田中千恵著
表紙の帯に魅力的なウルフィーの写真とともに
「カナダの森で出会ったオオカミ犬。
美しい、小さな森の命に、
私は完全に恋に落ちてしまった」
一度読んでまだ読み足りず、もう一度読み返した。
二度読み終え 今三度目を読んでいる。
居心地のいい場所に帰りたい、、、そんな気持ちにさせる本
ウィ・ラ・モアとは先住民の言葉で
「誰もがみな、ともに旅を続ける仲間」
内なる声に抗しきれずカナダ北西部に旅立った著者が
旅の初めに出会った幼いオオカミ犬ウルフィー
ウルフィーと旅を続けながら 偶然の出来事や出会いと思っていたことが
みな一つの見えない糸で繋がっているという事
知らないうちに作っていた自分の中の壁が取り除かれ
素直に人に共鳴できていくことを感じる。
強いオオカミのイメージを持ったときウルフィーが現れたのも
偶然ではないのかも、、、、、
旅をしながら著者とウルフィーが強い絆で結ばれていく様が
とっても素直な文で描かれていて
森の中を自由に走り回るウルフィーの様子が目に浮かぶよう。
読み終わるとデッキで寝そべるチャイに向かって思わず叫びたくなります。
「チャイ!尾高のこの地で一緒に生きていこうね!」
大地を踏みしめ、森の精気を五感で感じてきたんですね?
いいなぁーーーーー
私は今だ日本国から出たことはないですが、海外の行き先にそういうところを選ぶくゆらさん、なんだか身近に感じます
今はチャイといっしょに尾高の森を歩いて(トレイルではなく舗装された歩きやすい道ですが)自然の中にほんの少し自分のテリトリーを作って暮らしていけたらなぁって思っています。
現代文明に守られたずいぶん甘っちょろいネイチャー志向ではありますが、、、
昨年、5月、実際にカナダの森のトレイルを歩いてきました。
なぜか、踏んで歩く木の葉や苔からさえも
ジンジンと生命力を感じ取れる不思議な空間でした。
カナダ北西部は移民の国でもありますが
先住民ハイダの開拓の歴史や思想、暮らしぶり触れるとき、
大地に根ざし、自然と共に生きる暮らしぶりには
私たちが無くしてしまった大切なものが
懐かしい感覚でよみがえります。
ウィ・ラ・モア、読んでみたいと思います。