迷狂私酔の日々(再)

明鏡止水とはあまりに遠いこの日々。

[南伊豆流され旅・その16・庭の髪結い]

2007年08月12日 | 旅する。
8月12日

おきらくハウスのテラスで散髪屋を開業したので、ついでにお願いする。

ヒゲは3mmのアダプターをはめて、髪はアダプターなしで刈り上げてもらう。

永平寺から脱走した不良雲水、になぞらえて悦に入る。

買い物に同行。携帯で写真を撮るのに、メモリーが足りないということだったので、512MBのMicroSDにminiSDとSDのアダプターがついているモノを薦めた。

「これを買えばいまの携帯でも、次に買い換えた携帯でも使える。もし使えなかったら私が買い取る」と、大見得を切って太鼓判を押したのだが。

実際に差したら、「256MB以下のカードを挿入してください」というアラートが出てしまった。ちっ、別なところに落とし穴かい。

ファームウェアのアップデートで解決するような気はするのだが、そのための暗証番号が分からずに万事休す。




[南伊豆流され旅・その15・人口過密]

2007年08月12日 | 旅する。
8月12日

海岸はテント、タープ、パラソル、そしてさまざまな段階の肌色で埋め尽くされていた。

波打ち際では、浮き輪、ビーチボール、子ども、犬、などなどが無秩序に踊っている。

足元にサーフボードが流れてきた。横一線で波を待っている連中のなかには、かなり「うっかり者」が紛れているようだ。

人間の数の過剰は、あるいは、陶酔や酩酊をもたらすのだろうか?

少なくとも、ここに長居は無用だ。




[南伊豆流され旅・その13・ナスのタイ風カレー]

2007年08月11日 | 旅する。
8月11日

よく飲んで遊んだ次の日はゆっくりするに限る。

で、何をして、何をしなかったんだろう?

新しいiMacをネットで見たり、三線を弾いたり、ウクレレの楽譜を読んだりしていたのかもしれない。

とにかく、ナスのタイ風カレーは抜群に美味しかった。今日は、それだけで記憶に残るんだろう。

つまり、小さな幸せにたしかに出会えた、いい日だったということだ。




[南伊豆流され旅・その12・バーベキュー]

2007年08月10日 | 旅する。
8月10日

ケグラニアンにて、バーベキューの宴。

当然のように三線を持ち込み、ありとあらゆる歌に無理矢理セッションを試みる。

合っているかどうかはともかく、酔っ払っているせいか、大層面白い。たぶん、演っている自分だけの感想だと思うが。

あまりに楽しくて、料理を食べるヒマがない。ましてや撮影なぞ意識の外。故に、写真はない。



[南伊豆流され旅・その11・西瓜]

2007年08月10日 | 旅する。
8月10日

お昼に酢ソーメンをごちそうになり、食後の西瓜をテラスでいただく。

あまりに強烈な陽射しに危険を感じ、海岸に出かけていく子どもたちを見送って、室内で業務に勤しむことにする。

その途端、CD-Rを焼いている間にPowerBookがダウンしちまいやがった。しかしまあ、エラーが頻発するので、いままさに手入れをしている訳なのだが。




[南伊豆流され旅・その9・烏賊とオレガノのパスタ]

2007年08月09日 | 旅する。
8月9日

三線を練習。のち午睡。目覚めるか否かのうちに台所に呼ばれて猪のレバーとハツの血抜きに立ち会う。ただ見て質問に答えるのみ、意味があるのか不明。

その後ヤオハンへビールの買い出しに同行。veganのMED氏に会う。

帰ればミニトマトを収穫し、オレガノを摘む。

夕食の支度に立ち働くふたりのために、団扇で風を送る。

猪のレバーとハツのフライ、烏賊とオレガノのパスタが出来上がり、ビールと泡盛で食卓を囲む。美味にして愉快なり。

タカハシ氏とふたり、ギターと三線で沖縄風2コードのセッションに浸っていると、縁側の網戸の外にひとつふたつ影あり、さらに人の声がする。

改めて見れば怪しい影はおきらくハウスの人々なり、水没したクルマの代わりに保険で購入したプジョーの足馴らしに走ってきた模様。

明朝は6時からテニスのレッスンだからと、早々に帰る。そんなに朝が早いのにわざわざ吉佐美から立岩まで家族全員で訪問とは御苦労至極。

3人に戻って麻雀を半チャン2回。最後に親の三暗刻対々和混一色18000点を逃して白中混一色ドラ3に放銃し、12000点を失う。不条理なり。




[南伊豆流され旅・その8・ハッピーの物語]

