日記

Hajime

月と静か

2007年03月09日 | Weblog

もっとすごく無機質に

すらり流線型、まるでつきさすように

もっとすごく薄い色に

そして自分の影さえもくすんで


かきむしる
かきむしり、かきちぎる

入り口がなければ出口なんて必要もない

かきむしって叫びさえすれば
真夜中、はみでてしまった赤い流れとくすんで映る影は濃くもなる


こぼれるなまぬるい涙



それでもこの手をとってくれたあの子の頬を照らせよ

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しとしとしとり
しとりしとしと

星のへそ

2007年03月07日 | Weblog

息を吹き返す
夏の海にもぐって、呼吸の限界まで深く深くもぐる もぐる

そして波の合間からものすごい勢いで顔を出す
ちょっと水を飲んで苦しくなった
だけど見上げた空と体を揺らす波は何事もなかったようにただ青く 
あまりに鮮やかに 
今まさにこの星のへそだ 

海原に顔だけつき出す星のへそ

そうか、深くもぐった後に見上げる空と吸い込む空気はこんなにも気持ち良かったのか
一つ、また一つそうやってしか分からないこともある
色を失いかけていた全ての事も少しずつ鮮やかになっていく
一つ、また一つだんだん分かることがある

そうして息を吹き返したこの心と目に映るものに今度はどんな色を塗ってやろうか

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そうだ、森はすべてのみどりをつかってやろう
花はすべてのいろをつかってやろう
想像のむこうがわ
感覚と形にするうごき
そうしてこの目に映る風景が鮮やかになっていく

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ゆうだいくん、だいすけくん、しんくん本当にありがとう。暖かい力を頂きました。感謝です。この場をかりて。
はじめ

ユーとソース。

2007年03月03日 | Weblog

ある時はその上にミートソースをこぼしたり

ある時はその上で、まだ微かに昨日と今日とがぼんやりと混ざっている青白くけだるい朝に目覚めたり

ある時はその上で、あの秋の赤い雲がちぎれては流れるのを気が済むまで眺めたり

ある時はその上で、彼が吹くハーモニカを聞き

ある時はその上で、飛び跳ねて踊る

ある時はその上で、わがままに泣きわめき

ある時はその上で、知らない人が何日も寝ていたり

ある時はその上で、膝を抱えて誰かを思い出し

ある時はその上で、楽しいおしゃべりをしながらおいしいお酒を飲み

ある時はその上で、かわいいペットに噛み付かれ

ある時はその上で、まんまるい月を見上げる

ある時はその上で、旅の予定をぎっしり立てて

ある時はその上で、「あぁ、人生って!!」なんて考えたり



ある時はその上で、かわいいあの子と心が変形しちゃうくらいのキスをしたり


だからね、全部知ってる僕のソファー
あなたがいないと困る

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大阪は和泉市時代からの付き合いで、数回引っ越しをしたけどどうしてもこのソファーだけは手放せない。
ここ一年間は別の家に置かせてもらっていたのだけど、昨日やっと自宅にやってきた。
置かせてくれていたとっしー、小さい台車で部屋まで運ぶのを手伝ってくれたひろ、ありがとうございます。
改めて僕はこのソファーに依存していたことを痛感し、「もう一生離ればなれにならないからね。」と固く誓ったのである。
沢山の瞬間をこのソファーの上で過ごしてきたため、思い入れが強すぎて座るだけでその忘れがたい時間の一粒達が沸いてくる。良い時も良くない時もやっぱり全部知っている。もはやただ座る為のもの、という存在を越えてしまった。
そこには数えきれないシーンがある。そしてそういうものがこれからも作りだされるんだろうな、という幸福すぎる予感が漂っている。