ハイジィさまよい記

徘徊老人が後期高齢者になりハイジィ(徘徊爺(じじい)を省略して徘爺)にパワーアップ(?)

富士山登山ルート3776(3)

2023年07月29日 20時28分32秒 | 日記
7月24日。一眠りして真夜中頃に目が覚めたので、水の調達に行くことにした。幸い、飲料水は飲むくらいはまだある。疲れも取れていた。六合目山小屋を目指す。途中で道が切れているように見えたところがあり、山の上の方に道筋が見えたような気がして、上に登ってしまい、ルートをはずれたが、YAMAPで道はずれを確認して元のルートに戻る。六合目の山小屋に着くと自動販売機があったが、夜間のせいか使用できず。小屋の前に回ると中で女性が2人で話し合っていたか、化粧をしていた。扉に触れると開いたので中に入り、ソフトドリンクの扉に触れるとまたまた開いたので、水とソフトドリンクを貰い、金を置いて、ついでにメモも残した。これも自動販売かな。五合目にも自動販売機があると知っていたので、その後、五号目バス停に行く。自動販売機が並んでおり、六合目よりも50円安く、自動で販売していた。建物は休憩室になっており、中にコインロッカーが並んでいた。そこで、本州横断ゼロフジゼロ2023の参加者に会う。糸魚川から走り出し、富士吉田を通って富士山に登り、これから田子の浦に行くという。それだけでも信じられないような話だが、今年から往復コースができたので、往復コースに参加しているという。実は翌日の富士下山中に六合目と七号目の間で再び見ているのだが、言葉を交わす間もなく行ってしまった。富士山登山ルート3776など本州横断ゼロフジゼロのほんの一部だ。それはさておき、五合目からビバーク地に戻り、アルファ米とフリーズドライの親子丼とみそ汁を食べる。キャンプ道具や空きペトルボトルや紙ごみなどを持って登るだけの体力がないことがはっきりしたので、五合目に荷物を預けることにして、五合目に行く。五合目であまり人目につかない空き地を見つけ、テントを張る。昼食を取り、昼寝をして、体力の回復を待つ。夜中登って山頂でご来光を拝むことにする。午後10時頃の出発でも良いのだろうが、待ちくたびれて、午後6時に登山を再開。あまり早く上に着くと寒いので、ゆっくり登る。10時頃八合目に着いたので、寝袋に入って眠る。
7月25日。騒がしくなったので、起きだすと、小屋に泊まっていた高校生らしき若者が大勢いる。ならば、この行列について行こうと決める。大群なので、困難なところでは渋滞もするが、若くて体力があるせいか、直ぐに前との差を縮める。こちらは置いてゆかれないように必死で追いかける。私たちの後ろにも高校生らしき大群がいて、ヘッドランプの行列が闇の中に続く。空が明るくなり始めた朝の4時頃 富士山頂上浅間大社奥宮に着く。そこからご来光を見るのに適した場所を見つけるために、東側に移動する人と、西側の剣ヶ峰に移動する人とができた。私は、東側に行く。しかし、天気は悪く、厚い雲が覆っていて、ご来光をあきらめかけていたとき、雲の背後にオレンジ色の富士山が現れた。感動とまではいかないが、一応見られたことに満足して、反時計回りにお鉢を巡る。吉田口の方は人が多い。剣ヶ峰では最高所で写真を撮りたい人が列をなしていたので、そのまま通りすぎる。富士山頂上浅間大社奥宮に戻る。直ぐ傍に富士山頂郵便局があったので、手紙を出すことを一瞬考えたが止めた。天気があまり良くないせいもあり、気分はあまり優れない。そのまま下山することにした。午前11時頃に五合目バス停に戻る。
富士山登山ルート3776の完歩としては成功なのだが、私の当初の考えは、精進湖側に降り、毛無山を越えて身延に行き、さらには日本アルプスに行くことも視野に入れていたので、挫折感がある。でも、自分の体力に合わせて目的地を見つければよいので、まだまだやれることは多そうだ。

日の出

富士山登山ルート3776(2)

