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Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

公私混同型パワーハラスメント

2021年03月15日 06時44分18秒 | Weblog
ハラスメントの類型と種類
 「④過大な要求・・・業務とは関係のない私用な雑用の処理を強制的に行わせる。

 「私用な雑用」とあるのは、おそらく「私的な雑用」の誤記なのだろうが、この種のパワハラは「公私混同型パワーハラスメント」と呼ぶのがふさわしいように思う。
 やや微妙な例だが、私もサラリーマン時代、この種の雑用をやった際に違和感を覚えたことがある。
 ある朝、出勤前に同僚から、「昨日、部長のお母さんが亡くなった。今日はお通夜なので、部の若手はみんな裏方の作業をすることになった。黒のスーツと、地味な色のネクタイを着用してくるように」という電話があった。
 ちなみに、部長のお母さんは社員でも元社員でもなく、会社の若手は一度も会ったことがなかった。
 その日私は、夕方から夜にかけて、部長の自宅でお通夜の受付業務をしたのだが、なんとも言えない違和感が残った。
 それは、全く面識のない人のお通夜の場という、他人のプライベートな領域に立ち入り、業務として雑用をしなければならないことの不条理(しかも実質的な強制残業)から来るものもあったが、本来であればお孫さんたちなどが最もふさわしいだろうし、そのことを故人も望んでいたのではなかろうかという、素朴な思いから発するものでもあった。
 仮に、私が故人であったとすれば、見ず知らずの人(息子の会社の部下)が、自分のお通夜の裏方業務に駆り出されるというのは本意ではない。
 また、お孫さんたちなどの役目を、赤の他人が奪っているという見方も成り立つように思う。
 私的な雑用の中には、「本来身内の人がやるべきこと」もあるのではないかという気がするのだ。
 だから、こうした雑用を業務として行うことは、場合によっては、「本来やるべき身内の人」の領分を侵す越権行為にもなりかねないと思うのである。