華氏451度

我々は自らの感性と思想の砦である言葉を権力に奪われ続けている。言葉を奪い返そう!! コメント・TB大歓迎。

お久しぶりです。生きてました

2007-10-24 23:38:23 | 雑感(貧しけれども思索の道程)

 ここ数か月、なぜか多忙な日々が続いていた(なぜか、なんて言うのは変か。多忙の理由と、なぜそうなったかという原因は自分でもよくわかっているのだが。感覚としては、やっぱり「なんでや~」なのだなあ)。やっと一段落と思ったら、また面倒ごとが現れ……。
 私は何年かに一度の割合で、こういう事態を引き起こしてしまう。というか、巻き込まれてしまうのだ(何か憑いてるんじゃないか、お祓いしてもらったらどうだと友人たちにからかわれるぐらいで)。四年ほど前だったか、十人足らずでチームを組む仕事に誘われて気楽に参加したところ、途中でややこしくこじれ、コーディネーター役が突然オリてしまったものだから大混乱。さらに決断の早い人間から順に一人辞め、二人辞め。結局、私を含めて逃げそびれたのろまな人間たちがオロオロウロウロしながら何とかゴールインまで持っていったのだが、いやぁ、あの時もひどい目に遭ったなあ。それでも懲りずに、すぐ巻き込まれる私はいったい何だろう。

 でもまあ、明けない夜はなかったのだ。やっとこさ、ほんとうに今度こそ一段落。今週は休むぞと自分自身に宣言し(自分以外に宣言する相手はいない。何しろ一人で仕事してるんで)、今日は久しぶりに一日中、古書店巡りをして遊んでいた。買い込んできた本を傍らに積んで、ニヤニヤと喜んでいるところである(キモチ悪いって? す、すみません……)。

 さっき読んでいたのは、家永三郎著『歴史家の見た日本文化』(雄山閣)。読みながら少し考えてみたこともあるので、それはまた明日にでも。

 ひとつだけ、なるほどなぁ、おもしろいこと言うなぁと感心した一文を紹介しておこう(まるで予告編)。

【日本というのは、こういう国なのだ。日本の顔を片側からみただけで判断すると、とんでもないまちがいをひきおこす。眉目秀麗の横顔の向こうには、ひっつりだらけの物すごい横顔がついているのである】(「汚い社会と美しい文化」の章より)

 日本文化をこよなく愛する一方で、必死で隠蔽されてきた汚さにも眼を向けずにおれない歴史学者の言葉である。

コメント (6)
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