毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「1学期の授業が終わった」 2013年12月20日(金) No.827

2013-12-20 20:03:10 | 中国事情
今週、1学期の最終週で各科目のテストをした。

〈4年生〉
九月以降、就活や研修で留守をしていた4年生たちが、
期末試験のために、
広州や深セン、寧波、上海やら河南省などから続々と学校に戻ってきた。
水曜日の「ビジネス日本語」の試験のとき、
さりげなく、まるでずっと毎週全員いたかのように、
あっさりと試験の説明をして、試験を開始した。
黙々と机に向かって問題を解く学生たちの姿をじっくり見ることができたのは
それからだった。

私は「別れ」場面にやたら弱い。
自分自身、別れの挨拶などせずに、
いつの間にかスッと居なくなりたくてたまらんタイプだ。
この学年は、私の赴任と同じときに入学してきた学生たちで、
同じキャンパスで同じ年月をともに刻んできた、言わば仲間だ。
妙な感情を決壊させないために、
ひたすらさり気なさを演出した。
出戻り組の顔を見ていてふと気づいたのだが、みんな、以前と全く同じだ。
昨年までは、先に就職した子たちは化粧や装飾品を施し、
(ああ、もう社会人なんだな)と実感させられたものだが、
今年の働く4年生たちは、何と以前のままだった。
なんか、実家に帰って来た娘がけばくないので喜んでいる
年老いたハハみたいな心境でした。

今度全員と会うのは、卒業のときだ。
その時こそ、いやでも別れの挨拶をしなければならないのだろう。
彼女ら・彼らが完全に飛び立つまで、まだ半年ある。

〈3年生〉
火曜日の「日本語作文」、木曜日の「日本文学」の両方とも、
私の力作の試験問題だ
2年生のときには、頼りなげだったこのクラスの何人もが、
3年生になるや、表情が引き締まってきた。
校内日本語コーナーも、立派に牽引してきた。
11月23日の外国語学院主催「新入生歓迎会」で、クラス全員+先生たちで
KIROROの「長い間」を披露したのは、
日本語学科始まって以来の快挙である。
お蔭さまで今でも、時おりな~がい間~ ま~たせてご~めん~
口から勝手に歌が出てくる。

で、皆、ちゃんと試験ができていたのかは、まだ分からない。


〈2年生〉
「会話」試験のスピーチは今日だった。
今日にいたるまで、何時間も特訓をした。
とは言っても、一人あたりにしてみればたいした時間ではない。
今日、ふたを開けてみて驚いた。
て言うか、感動した。
多くの子が私が言ったことをしっかり吸収して表現を工夫している。
その中に、一年のとき、(この子は日本語学科で花開くだろうか。
他学部が向いているのでは?)
と思う学生がいた。
こちらが途方に暮れるような発音・アクセントで、
どこから手を付けたらいいのか、私も正直言って分からなかった。
その子のスピーチが、今日、ものすごい気迫だった。
途中から、思わず知らず涙が出てきたほどだ。
隣に座っていた徐ライさんが、
「エライですね…。」と呟いた。
明日のブログには、彼を含めた何人かのスピーチ文を載せたい。
クラス皆が全員のスピーチを聞き終わった時、
一人ひとりが、自分と友人達の頑張りに感動の面持ちだった。
「先生、ハグしてもいいですか。」
などと感動を表し、あとは到来する冬休みに浮かれて帰って行った

〈1年生〉
1学期の1年生のテストほど、私にとって辛いものはない。
「昨日の晩、何時に寝ましたか。」
「毎日、誰と食堂に行きますか」
「いつ故郷に帰りますか」
「なんで帰りますか」
とか、自分で質問しつつ気が遠くなりそうになる。
それでも1年生は必死に口の中で「なんじに…ねまし…たか」
とか呟き、「すみません。もう一度言ってください」
など、食い下がってくるので気絶してもいられないのだ。
思えば4年生だって、1年のときはこんな状態だった。
学び続けることのすごさを、江西財経大学の学生たちは見せてくれる。


明日は八一公園の日本語コーナー、参加者は少ないだろうな。
しかし、出かけよう。
頑張って来る子たちのために。
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