2007年08月09日 | 旅する。
8月9日

むかしむかしのこと、ラッキーにはハッピーという兄弟がいました。

ハッピーはいつも遠くを見つめているような目つきの、ちょっと変わったネコでした。

ある日、ハッピーがいなくなりました。飼い主は、必死に探しました。チラシを配り、知り合いを尋ね歩き、占い師に頼んだりしましたが、とうとう見つかりませんでした。

いち年が過ぎ、さらにもういち年がたとうというころ、「ハッピーに似たネコを見かけたよ」と、知らせてくれた人がいました。

飼い主は、出かけて行きました。

そこは、山をこえ、さらに山の中に入り、こんなところに人が住むとは思えないような遠いところで、十数軒の傾きかけた民家が肩寄せ合うように立ち並んでいる小さな集落でした。

ひとりのおばあさんが、「ネコや、ごはんだよ」と呼ぶと、一匹のネコが走っていきました。

遠目ですが、ハッピーによく似ていました。しっぽが少し長くなったようですが、先の曲がり具合はまさしくハッピーです。

すぐに駆け寄ろうかと逸る気持ちを、後ろから引きとどめるような、不思議な力が飼い主の足を止めました。

ハッピーは飼われているわけではなさそうです。名前も付けられていません。

誰かのハッピーではなく、ハッピーはハッピーとして、自由に誇りをもって生きているのです。

もう、ハッピーという名前も、ハッピーとして育った日々も、ハッピーには過去にすぎないのです。

ハッピーには、名前も飼い主も必要ありません。

気がつけば、道筋には、残飯を入れるためなのか、丼がいくつか置いてありました。

ここは、ネコに優しい人たちの村のようです。そして、ネコのプライドの守り方をよく知っている人たちなのでしょう。

ハッピーには声をかけないまま、静かにそこから立ち去ることにしました。

あれから、だいぶたちました。

ラッキーは、遠い目をした兄弟のことを、まだ覚えているのでしょうか?




[南伊豆流され旅・その7・ゴーヤ]

2007年08月08日 | 旅する。
八月八日

幽閉中の身ながら、強制労働の一環として琉球瓜、彼の地でゴーヤとか申す野菜のお浸しの調製を命ぜられる。

金目鯛の刺身、豆腐、胡瓜の酢醤油びたしと併せてけふの夕餉となす。

供せられた西洋渡来の南蛮葡萄酒なるもの、血の色にて怪しき体なり、然れどもその風味に雅品あり。

罪なきままに蟄居の日々故か、憂いを忘るるアルコホルに酔生夢死の境地を識る。




[南伊豆流され旅・その6・花火]

2007年08月08日 | 旅する。
8月8日

きょうは、「ゆみがはま」というところへ、花火を見に行きました。

タカハシさんとスギちゃんが、連れて行ってくれました。

はでなかっこうの、お兄ちゃんやお姉ちゃんがいっぱいいて、少しこわかったです。

そしてせまい道をたくさんの人が歩いているのに、クルマで入ってきて止まっちゃっていて、「ばかだなあ」と思いました。

すなはまに、もってきたシートを広げて、3人でねころがったら、星がきれいでした。

しばらくして、花火がはじまりました。

大きいのや小さいのや、いろんなかたちや色の花火があって、おもしろかったです。

ボクは、海の上からあがる花火が、水にはんしゃして、とてもきれいだと思いました。

それから、花火大会がおわりました、というほうそうがあったので、帰ろうとしたら、まだ終わっていなくて、残っていた花火がたくさんあがりました。

ボクは、ほうそうはウソをいってはいけない、と思いました。

そして、3人で帰りました。タカハシさんもスギちゃんも、ビールやジュースをぜんぜんのまないので、えらいなあ、と思っていたら、帰ってからワインをのんでいました。

スギちゃんは、「赤と白をまぜたくないから、白をちょうだい」といっていました。

おとなはワガママでもいいのかな? って思ったけど、スギちゃんにおこられるかもしれないので、だまっていました。

あと、それから、いろいろあるんだけど、この作文てスギちゃんも読むのかなあ、それはたいへんだから、ここでおしまい。

(花火大会に連れて行ってもらえてよかったね。それから、作文に書けなかったことは、あとで先生にそっとおしえてね。スパイスドッグでカレーをごちそうするよ。じゃ、やくそくね)




[南伊豆流され旅・その2・晩餐]

2007年08月07日 | 旅する。
8月7日

下田駅からバスに乗り、指定された某コンビニから「拉致」され、某温泉に「連行」された後、さらに「一味」は増えて、某ヤオハンにてアルコール飲料と食料を調達させられ、「アジト」に監禁。

コーレーグースー、ピパーツ、アオサ、台湾で買ったジャスミン茶、キノコチップを供出して、ようやくビールにありつく。

その後は「晩餐」という名の「強制飼養」でフォワグラ状態になるまで食べる。

釣り師の友人から金目鯛が3枚、手に入ったそうで、刺身にアラ煮と金目三昧。

メジナとイカはフライに。

加えてナス、カボチャ、ししとうなどを素揚げして酢醤油に漬け、さらに豆腐に唐辛子麹味噌、わさび漬け。

食べ過ぎて死ぬかと思った。