2023年07月29日 16時45分33秒 | 日記
前回は、歩き出したところで終わってしまったので、続きを書く。
ふじのくに田子の浦みなと公園を7月22日午後7時に出発する。夕食はまだだったので、地元のうまいものでも食べようと決めていた。田子の浦港には漁協食堂があり、しらす干しや海鮮丼を宣伝しているが、当然閉まっている。道も繁華なところを避けているのか、店など見当たらない。そこに突然、セブンイレブンが現れた。コンビニはイートインが充実しているファミマの方が好きなのだが贅沢は言っていられない。ロースかつ丼弁当を買い、店の外で座って食べる。サービスは悪いが、味は良い。平地だった道路が少し坂になり、人家も少なくなった夜の11時ころ大淵地区に着く。一日目のゴールの「よもぎ湯」はすでに閉まっているので、スタンプだけ押して、先に進む。直ぐに大淵公園が現れる。入口の説明を見てもどれがどこにあるのか全然分らなかった(看板の地図を見て分る人は天才だと思う)。歩いているうちにトイレを見つけ、水道を見つけ、東屋(あずまや)を見つけたので、東屋の下にテントを張り、仮眠する。
7月23日。朝の4時には目が覚めたので、朝食を食べて、午前5時に出発。歩いてゆくと、だんだん人家が少なくなっていったが、どういうわけか、ガイドマップにない中継点があり、そのすぐ傍を自動車道が通っている。道はほぼ平坦で歩きやすいのだが、ただ東西に走っているだけで、上には登っていないので無駄に歩いているだけのような気がしてきたら、広域基幹林道富士山麓線だとわかった。威勢の良いエンジン音が聞こえたと思ったら、富士山スカイラインに合流した。そこから直ぐに、2日目ゴール地点のPICA表富士に着いた。まだ午前9時。今日のゴール地点にするには早すぎるので、デイキャンプができないかと尋ねたが、駄目で。そのまま、歩き出す。西臼塚駐車場で昼寝をして、そこのトイレに入ると、バイオトイレで水道がない。この時、失敗の前兆を感じた。少なくとも水は、PICA表富士で確保しておかないといけなかった。それ以降店らしきものはなく、旧料金所のゲートから山道に入る。富士山自然休養林コースということで、緑豊かで非常に良いのだが、こっちは水はあまり持ってなく、昼飯も食べていない。富士山は水は豊富なのだろうが、溶岩が水を吸ってしまうので、三島や忍野八海に行かないと清水は湧き出してこない。傾斜もきつくなって、もう歩けなくなったので、御殿庭中(ごてんにわなか)の手前に村山修験者富士修行場跡があり、傾斜地ではあるが苔が生えていて感じが良いので、午後4時頃そこでビバークすることにし
、携帯食を食べて寝る。

ドラゴンタワーからの富士山と田子の浦港

富士山登山ルート3776

2023年07月29日 13時38分08秒 | 日記
海から富士山に登るルートを探していたら、富士市が富士山登山ルート3776を設定しているのを見つけた。海抜0mから4日間で富士山の剣ヶ峰に登るもので、1日当たりにすると大したことはない。ただ、問題は日々の最高気温が35度を超え、熱中症警戒警報が出ている状態なので、それをどうするかである。それで、少なくとも初日は夜間に歩くことにした。
7月22日(火)午後6時に、起点の「ふじのくに田子の浦みなと公園」(長いなー)に着く。展望施設の「ふじさんドラゴンタワー」が目につく。早速登ってみる。眼下には田子の浦港も見えて景色が良い。富士山はタワーに登らなくとも見えるのだが、ということはさておき、田子の浦から見る富士は左右非対称なことに気づいた。左側は最高地点の剣ヶ峰まで急峻であり、右側は中腹の宝永山までなだらかである。公園の中央付近に「起点」があるのだが、海面よりは数メートルは高く、海抜0mの出発地点には、あまりふさわしくないので、海抜0mを求めて海の方に向かうと、百人一首でなじみの深い「田子の浦ゆうち出でてみれば真白にそ富士の高嶺に雪は降りける」の歌碑がある。その先に海岸があるのだが、消波ブロックが並んでいて、海面には行けそうにない。理屈をこねれば、海面が海抜0mというわけでもない。確かに近隣の海の平均水面が海抜0mという定義にはなっているようだが、実際には神奈川県三浦半島の油壷の海面を日本の高さの基準にしているようだ。温暖化で海面上昇も言われているので、富士山の標高3776mも、もう変わっているかもしれない、なだと余計なことを考えているうちに、太陽が雲の中に沈み、出発する。
ふじのくに田子の浦みなと公園
(左に富士山(公園のものではない)、中央は山辺赤人歌碑、右にドラゴンタワー)