影響力の武器

「どうして買ってしまったのだろう」
「なぜＹＥＳと言ってしまったのか」

そんな経験は誰にもあることである。
この本は心理学を通して「人の心が動くメカニズム」を沢山の事例を用いて見事に解説している。
驚くのは筆者が研究のために団体や会社などに潜入し、実際に体験していることだ。
また研究結果には笑って済ませられないようなものもあり、悪用されれば大変なことになる事例も…。
とにかく消費者にとっても、販売する側にとっても非常にタメになる本である。

人気があるのか、Amazonでも新品が品切れとなっており、なんと中古品は定価を上回っている。1000円ほど高い商品もあるからすごい。
私は違うネット書店で購入した。もちろん定価で。

総体的には楽しく読んだが、私にはなかなか難解部分も多く、昨年末から読みかけてとうとう年を跨いでしまった。そうこれが例の「越年本」。
総ページ数469は、年の瀬にはかなりキツかった。でも良い本だ。大事にしたい。

学生の頃を思い出して一句。
「中身より薄さで選んだ文庫本」