべく 情報を整理しようとするが・・・・

この世に罪が全くないものなどいるのだろうか?
いるとしたら 生まれ落ちたばかりの赤ちゃんか。。。。
ごくごく幼い子供か・・・

ともかく 後半は ぐいぐい一気に読まされます。
ここが 宮部みゆきのすごいところだと思う。

おすすめです。📕

ムンクの叫び ならぬ チューリップの叫び?
季節外れですみません。



いがぐりおは 怪談大丈夫?
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コメント (4)
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